名称:イソホロンジアミン
CAS番号:2855-13-2
物質ID: | 20A2064 |
分類実施者: | 厚生労働省・環境省 |
分類実施年度: | 平成20年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 引火点が117℃(IUCLID(2000))は区分外に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性又は自己反応性に関連する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が380℃(SIDS(2008))で、70℃を越えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属又は半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | -O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | 警告 | H302: 飲み込むと有害 |
P301+P312: 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P330: 口をすすぐこと。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットLD50値1030mg/kg(SIDS(access on 7 2008))により区分4とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 | 危険 | H314: 重篤な皮膚の薬傷及び眼の損傷 |
P301+P330+P331: 飲み込んだ場合:口をすすぐこと。無理に吐かせないこと。 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ウサギおよびラットを使用した試験で浮腫を起こし、刺激と炎症が認められた(SIDS(access on 7 2008))との記載、およびpHが11.6(8.5g/L, 20℃)であることより区分1とした。なお、反復ばく露により痂皮形成と壊死を伴う重度の影響が現れ、EU分類ではR34に区分されている(EU-Annex(access on 7 2008))。 | |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 | 危険 | H318: 重篤な眼の損傷 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 |
ウサギ眼に適用直後から重度の傷害をもたし、24時間後には結膜に壊死を認め腐食性(corrosive)と評価されている(SIDS(access on 7 2008))ことより区分1とした。なお、試験物質が腐食性を示すため使用動物は1匹のみで試験は24時間で打ち切られた。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 | 警告 | H317: アレルギー性皮膚反応を起こすおそれ |
P302+P352: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。 P333+P313: 皮膚刺激又は発疹が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P272: 汚染された作業衣は作業場から出さないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
モルモットを用いた複数のマキシミゼーション試験(OECD Guideline 406 準拠試験を含む)で陽性結果(SIDS(access on 7 2008))が得られ、さらに、ヒトで主に職業ばく露によりアレルギー性接触皮膚炎を発症し、その後のパッチテストで本物質に対し陽性反応を示した症例報告あるいは疫学調査の報告(SIDS(access on 7 2008))が多数あり、これらの事実に基づき区分1とした。 | |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスに経口投与後の赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)での陰性結果(SIDS(access on 7 2008))により区分外とした。なお、in vitro変異原性試験でもエームス試験、HGPRT試験、染色体異常試験で陰性(SIDS(access on 7 2008))の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットの器官形成期を含む妊娠期間に経口投与した試験において、高用量群では母動物の体重と摂餌量が有意な低値を示したが、催奇形性および胎児毒性を含む仔の発生に悪影響は認められなかった(SIDS(access on 7 2008))。しかし、親動物の性機能および生殖能に対する影響に関してはデータがなく分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた急性経口毒性試験の一部の動物で腎臓重量と尿蛋白の増加に加え、腎臓が標的臓器である可能性が記述されている(SIDS(access on 7 2008))が、得られた情報のみでは発現用量や毒性の重大性が判断できないので分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(呼吸器系) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(呼吸器系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに13週間経口ばく露した試験(OECD Guideline 408)において、160 mg/kg/dayで形態学的変化を示す所見、即ち腎臓の尿細管にリンパ性病巣を伴った好塩基性化の増強と円柱が認められ腎症が示唆された(SIDS(access on 7. 2008))が、この用量より低い60 mg/kg/dayでは影響がなく、またその他にも有意な変化がなかったのでこの試験データは分類根拠とならない。一方、ラットに18〜550 mg/m3を14日間吸入ばく露した試験(ばく露日数9日)において、鼻腔、気管、喉頭および肺に用量依存的な病理組織学的変化、即ち嗅上皮と気道上皮の変性・壊死、鼻腔と喉頭の過形成・扁平化生、気道と肺の肥厚・過形成がそれぞれ認められ、標的臓器とし呼吸器系が記述されている(SIDS(access on 7. 2008))。14日間のばく露濃度18〜550 mg/m3(90日補正:0.003〜0.086 mg/L)および飽和蒸気圧濃度137 mg/m3(19.7 ppm)から、ミストの状態でガイダンス値区分2に相当する用量範囲での発生と判断されるので、区分2(呼吸器系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50=23 mg/L(SIDS, 2005)から区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 | - | - | - | - | 急性毒性区分3であり、急速分解性がない(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1986))が、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 3.0 mg/L(>1 mg/L)(SIDS, 2005)であることから、区分外とした。 |
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