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6 暴露評価

6.1 環境中分布予測

直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 (アルキル基の炭素数が10から14までのもの及びその混合物に限る。) (LAS) は、アルキル鎖長の異なる同族体とベンゼン環の位置が異なる成分の混合物であり、明確な物理化学的性状に関する情報が得られなかったのでフガシティモデルによる環境分布予測は実施しない。ただし、LASの物理化学性状から水中と土壌中又は底質中に分布すること予測される。

6.2 環境中濃度

6.2.1 環境中濃度の測定結果


a. 大気中の濃度
調査した範囲において、LASの大気中濃度に関する測定結果は入手できなかった。

b. 公共用水域中の濃度
以下の公共水域中濃度の測定結果において、LASの鎖長に関する詳細な情報は入手できなかった。
LASの公共用水域中濃度として、環境庁による一般環境中における1977年度の調査結果を表 6-1に示す(環境庁, 1978)。

表 6-1 LASの公共用水域中の濃度 (1)
調査年度  検出状況と検出限界
水質 (μg/L) 底質 (μg/kg)
検出数
/検体数
検出地点数
/調査地点数
検出範囲(μg/L) 検出限界(μg/L) 検出数
/検体数
検出地点数
/調査地点数
検出範囲(μg/kg) 検出限界(μg/kg)
1977 9/51 3/23 nd-29,000 10 21/51 11/23 nd-260 1
(環境庁, 1978)


LASの公共用水域中の濃度として、環境省による2000年度の水環境中の要調査項目存在状況調査結果 (環境省, 2001) を表6-2に整理する。この調査は、環境省が水環境中で一定の検出率を超えて検出されている物質、水環境を経由して人の健康や生態系に有害な影響を与える可能性がある物質等を要調査項目に選定し、その水環境中の存在状況を全国的に調査したものである。
 2000年度の調査における河川 (AA~C類型) での測定値の95パーセンタイルを求めると45μg/Lとなる。

表 6-2 LASの公共水域中の濃度 (2)
水域検出数/
検体数
検出範囲
(μg/L)
幾何平均
(μg/L)
算術平均
(μg/L)
95パーセンタイル
(μg/L)
検出限界
(μg/L)
河川AA-C類型38/44nd-932.610450.2
D, E, 無指定15/151.3-1,000301707800.2
湖沼5/6nd-21 2.77.2190.2
海域 (湾内)10/11nd-11 1.53.59.50.2
地下水5/15nd-8.6 0.271.14.60.2
(環境省, 2001)
nd: 不検出
不検出検体は検出限界の1/2の値として幾何平均及び95パーセンタイルを算出


LASの公共用水域中濃度として、東京都環境科学研究所年報における1996年6月~1998年10月の調査結果を表 6-3に整理する (芳住ら, 1998; 山崎ら, 1999)。1998年度のAA~C類型の濃度の95パーセンタイルは1,100μg/Lである (高い濃度がでている南浅川横川橋(浅川合流地点前) 1,347μg/Lを含む)。1996年度及び1997年度 の濃度のAA~C類型の濃度の95パーセンタイルはそれぞれ62μg/L 、20μg/Lである。
表 6-3 LASの公共用水域中の濃度 (3)
調査年度 水域 検出地点数/調査地点数 検出数/
検体数
検出範囲
(μg/L)
算術平均
(μg/L)
幾何平均
(μg/L)
95パーセンタイル
(μg/L)
1996 河川 AA-C 7/8 17/26 nd-1,180 53 2.0 62
D, E, 無指定 1/1 1/1 399


全体 8/9 18/27 nd-1,180 66 2.4 300
1997 河川 AA-C 8/8 24/26 nd-489 23 2.0 20
D, E, 無指定 1/1 1/1 220


全体 9/9 25/27 nd-489 30 2.4 160
1998 河川 AA-C 5/5 5/5 1-1,347 270 8.4 1,100
D, E, 無指定 1/1 1/1 183


全体 6/6 6/6 1-1,347 260 14 1,100
(芳住ら, 1998;山崎ら,1999)
nd: 不検出
検出限界: 0.1~1μg/L
不検出検体は検出限界の1/2の値として算術平均、幾何平均及び95パーセンタイルを算出

