名称:マンガン
CAS番号:7439-96-5
物質ID: | 200 |
分類実施者: | GHS関係省庁連絡会議 |
分類実施年度: | 平成18年度 |
使用マニュアル: | GHS分類マニュアル(H18.2.10版) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | ICSC(2003)では粉末を可燃性とし、粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性があるとしている。また、Sax(11th, 2004)では通常では金属は微粉末になるほど危険度が大きいとしているが、形状が特定されておらず、またデータがないので分類できない。なお、国連危険物輸送勧告では、金属粉末(可燃性のもの)(他に品名が明示されているものを除く)はクラス・区分4.1容器:等級II、III(国連番号3089)で、「区分1」または「区分2」に該当している。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関する原子団を含まない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 化学辞典(1994)では、空気中では、塊は表面が酸化され、粉末は発火するとしているが、形状が特定されておらず、またデータがないので分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | ICSC(2003)では、水に不溶としているが、粉末は水と徐ーに反応し水素を生成するとしている情報もある。形状が特定されておらず、またデータがないので分類できない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | 酸素、またはハロゲンを含まない無機物である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 有機化合物でない。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットを用いた経口投与試験のLD50=9,000 mg/kg(RTECS(2004))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定できず、分類対象外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分3 | - | 警告 | H316: 軽度の皮膚刺激 | P332+P313: 皮膚刺激が生じた場合:医師の診断/手当てを受けること。 | 4時間適用試験ではないが、RTECS(2004)のウサギを用いた皮膚刺激性試験の結果の記述に、「24時間適用でmild(軽度)の刺激性を示した」とあることから、区分3とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 |
RTECS(2004)のウサギを用いた眼刺激性試験の結果の記述に、「mild(軽度)の刺激性を示した」とあることから、区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | DFGOTvol.12(1999)の記述から、経世代変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo変異原性試験なし、生殖細胞/体細胞in vivo遺伝毒性試験なし、in vitro変異原性試験で複数指標の(強)陽性結果なし、であることから「分類できない」とした。 |
6 | 発がん性 | 区分外 | - | - | - | - | EPA(1996)でDに分類されていることから、「区分外」とした。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1B | 危険 | H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P281: 指定された個人用保護具を使用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
CICAD 12(1999)の記述から、マウスの催奇形性試験において、投与方法が腹腔内投与であり、親動物での一般毒性に関する記述もないが、胚致死と奇形胎児(脳脱出)がみられていることから、専門家の判断により「区分1B」とした。 | |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器) | 危険 | H370: 臓器の障害(呼吸器) |
P307+P311: 暴露した場合:医師に連絡すること。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
「マンガン粉塵(特にMnO2とM3nO4)の急激な暴露は肺の炎症反応生じさせ時間の経過とともに肺機能障害を誘導する。肺への毒性は気管支炎等の感染性を上昇させ、結果としてマンガン肺炎を発症させる」(CICAD 12(1999))との記載があることから、標的臓器は呼吸器と考えられる。 以上より、分類は区分1(呼吸器)とした。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(呼吸器、神経系) | 危険 | H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器、神経系) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P264: 取扱後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
「最も一般的な含マンガン無機物は二酸化マンガン、炭酸マンガン、珪酸マンガン、三酸化マンガンである。通常、過剰のマンガン化合物の14日間もしくはそれ以下(短期間)または1年間に亘る(中期間)暴露は呼吸器及び神経系に影響を及ぼし、他の臓器には影響を及ぼさないとされている」(CICAD 63(2004)CICAD 12(1999))との記載があることから、標的臓器は呼吸器、神経系と考えられる。 以上より、分類は区分1(呼吸器、神経系)とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分4 | - | - | H413: 長期継続的影響によって水生生物に有害のおそれ |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
L(E)C50≦100mg/Lデータが存在するものの、金属であり水中での挙動が不明であるため、区分4とした。 |
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