名称:クメン
CAS番号:98-82-8
物質ID: | 705 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分3 | 警告 | H226: 引火性液体及び蒸気 |
P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと/取り除くこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。 P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。 P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。 P233: 容器を密閉しておくこと。 P240: 容器を接地すること/アースをとること。 P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。 P242: 火花を発生させない工具を使用すること。 P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
引火点31?C、およびUN No. 1918 Class 3 Packing group IIIに基づき区分3とした。 | |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性または自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 | - | - | - | - | 発火点が420℃(ICSC(2000))と70℃を超えている。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属または半金属を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、フッ素、塩素を含んでいない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 過酸化物に関わる原子団を含んでいない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 区分外 | - | - | - | - | 国連危険輸送勧告でClass 3 Packing group IIIに分類されている。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分5 | - | 警告 | H303: 飲み込むと有害のおそれ | P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 | ラットでのLD50(1400, 4000, 1400, 2910, 2700, 3980, 4750 mg/kg(CERIハザードデータ集(1999), ACGIH(2001), EU-RAR(2001), PATTY(5th,2001)))を統計処理した2210 mg/kgより、区分5と分類した。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ウサギでLD50が>10, 10.6 g/kgである(CICAD 18(1999)、EU-RAR(2001))ことから区分外と分類 した。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHS定義により液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | ラットにおける試験濃度3577 ppm・6hr(4hr換算値4381 ppm)(ACGIH(2001))は区分4に該当するが、死亡が認められていないことから分類できないとした。また、ラットにおける試験濃度20 mg/L・4hr(EU-RAR(2001))は区分4に該当するが、死亡が認められないことから分類できないとした。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットLC50=8000 ppm(39.3 mg/L)(ACGIH(2001))は飽和蒸気圧濃度(4215 ppm)以上であり、ミストでの試験と判断した。 ミストのガイダンス値に基づき区分外と分類した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギにおいて、一部は中等度の刺激性(DFGOT vol.13(1999))であるが、ほとんどは軽度刺激性(ACGIH(2001), EU-RAR(2001), CICAD 18(1999))であり、「EUでも皮膚刺激性」に分類されていないことから、区分3と分類した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
二つのDraize試験で軽度の刺激性(ACGIH(2001), EU-RAR(2001))、その他の報告では、一つの報告で結膜の中程度から重度の浮腫と紅班が報告されている(DFGOT vol.13(1999))以外は、全て軽度の刺激か刺激性なし(ACGIH(2001), CICAD 18(1999), DFGOT vol.13(1999), EU-RAR(2001))である。また、5日以内に回復すると(ACGIH(2001), CICAD 18(1999))の報告がある。さらに、EU分類では、「眼刺激性」に分類されていない。これらのことから、区分2Bに分類した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データがないので「分類できない」とした。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | 「maximization testで皮膚感作性がないという結果」の2件の報告(ACGIH(2001)、CICAD 18(1999))に基づき「区分外」とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | 2件のin vivoマウス小核試験の陰性結果(ACGIH(2001), CICAD 18(1999), DFGOT vol.13(1999), EU-RAR(2001))から区分外と分類した。なお、in vitro試験も全て陰性であり区分外を支持している。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | EPAの分類が、「D, CBD」であることから、区分外に分類した。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットとウサギの試験で児への発生毒性がない(ACGIH(2001)、CICAD 18(1999)、DFGOT vol.13(1999)、EU-RAR(2001)、IRIS(2005))ことは明らかである。しかしながら、交配前ばく露による生殖機能または生殖能力に対するデータがないことから、分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(中枢神経系)、区分2(肝臓、腎臓、血液)、区分3(麻酔作用、気道刺激性) |
警告 危険 |
H336: 眠気又はめまいのおそれ(麻酔作用、気道刺激性) H335: 呼吸器への刺激のおそれ(麻酔作用、気道刺激性) H371: 臓器の障害のおそれ(肝臓、腎臓、血液) H370: 臓器の障害(中枢神経系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P309+P311: 暴露したとき、又は気分が悪いとき:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
中枢神経系の影響が多数報告(ACGIH(2001), CICAD(J)18(1999), EU-RAR(2001), DFGOT vol.13(1999))されており用量とガイダンス値より区分1(中枢神経系)と分類した。また、肝臓、腎臓への影響(EU-RAR(2001))と白血球への影響(DFGO vol.13(1999))が報告されており、用量とガイダンス値より区分2(肝臓、腎臓、血液)と分類した。さらに、麻酔作用(ACGIH(2001),DFGOT vol.13(1999), EU-RAR(2001))と気道刺激性(ACGIH(2001),DFGOT vol.13(1999))が報告されており、区分3(麻酔作用、気道刺激性)と分類した。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(中枢神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(中枢神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ヒトでの中枢神経系への影響が報告(PATTY(5th, 2001))されていることから区分1(中枢神経系)と分類した。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 区分1 | 危険 | H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P331: 無理に吐かせないこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
炭化水素であり、動粘性率が20.5mm2/s以下である。さらに、ICSCに「液体を飲み込むと、誤嚥により化学性肺炎を起こす危険がある。」の記載がある(ICSC(J)(2000))。また、EUではR65に分類されている。よって、区分1に分類した。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 | - | - | H401: 水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
甲殻類(ミシッドシュリンプ)の96時間LC50=1.2mg/L(CICAD18、1999)他から、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 | - | H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分2、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.66(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がない(BODによる分解度:33%(既存化学物質安全性点検データ))ことから、区分2とした。 |
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