GHS分類結果 (厚生労働省・環境省平成21年度・平成22年度事業(注))

ID21A3766 硝酸ビスマス(CAS番号 10361-44-1) 分類実施日 H22.2.19(環境に対する有害性は、H23.3.15)
使用マニュアル 政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3)(環境に対する有害性は、政府向けGHSガイダンス(H22.7 版))

物理化学的危険性



危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類できない - - - 分子内に爆発性に関わる原子団(硝酸塩)を含み酸素収支が-24.3であるが、データがないので分類できない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない - - - データなし。
8 自己反応性化学品 分類できない - - - 分子内に爆発性に関わる原子団(硝酸塩)を含むが、データがないので分類できない。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない - - - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - 半金属(Bi)を含むが、硝酸を含む水に溶解する(Merck)という情報があり、水と危険な反応をすることはないと考えられる。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - データがなく分類できない。無機硝酸塩はUNRTDGでUN1477(無機硝酸塩類、N.O.S.)クラス5.1(酸化性)PGII、IIIになることがある。これは区分2または3に該当する。規定の試験を行って判断すること。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - 融点が55℃以下の固体であるが、データがなく分類できない。


健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - データ不足で分類できない。なお、ラットLD50値 4 g/kg (RTECS (2007))のデータがある。

「有害性については他のビスマス化合物についても参照のこと]
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない - - - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - データなし。
6 発がん性 分類できない - - - データなし。
7 生殖毒性 分類できない - - - データなし。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(神経系、腎臓、骨関節)
危険 臓器(神経系、腎臓、骨関節)の障害 ビスマス及びビスマス化合物のヒトへの一般的な毒性影響として、脳症、腎症、骨関節症、歯肉炎、口内炎、大腸炎などを引き起こし、無機ビスマスが神経毒となると記述され(PATTY (5th, 2001))、急性中毒による臨床症状が、脳症を伴う神経学的異常、ネフローゼ症候群を伴う腎機能障害を起こす水銀や鉛の場合に類似しているとの記述(PATTY (5th, 2001))もあり、区分1(神経系、腎臓、骨関節)とした。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(神経系、骨関節、腎臓)
危険 長期にわたる, 又は反復暴露による臓器(神経系、骨関節、腎臓)の障害 ビスマス及びビスマス化合物のヒトへの一般的な毒性影響として、脳症、腎症、骨関節症、歯肉炎、口内炎、大腸炎などを引き起こし、無機ビスマスが神経毒となると記述されている(PATTY (5th, 2001))ことから、区分1(神経系、骨関節、腎臓)とした。実際に本物質を1日8g、3週間投与された69歳のドイツ人患者が、抑うつ状態、集中力欠如、神経過敏、パニック発作を起こし、12ヶ月の投与後には短期および長期の記憶困難、読み書き困難、振戦、構音障害を呈し、さらに15ヶ月の投与後には完全なミオクロニービスマス脳症(myoclonic Bi encephalopathy)に進行した症例報告(PATTY (5th, 2001))がある。その他にもビスマス化合物の神経毒性について多数の報告があり、その臨床例には通常ビスマス脳症が含まれている(PATTY (5th, 2001))。また、ヒトにおける慢性毒性として、食欲減退、リウマチ痛、下痢、発熱、口臭、歯肉炎、皮膚炎が認められるとの報告もある(HSDB (2002))。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データなし。


環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - データなし
11 水生環境有害性(慢性) 分類できない - - - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない - - - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。

(注)
「物理化学的危険性」及び「健康に対する有害性」:厚生労働省委託事業による分類結果
「環境に対する有害性」:環境省委託事業による分類結果


参考資料

政府向けGHS分類ガイダンス

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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