LASの公共用水域中濃度として、日本石鹸洗剤工業会による1998~2000年度の調査結果を表 6-4に整理する (日本石鹸洗剤工業会, 2001a)。2000年度の調査におけるAA~C類型の河川水中濃度の95パーセンタイルは29μg/Lである。
表 6-4 LASの公共用水域中の濃度 (4)
調査年度 水域 検出地点数/調査地点数 検出数/
検体数
検出範囲
(μg/L)
算術平均
(μg/L)
幾何平均
(μg/L)
95パーセンタイル
(μg/L)
1998 河川 AA-C 4/4 15/16 nd-81 18 9.0 53
D, E, 無指定





全体 4/4 15/16 nd-81 18 9.0 53
1999 河川 AA-C 5/5 20/20 (0.8)-50 12 8.1 29
D, E, 無指定





全体 5/5 20/20 (0.8)-50 12 8.1 29
2000 河川 AA-C 5/5 20/20 (1)-34 8.9 5.1 29
D, E, 無指定





全体 5/5 20/20 (1)-34 8.9 5.1 29
(日本石鹸洗剤工業会, 2001a)
nd: 不検出
検出限界: 0.5μg/L
( ) 内の値は定量下限 (4μg/L未満) 以下、検出限界以上の痕跡量が検出されたことを示す。
不検出検体は検出限界の1/2の値として算術平均、幾何平均及び95パーセンタイルを算出。


c. 水道水中の濃度
水道法における水道水質基準として、LASを含めた陰イオン界面活性剤の濃度は、0.2 mg/L以下と規定されている。
調査した範囲において、LASの水道水中の濃度に関する測定結果は入手できなかったが、日本水道協会による1999~2000年度の原水及び浄水における陰イオン界面活性剤の濃度の調査結果を表 6-5に示す(日本水道協会, 2002)。この表は年度、原水及び浄水別に各浄水場における濃度の最大値と平均値を濃度範囲毎に割り振りった度数分布表である。最新年度である2000年度の浄水における年平均値では濃度範囲0.08~0.10μg/Lにある3浄水場が最も高い値を示しており、ここでは年平均値の最大値を0.10μg/Lと判断する。


表 6-5 陰イオン界面活性剤の原水及び浄水の濃度範囲別浄水場数
調査
年度
値の
種類
環境水の種類 全浄水場数 濃度範囲 (μg/L)
~0.02 ~0.04 ~0.06 ~0.08 ~0.10 ~0.15 ~0.20 ~0.30 ~0.40 ~0.50 0.51~
1999 最高値 (原水) 5,540 5,271 133 49 25 24 20 10 1 2 2 3
(浄水) 5,696 5,430 140 85 24 8 8 1 0 0 0 0
平均値 (原水) 5,538 5,386 103 34 5 3 0 2 2 0 1 2
(浄水) 5,696 5,571 93 23 8 0 1 0 0 0 0 0
2000 最高値 (原水) 5,205 4,946 119 55 27 25 22 7 3 1 0 0
(浄水) 5,515 5,245 138 74 38 8 10 2 0 0 0 0
平均値 (原水) 5,205 5,062 85 34 10 9 3 2 0 0 0 0
(浄水) 5,515 5,357 102 39 14 3 0 0 0 0 0 0
(日本水道協会, 2002)

