GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 629-14-1
名称 1,2-ジエトキシエタン (別名:エチレングリコールジエチルエーテル)
物質ID H29-A-018
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
   引火点19℃ (closed cup)、沸点122℃ (GESTIS (Access on August 2017)) に基づいて区分2とした。なお、UNRTDG分類はUN 1153、クラス3、PGⅡ、Ⅲである。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- -    分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- -    発火点は208℃ (NFPA (14th, 2010)) であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
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- -    液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- -    ラットのLD50値として、4,390 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- -    ウサギのLD50値として、8.0 mL/kg (6,800 mg/kg) (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- -    ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD 試験ガイドライン準拠 (試験番号の記述なし)) で、軽度 (slightly) の刺激性を示したとの記述 (ECETOC TR64 (1995)) や、別のウサギを用いた試験で本物質は皮膚刺激性を示さなかったとの記載 (PATTY (6th, 2012)) から、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
   ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405準拠) で、7日間の観察において眼刺激性の指標であるMMAS (Modified Maximum Average Score) が0で刺激性なしとの報告 (ECETOC TR48 (1998)) があるが、その一方で別のウサギの眼に本物質0.1 mL を適用した試験で強度 (severe) の障害、0.02 mL の適用で軽度 (minor) の障害を示すことから、結膜への刺激性や角膜における一過性の障害の原因となる可能性があるとの報告 (いずれも PATTY (6th, 2012)) がある。これらから総合的に判断して、本物質は眼刺激性を有すると考え、区分2とした。なお、EU CLP分類において本物質はEye Irrit. 2, H319に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on August 2017))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
   
4 皮膚感作性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (NTP DB (Access on August 2017))。
6 発がん性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
   ヒトの生殖影響に関する情報はない。実験動物では妊娠マウスの器官形成期 (妊娠6~15日) に50~1,000 mg/kg/day を経口投与した発生毒性試験では、1,000 mg/kg/day の母動物に体重増加抑制、150 mg/kg/day以上の群の胎児に外脳症、肋骨癒合など奇形発生頻度の増加がみられた (PATTY (6th, 2012)、ECETOC TR64 (1995)、HSDB (Access on August 2017))。また、妊娠ウサギの器官形成期 (妊娠6~19日) に25~100 mg/kg/day を経口投与した発生毒性試験でも、母動物毒性は観察されなかったが、50 mg/kg/day 以上の群の胎児に脾臓矮小、短尾、肋骨癒合など奇形児の増加が、100 mg/kg/day では加えて胚・胎児吸収の増加がみられた (PATTY (6th, 2012)、ECETOC TR64 (1995)、HSDB (Access on August 2017))。
   以上、実験動物では母動物に一般毒性影響がない用量で奇形発生の増加がみられたことから、区分1Bとした。なお、EUは本物質をRepr. 1A に分類している (ECHA CL Inventory (Access on August 2017))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物では、モルモット、ウサギ、イヌ、ネコを用いた単回吸入ばく露試験で、10,000 ppm、1時間のばく露で粘膜の刺激と麻酔作用を示唆する所見がみられたものの、全例が生存したとの報告 (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017)) があるが、詳細不明のため根拠としなかった。したがって分類できないとした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
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- -    データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
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- -    データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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