GHS分類結果 (過年度実施分類結果の再分類)

名称:フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)
CAS番号:117-81-7

結果:
物質ID: 183
分類実施者: 経済産業省
分類実施年度: 平成19年度
使用マニュアル: 物理化学的危険性、健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7 版)
環境に対する有害性:GHS改訂4版

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 - - - - - -
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) - - - - - -
3 エアゾール - - - - - -
4 支燃性/酸化性ガス - - - - - -
5 高圧ガス - - - - - -
6 引火性液体 - - - - - -
7 可燃性固体 - - - - - -
8 自己反応性化学品 - - - - - -
9 自然発火性液体 - - - - - -
10 自然発火性固体 - - - - - -
11 自己発熱性化学品 - - - - - -
12 水反応可燃性化学品 - - - - - -
13 酸化性液体 - - - - - -
14 酸化性固体 - - - - - -
15 有機過酸化物 - - - - - -
16 金属腐食性物質 - - - - - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) - - - - - -
1 急性毒性(経皮) - - - - - -
1 急性毒性(吸入:ガス) - - - - - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) - - - - - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) - - - - - -
2 皮膚腐食性/刺激性 - - - - - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 - - - - - -
4 呼吸器感作性 - - - - - -
4 皮膚感作性 - - - - - -
5 生殖細胞変異原性 - - - - - -
6 発がん性 区分外 - - - - パブリックコメントはNTP 12th RoCの評価Rリストからの削除可能性を根拠として「区分外」への修正を要望しているが、現時点ではRリストから完全に削除されたわけではない。ただし、IARCは、「げっ歯類でみられた肝細胞腫瘍の発現メカニズムの一つペルオキソシーム増殖はヒトへの適用は考えられない」として、2000年にグループ2Bからグループ3に変更している。むしろこの点を考慮して、「区分2」から「区分外」へ修正する。 ただし、日本産業衛生学会では、IARCのグループ3への評価変更に対し、「実験動物での発がんメカニズムがヒトでは起きない証拠があるとはいいがたい」との結論を出し、2Bという評価を変更してはいない。
7 生殖毒性 - - - - - -
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) - - - - - -
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外 - - - - 本物質の精巣毒性については、げっ歯類と霊長類とで種差があるので、ラットのデータを元に精巣を標的臓器とするのは適切ではない。よって、精巣を標的臓器から取り除く。肝臓毒性については、げっ歯類の肝細胞腫瘍の作用機序にはヒト関連性がないというIARCの主張を採用し、肝臓を標的臓器から削除する。また、CERI・NITE有害性評価書 No.7(2004)およびCERIハザードデータ集 96-17(1997)によれば、特定標的臓器毒性(反復暴露)のGHS区分に相当する毒性影響は認められない。よって、GHS分類を「分類できない」から「区分外」に修正する。 なお、生殖毒性の項の3省GHS分類結果は「区分1B」であり、平成18年度報告書において「分類できない」に修正されたが、平成19年度事業において「区分1B」へ分類を修正している。
10 吸引性呼吸器有害性 - - - - - -

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) - - - - - -
11 水生環境有害性(長期間) - - - - - -


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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