d. 食物中の濃度
調査した範囲において、LASの食物中の濃度及び魚類中濃度に関する測定結果は入手できなかった。

6.2.2 環境中濃度の推定

a. メッシュ毎の排出量の推計
濃度推定に必要な大気、公共用水域及び土壌の各環境媒体のメッシュ毎の排出量を、化学物質排出把握管理促進法に基づく「平成13年度届出排出量及び移動量並びに届出外排出量の集計結果」 (経済産業省, 環境省, 2003a) (以下、「2001年度PRTRデータ」という。) をもとに、推定する。
届出排出量については、事業所毎の排出量、事業所の所在地の情報をもとに、メッシュ毎に割り振った (製品評価技術基盤機構, 2004)。
届出外排出量については、対象業種届出外事業者 (裾切り) からの排出量は、対象業種の全事業所数から届出事業所数を引いた事業所数をもとに、非対象業種からの排出量は、該当する業種の事業所数をもとに、家庭からの排出量は、夜間人口分布をもとに、それぞれメッシュ毎に割り振った。なお、下水処理場での処理後の排出量は下水道への移動量 63,842トン (4.3.1参照)に下水道での除去率97% (5.2.3参照) を用いて1,919トンを算出した (4.4参照)。また、環境媒体別の排出量については、対象業種届出外事業者(裾切り)からの排出量は届出排出量の環境媒体別排出割合を用いて、非対象業種、家庭及び移動体からの排出量は、物理化学的性状及び用途を考慮して推定した (製品評価技術基盤機構, 2004)。
LASの全国における環境媒体別排出量を表 6-6に整理した (製品評価技術基盤機構, 2004)。


表 6-6 LASの全国における環境媒体別排出量   (トン/年)
排出区分大気水域土壌
届出12 38 0
対象業種届出外1)0 5,914 0
非対象業種2)02,91310
家庭2)024,2151
下水処理場での
処理後
0 1,919 0
合計12 34,999 11
(製品評価技術基盤機構, 2004)
1) 大気、水域、土壌への排出量は、すべて水域への排出と仮定し、推定した。
2) 大気、水域、土壌への排出量は、物理化学的性状及び用途から推定した。


b. 大気中濃度の推定
LASの物理化学性状から判断して、大気には分布せず、水中又は土壌中に分布すると考えられる。したがって、モデルを用いた大気中濃度の推定は実施しない。

c. 河川水中濃度の推定
LASでは、本評価書で用いる対象数理モデルで濃度推定を行うために必要な環境中挙動を把握できないため、河川水中濃度の推定を実施しない。

6.3 水生生物生息環境における推定環境濃度

水生生物が生息する環境の推定環境濃度 (EEC) を、6.2.1 b及び6.2.2 cの公共用水域中の濃度から求める。
LASの公共用水域中の濃度としては、環境省による要調査項目として2000年度に公共用水域 (河川、海域、地下水) 中のLASの濃度測定結果 (表6-2参照) があり、利水目的類型 AA~Cの水質基準点での95パーセンタイルは45μg/Lであった。日本石鹸洗剤工業会による1998~2000年度の調査結果 (表6-4参照) によると、最新の2000年度における公共用水域の利水目的類型 AA~Cの水質基準点での95パーセンタイルは29μg/Lであった。また、東京都環境局研究所年報による最新の1998年度の測定結果のうち、公共用水域の利水目的類型 AA~Cの水質基準点での測定値の95パーセンタイルは、1,100μg/Lであり非常に高い値を示している。この調査の1998年度調査の検体数は5であり、その中に非常に高い値を示す観測地点を含んでいること、同調査の1998年度、1997年度の測定値の95パーセンタイル値がそれぞれ20μg/L、62μg/Lである (表6-3参照) ことから1998年度の結果 1,100μg/Lは値が高く考慮しない。また、環境庁による1977年度の調査結果は測定年度が古いことから考慮しない。
そこで本評価書ではEECとして、公共用水域中濃度の測定結果として最新の2000年度の測定結果のうち、環境省の要調査項目における2000年度の調査結果 (環境省, 2001) の公共用水域の利水目的類型 AA~Cの水質基準点における95パーセンタイルの45μg/Lを採用した。

6.4 ヒトへの暴露シナリオ

6.4.1 環境経由の暴露

LASの環境経由のヒトへの暴露経路は、飲料水及び食物からの経口暴露が考えられる。食物中の濃度に関する測定結果は入手できなかったため、ここでは食物として魚類のみを考慮する。

