名称:N-イソプロピルアミノホスホン酸O-エチル-O-(3-メチル-4-メチルチオフェニル)
CAS番号:22224-92-6
物質ID: | 647 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に爆発性に関わる原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 「燃えるが、容易に発火しない」(NAEGG(J)(2001))との記述より、空気と接触しても自然発火しないと判断した。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | "In laboratory conditions, fenamiphos is stable at pH 5-7"(HSDB(2005))と記述されているので、水に対して安定と判断した。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義により固体。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を有しない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分2 | 危険 | H300: 飲み込むと生命に危険 |
P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P330: 口をすすぐこと。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
分類対象として合計8個のラットLD50値(JMPR 929(1997))が該当し、統計計算により得られた計算値 5.23 mg/kgに基づき区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分2 | 危険 | H310: 皮膚に接触すると生命に危険 |
P302+P350: 皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で優しく洗うこと。 P262: 眼、皮膚、衣類につけないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P322: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P361: 汚染された衣類を直ちに全て脱ぐこと。 P363: 汚染された衣類を再使用する場合には洗濯をすること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
分類対象としてラットで5個(JMPR 929(1997)、JMPR 300(1974))、ウサギで2個(JMPR 929(1997))のLD50値が該当し、統計計算によりそれぞれ72 mg/kg、179 mg/kg を得た。値の低いラットの72 mg/kgに基づき区分2とした。 | |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分2 | 危険 | H330: 吸入すると生命に危険 |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P284: 呼吸用保護具を着用すること。 P310: 直ちに医師に連絡すること。 P320: 特別な処置が緊急に必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラット LC50 = 0.091-0.10 mg/L(4 h)(JMPR 929(1997))に基づき区分2とした。 | |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | ウサギを用いた複数の皮膚刺激試験において、"not a primary irritant"(JMPR 929(1997))、"minimal irritation"(JMPR 929(1997))または"only slightly irritant"(PATTY(5th, 2001))との評価結果より、軽度の刺激性があると判断して区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A-2B | 警告 | H319: 強い眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で「軽度の刺激性」(PATTY(5th, 2001))、「中等度の刺激で10日以内に回復」(JMPR 929(1997))、「障害は点眼後21日までに消退しない」(ACGIH(2001))、「生理学的よりむしろ物理的刺激」と判定に巾が見られる。しかし、ICSC(1998)の眼に関する記述は吸入による縮瞳のみで刺激性に言及されていないことから、少なくとも不可逆的な刺激性を有するとは考え難く、軽度〜中等度の刺激性と判断し区分2A-2Bとした。 | |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いた皮膚感作性試験(Maximization test)において、一部に紅斑を認めたものの皮膚反応として基準以下であったことから「感作性なし」と評価されている(JMPR 929(1997)。さらに、別の情報源(PATTY(5th, 2001)、IUCLID(2000))でも「感作性なし」と記載されているので区分外とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 | - | - | - | - | マウスを用いた優性致死試験(in vivo経世代変異原性試験)の陰性結果(JMPR 300(1974)、PATTY(5th, 2001))に基づき区分外とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | ACGIHによりA4に分類されている(1996年)こと基づき区分外とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分2 | 警告 | H361: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用い2世代にわたり、あるいは交配前から妊娠・授乳期間、あるいは器官形成期に投与した各試験において、生殖能および児の発生に対する悪影響および催奇形性は認められていない(PATTY(5th, 2001)、JMPR 929(1997)、)。しかし、ウサギを用いた器官形成期投与試験において、母動物に一般毒性が発現する用量で骨格異常(胸骨融合)が認められている(ACGIH(2001)、PATTY(5th, 2001))ことに基づき区分2とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H370: 臓器の障害(神経系) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットに経口投与により、数mg/kg体重の用量でコリンエステラーゼ活性の阻害に伴い、筋の収縮、痙攣、協調運動障害、労作呼吸などのコリン作動性症状が報告されている(JMPR 929(1997))。ガイダンス値を参照して区分1(神経系)とした。なお、ヒトでは直接的な情報はなく、有機リン中毒に関する疫学調査の報告(HSDB(2005))に止まる。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットおよびイヌにおおよそ数mg/kg体重以上の用量でコリン作動性の症状(筋の攣縮など)が観察され、同時に赤血球コリンエステラーゼの顕著な低下(阻害率50%前後)が認められている(JMPR 929(1997)、PATTY(5th, 2001))。有機リン剤に特徴的なコリンエステラーゼ阻害による神経線維受容体の過剰刺激による症状であり、ガイダンス値を考慮に入れ区分1(神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 | 警告 | H400: 水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ブルーギル)の96時間LC50=0.01-0.017mg/L(PDS、1994)から、区分1とした。 | |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 | 警告 | H410: 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性 |
P273: 環境への放出を避けること。 P391: 漏出物を回収すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
急性毒性が区分1、生物蓄積性が低いと推定されるものの(log Kow=3.23(PHYSPROP Database、2005))、急速分解性がないと推定される(BIOWIN)ことから、区分1とした。 |
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