名称:4‐アミノ‐1‐[(2R, 5S)‐5‐(ヒドロキシメチル)オキソラン‐2‐イル]ピリミジン‐2‐オン (別名ザルシタビン)
CAS番号:7481-89-2
物質ID: | 21A3751 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成21年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性・自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素を含んでいるが、炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足により分類できない。なお、ラットで致死量は2g/kg以上との報告(RTECS(2004))がある。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分2 | 警告 | H341: 遺伝性疾患のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
in vivo変異原性試験でマウス体細胞(骨髄及び末梢血)を用いた小核試験で陽性の報告(NTP DB(access on Oct., 2009)、IARC 76(2000))があることから、区分2とした。なお、in vitro試験については、ネズミチフス菌を用いた突然変異試験で弱陽性(NTP DB(access on Oct., 2009))または陰性(IARC vol.76(2000))、チャイニーズハムスター肺細胞およびマウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験でいずれも陰性(IARC 76(2000))、チャイニーズハムスター卵巣細胞およびヒトリンパ球を用いた染色体異常試験でいずれも陽性(NTP DB(access on Oct., 2009)、(IARC 76(2000))の結果がある。 | |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
IARCによりGroup 2B に分類 されている(IARC vol.76(2000))ことから、区分2とした。なお、マウスの2つの系統B6C3F1およびNIH Swissを用い、6ヵ月間経口投与した試験において、投与に関連する死亡がB6C3F1系雄を除きNIH Swiss系雄と両系統の雌で明らかに増加し、対照群で発生が見られない胸腺リンパ腫が両系統の雌雄ともに投与群で高率に発生し、死亡は雌では胸腺リンパ腫、雄では貧血のような毒性に因ると報告されている(IARC 76(2000))。また、ヒトでは本剤で治療されたHIV感染患者で非ホジキンリンパ腫の発症例の報告(IARC vol.76(2000))がある。 | |
7 | 生殖毒性 | 区分2、追加区分:授乳に対するまたは授乳を介した影響 | 警告 |
H362: 授乳中の子に害を及ぼすおそれ H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P263: 妊娠中/授乳期中は接触を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
C57BL/6N系マウスの器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、母動物が体重増加抑制を示した高用量群(2000 mg/kg/day)で同腹仔数の減少、同腹仔当り胚吸収率の増加が見られ(IARC 76(2000))、さらに、1000 mg/kg/day以上の群で何らかの奇形を有する胎仔数、同腹仔に奇形胎仔を1匹以上含む母動物数、および1腹当りの奇形胎仔発生率の増加が報告されている(IARC 76(2000))ことから、区分2とした。上述の奇形には開眼、小顎、曲尾、内反脚、口蓋裂などが含まれている。一方、授乳婦に投与する場合には、授乳を避けさせる(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)(医療用医薬品集(2010))との記述に基づき、授乳に対するまたは授乳を介した影響に関する追加区分とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質は抗ウイルス剤であり、医薬品添付文書に重大な副作用として、末梢神経障害、自殺企図、てんかん発作、痙攣、麻痺、急性精神障害などが現れることがあるとの記述、膵炎(出血性)が現れることがあるとの記述、重度の脂肪肝、重篤な肝障害が現れることがあるとの記述、心筋症、心不全が現れることがあるとの記述があり(医療用医薬品集(2010))、それぞれの記述に基づき、区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓)とした。また、本剤投与を約17ヵ月間受けたCD4数が300以下のAIDS患者285人のうち14%に貧血と好中球減少が見られ(IARC 76(2000))、また、本剤を単独またはジドブジンとの併用で投与された患者の3.1〜8.4%に貧血の発生に加え、白血球減少、好中球減少、血小板減少などの報告(HSDB(2004))もあることから、区分1(血液)とした。さらに本剤の重大な副作用として、乳酸アシドーシス、食道および口腔内の潰瘍、アナフィラキシー反応、くも膜下出血などの記載(医療用医薬品集(2010))もあり、標的臓器の特定が困難な副作用も含まれるため区分1(全身毒性)とした。以上より分類は区分1(神経系、膵臓、肝臓、心臓、血液、全身毒性)となる。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
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