6.4.2 消費者製品経由の暴露

LASは、家庭用洗剤類に使用されていることから(4.参照)、これらの消費者製品からの暴露が考えられる (6.5参照)。

6.5 推定摂取量

a. 環境経由の推定摂取量
本評価書において各経路からの摂取量を推定する際、成人の空気吸入量を20 m3/人/日、飲料水摂水量を2 L/人/日、魚類摂食量を120 g/人/日とした。
推定摂取量の算出は、以下の仮定に従って求めた。
LASの大気中の測定濃度は、調査した範囲内では入手できなかった。しかし、LASは物理化学性状及び2001年度PRTRデータから判断して、水中又は土壌中に分布すると考えられる。したがって、本評価書ではLASの吸入暴露は考慮しない。
飲料水としては、日本水道協会による1999~2000年度の原水及び浄水における陰イオン界面活性剤の濃度の調査結果があり、浄水の年間平均の最大値は、2000年度の0.10μg/Lであった。
ここでは、LASそのものの濃度ではないがLASを含む陰イオン界面活性剤に関して充実した調査結果があるため、LASの濃度として、0.10μg/Lを用いることとする。
魚体内濃度は、測定結果を入手できなかったため、海域 (内湾) に生息する魚類の体内に濃縮されると考える。LASの内湾での測定濃度は環境省による要調査項目の2000年度の調査結果 (環境省, 2001) の海域(湾内)における95パーセンタイルの9.5μg/Lを用いる。魚体内濃度は、この海域(内湾)での濃度に生物濃縮係数 (BCF) として551 (5.4参照) を乗じた値である5.2mg/kgを用いる。
これらの仮定のもとに推定したヒトでの摂取量は、以下のとおりである。

飲料水からの摂取量:0.10 (μg /L) × 2 (L/人/日) = 0.2 (μg/人/日)
魚類からの摂取量:9.5 (μg/L) × 511 (L/kg) × 0.12 (kg/人/日) = 580 (μg/人/日)
環境経由からの合計摂取量:0.2 (μg/人/日) + 580 (μg/人/日) = 580 (μg/人/日)

b. 消費者製品経由による推定摂取量
LASの消費者製品経由の暴露として次に挙げた経路を考える。
台所用洗剤の使用による経皮暴露
手洗い洗濯による経皮暴露
洗濯をした衣類の着用による経皮暴露
台所用洗剤で洗浄した野菜、果物からの経口暴露
台所用洗剤で洗浄した食器からの経口暴露

b-1. 台所用洗剤の使用による経皮暴露
台所用洗剤を使用した時のLASの経皮吸収量の報告は調査した範囲内では入手できなかった。科学技術庁による調査では0.3%のアルキルベンゼンスルホン酸(ABS)溶液に両手を48時間接触した場合の摂取量として46μg/人/日を算定している (科学技術庁, 1965,1978)。台所用洗剤を使用する作業時間は詳細な調査報告は見出せなかったが、生活時間調査における炊事時間である2時間を代用する (日本放送出版協会, 2002)。
以上より、台所用洗剤の使用による経皮摂取量は以下のとおりとなる。

台所用洗剤使用による経皮摂取量 : 46 (μg/人/日) × 2/48 (時間比) = 1.9 (μg/人/日) 

試験濃度及び洗浄実態(台所用洗剤へのLASの配合事例と野菜・果物洗浄例の減少)を考慮するとこの値は過大評価となるが、安全側の評価として、ここでは1.9 (μg/人/日) を採用する。

b-2. 手洗い洗濯による経皮暴露
手洗い洗濯の習慣は少ないと推定されるが、安全側の評価として摂取量を推定する。科学技術庁による調査では0.3%のABS溶液に両手を48時間接触した場合の摂取量として46μg/人/日を算定している (科学技術庁, 1965,1978)。
手洗い洗濯にかかる時間は、1時間として、摂取量を推定する。

手洗い洗濯による経皮摂取量 : 46 (μg/人/日) × 1/48 (時間比) = 0.96 (μg/人/日) 

b-3. 洗濯をした衣類の着用による経皮暴露
近藤らによると、洗濯をした衣類には、乾燥重量で0.03~0.13%の界面活性剤が吸着しているとの報告がある(近藤ら, 1971a,1971b)。また、日本石鹸洗剤工業会による柔軟仕上げ剤での推算例として、衣類から皮膚への移行量についての報告がある (日本石鹸洗剤工業会, 2001b)。この推算においては単位面積あたりの衣類の重量を20 mg/cm2、衣類に接触する体表面積を13,530 cm2/人(身長160 cm、体重50 kg)、衣類から皮膚への移行量を0.6%/日と仮定している。
衣類へのLASの残留量を0.13%と仮定して、この推算例を適用すると、洗濯衣類からの経皮摂取量は以下のとおりとなる。

