項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 123-92-2 |
名称 | 酢酸イソペンチル (別名:酢酸イソアミル) (再分類) |
物質ID | H26-B-120, - |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 |
警告 |
H226 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点25℃ (closed cup) (ICSC (2000)) に基づいて区分3とした。 なお、国連分類UN1104、クラス3、PGIIIである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点が360℃ (ICSC (2000)) であり、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLD50値として、16,600 mg/kgとの報告 (GESTIS (Access on September 2014) 元文献:Yakkyoku. Pharmacy. vol. 32, Pg. 1241, 1981.) に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、ウサギのLD50値として、> 5,000 mg/kgとの報告 (GESTIS (Access on September 2014)) があるが、List 3の情報であり、原著による確認ができないため分類できない。情報源を変更し、区分を見直した。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
警告 |
H315 | P302+P352 P332+P313 P362+P364 P264 P280 P321 |
本物質を含む全ての酢酸アミル化合物は皮膚に対して刺激性を持つとの記載がある (ACGIH (7th, 2001)) ことから区分2とした。なお、本物質の20%溶液をヒト197人に反復閉塞適用した結果、刺激反応はみられなかった (DFGOT vol. 11 (1996)) との報告がある。また、本物質の異性体混合物をウサギの耳に適用した結果わずかな刺激性がみられたとの報告や、異性体混合物0.5 mLをウサギに4時間非閉塞適用した結果、中等度の紅斑、軽度の浮腫がみられ、適用7日後に軽度の落屑が観察されたとの記載 (DFGOT vol. 11 (1996)) がある。ACGIH (7th, 2001) の情報を追加し区分を変更した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
警告 |
H319 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 P280 |
具体的なデータはないが、本物質は眼に対して刺激性を持つ (HSDB (Access on September 2014)) との記載や、本物質の異性体は眼に対して刺激性を持つとの記載がある (ACGIH (2001)、DFGOT vol. 11 (1996))。以上の結果から区分2とした。なお、本物質の異性体 (1-pentyl acetate) をウサギの眼に適用した結果、軽度な刺激性 (刺激の程度 2/10) を示した (ACGIH (2001)) との報告がある。細区分に足る情報が得られなかったため区分を変更した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質をヒト197人に適用した試験で感作性はみられなかったとの記載がある (DFGOT vol. 11 (1996))。しかし、適用時に揮発により試験物質のかなりの消失が考えられると記載されている。また、本物質の異性体混合物 (本物質5%を含む) を用いたモルモットのマキシマイゼーション試験の結果、本物質を含む異性体混合物の感作能は僅かであると記載がある(DFGOT vol. 11 (1996))。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験で陰性である(ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 11 (1998)、NTP DB (Access on October 2014))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3 (気道刺激性、麻酔作用) |
警告 |
H335 H336 |
P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
本物質は、気道刺激性がある (PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol. 11 (1998)、HSDB (Access on September 2014))。ヒトにおいては、吸入ばく露で頭痛、衰弱、中枢神経系抑制、高濃度で意識喪失 (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on September 2014))、実験動物では、本物質あるいは異性体混合物において、ラット、マウスなどで麻酔作用、努力呼吸、協調運動失調、正向反射消失などの中枢神経系抑制がみられている (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 11 (1998)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2008)、HSDB (Access on September 2014))。 以上より、本物質は気道刺激性及び麻酔作用を有すると考えられ、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。なお、本物質で認められた中枢神経系抑制作用は麻酔作用とみなした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (視神経) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質自体による反復ばく露影響が明らかな報告はヒト、実験動物のいずれもないが、本物質を含む異性体混合物ばく露による影響に関して、以下の知見がある。 ヒトでは酢酸ペンチル (詳細不明) に1ヶ月-30年間、ばく露された作業者に眼の刺激及び羞明がみられたとの報告がある (ACGIH (7th, 2001)、産衛学会許容濃度の提案理由 (2008))。また、フィルム製造に従事し、3,700-14,800 ppm (20-80 mg/L) の濃度の酢酸ペンチル異性体混合物 (詳細不明) にばく露された30名が作業時に羞明、結膜刺激、及び流涙を訴え、うち4-9年従事した4名では症状は強く、視野狭窄及び視神経の萎縮性変化が認められた (DFGOT vol. 11 (1998))。 実験動物では酢酸ペンチル異性体混合物 (詳細不明) をウサギに7,500 ppm で60日間吸入ばく露した実験で、視神経の変性がみられた (DFGOT vol. 11 (1998)) との記述があり、ヒトでの視神経への影響を支持する知見と考えられた。 以上、酢酸ペンチル混合物で視神経への障害がみられたことから、本物質についても他の異性体 (酢酸2-メチルブチル (CAS No.: 624-41-9; ID: 121) 、酢酸n-ペンチル (CAS No.: 628-63-7; ID: 122)) と同様、区分1 (視神経) に分類した。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - |
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- | - | - |
11 | 水生環境有害性(長期間) | - |
- |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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