名称:フマル酸
CAS番号:110-17-8
物質ID: | 20A2170 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団、あるいは自己反応性に関連する原子団を含んでいない物質。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が740℃で70℃超である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLD50の値が10700mg/kg(PATTY(5th, 2001)の記載による。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギLD50の値が>20000 mg/kg(IUCLID(2000))の記載による。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギの12時間暴露試験でmild(PATTY(5th, 2001))の記載によりJIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギの試験でsevere effect(PATTY(5th, 2001))の記載があり、EUの分類もR36であるため。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットを使用したmaximization試験で感作性なし(not sensitizing)(IUCLID(2000))は区分外に該当するが、リスト2のデータであり分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | in vitro試験(エームズテストで陰性(NTP DB(access on 10. 2008)、染色体異常試験で陰性(IUCLID(2000))の報告があるが、in vivoのデータは無くデータ不足により分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットに混餌投与した2年間の試験(IUCLID(2001))腫瘍の発現頻度の増加は見られなかったとの報告はあるが、データ不足により分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | モルモットを使用した混餌投与による生殖毒性試験で第一世代で発育に、第二世代で生殖能、授乳に影響は無かった(JECFA SERIES 6(1975))との報告はあるが、詳細は不明であり、データ不足により分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | イヌへの2年間の混餌投与試験で区分2ガイダンス値より多い投与量(1250mg/kg)で血液生化学検査、臓器重量、組織病理学検査で異常は見られなかった(JECFA SERIES 6(1975))。ラットの1〜2年間、混餌投与試験で、0.1〜1% の投与群で、骨、肝臓、腎臓、脾臓、胃の病理組織検査において悪影響は認められなかった(JECFA SERIES 6(1975)))。また75人のヒトに500mgを1年間与えて、毒性症状、血液生化学検査による赤血球、白血球、蛋白質、クレアチニン、肝機能、腎機能に異常は見られなかった(JECFA SERIES 6(1975))の報告もあり、区分外(経口)に該当するが、他経路のデータがないことからデータ不足で分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
水生生物に有害 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性分類は区分3であるが、急速分解性があり(14日でのBOD分解度=70%(既存化学物質安全性点検データ, 1993))、生物濃縮性が低いと推定される(logPow=0.46(PHYSPROP Database, 2008))ことから、区分外とした。 |
政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
使用マニュアル |
|
解説・用語集(エクセルファイル) |
|
厚生労働省モデルラベル |
職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS |
職場のあんぜんサイトへ |