洗濯をした衣類の着用による経皮摂取量 : 20 (mg/cm2 ) × 0.0013 × 13,530 (cm2 /人) × 0.006 (/日) = 2.1 (mg/日/人) = 2,100 (μg/人/日)

b-4. 台所用洗剤で洗浄した野菜、果物からの経口暴露
野菜、果物へのLASの残留量や摂取量に関して東京都衛生局 (1973)、大阪府 (住本ら, 1975)、科学技術庁 (1965, 1978)による報告があり、それらを表6-7に示す。ここでは最大となる東京都衛生局によるLAS摂取量の合計値である14 (mg/人/日) を用いる。

表6-7 LASの野菜、果物洗浄時の残留量

試験機関 洗浄対象 摂取量
(g)
LAS残留量
(mg/kg)
LAS摂取量
(mg/人/日)
東京都衛生局 野菜 270 40 10.8
果物 150 20 3.0
合計 13.8
大阪府 野菜・果物 425 2.16-6.2 2.6
科学技術庁 野菜 5-10
果物 2-5
(東京都衛生局, 1973; 住本ら, 1975; 科学技術庁, 1965,1978)


 ただし、表6-7で用いている資料は1960及び1970年代の結果である。現在、業務用では野菜、果物等の食品の洗浄にLASが含まれる合成洗剤も使用されている (日本石鹸洗剤工業会, 2004a,2004b) が、家庭で使用されている台所用合成洗剤中の界面活性剤のうちLASの占める割合が近年多様な界面活性剤が開発されたことにより減少傾向であること及び家庭において野菜や果物を中性洗剤で洗うという行為が現在は殆どない (日本石鹸洗剤工業会, 2004b) ことから、現時点では洗浄した野菜、果物から経口摂取する量は上記摂取量より少ないと考えられるが、評価の安全側にたって、摂取量14,000 (μg/人/日) を用いる。

b-5. 台所用洗剤で洗浄した食器からの経口暴露
洗浄時の単位面積あたりの食器表面への残留液量と洗浄濃度及び食器使用量 (表面積) を基に摂取量を求める。皿表面への残留液量は5.5×10-5 mL/cm2と見積もられている (HERA, 2003; Schmitz, 1973)。洗浄液の洗剤濃度を0.3% (3 mg/mL) とし、食器の使用量 (食品との接触面積) を3,700 cm2と想定する (120 cm2を10枚、50 cm2を50枚) (西田, 1990)。この推定においてはすすぎによる洗浄液の希釈は考慮しない。
このような仮定のもと摂取量を推定すると以下のとおりとなる。

台所用洗剤使用による食器からの経口摂取量 : 5.5×10-5 (mL/cm2) ×3,700 (cm2) ×3 (mg/mL)  = 0.6105 (mg/kg/日) = 610 (μg/人/日)

c. 合計推定摂取量
上記a.及びb.により求めた摂取量をまとめると以下のとおりとなる。
 環境経由の摂取
  飲料水からの経口摂取量:0.2 (μg/人/日)
  魚類からの経口摂取量:580 (μg/人/日)
 消費者製品経由の摂取量
  台所用洗剤使用による経皮摂取量:1.9 (μg/人/日)
  手洗い洗濯による経皮摂取量:0.96 (μg/人/日)
  洗濯をした衣類の着用による経皮摂取量:2,100 (μg/人/日)
  台所用洗剤で洗浄した野菜、果物からの経口摂取量:14,000 (μg/人/日)
  台所用洗剤で洗浄した食器からの経口摂取量:610 (μg/人/日)

 成人の体重を平均50 kgと仮定して、体重1 kgあたりの摂取量を求めると次のようになる。
  経口摂取量:(0.2 + 580 + 14,000 + 610) (μg/人/日) / 50 (kg/人) = 300 (μg/kg/日)
  経皮摂取量:(1.9 + 0.96 + 2,100) (μg/人/日) / 50 (kg/人) = 42 (μg/kg/日)
合計摂取量:300 (μg/kg/日) + 42 (μg/kg/日) = 340 (μg/kg/日)



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