政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 6259-76-3
名称 ヘキシル=2-ヒドロキシベンゾアート(別名:サリチル酸ヘキシル)
物質ID R04-C-054-JNIOSH, MOE
分類実施年度 令和4年度(2022年度)
分類実施者 労働安全衛生総合研究所/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2015年度(平成27年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver.2.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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- - -
2 可燃性ガス -
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- - -
3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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- - -
5 高圧ガス -
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- - -
6 引火性液体 -
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- - -
7 可燃性固体 -
-
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- - -
8 自己反応性化学品 -
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- - -
9 自然発火性液体 -
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- - -
10 自然発火性固体 -
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- - -
11 自己発熱性化学品 -
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- - -
12 水反応可燃性化学品 -
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- - -
13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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- - -
15 有機過酸化物 -
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- - -
16 金属腐食性化学品 -
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- - -
17 鈍性化爆発物 -
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- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
-
-
- - -
1 急性毒性(経皮) -
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-
- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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-
- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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-
- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
-
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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- - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 -
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- - -
4 呼吸器感作性 -
-
-
- - -
4 皮膚感作性 区分1A


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)より、区分1Aとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)は1回目の試験ではすべての濃度において3を超えた。そのため、2回目の試験が実施され、刺激指数(SI値)は、1.87(0.05%)、3.56(0.25%)、5.60(0.5%)、10.83(1%)、10.80(2.5%)であり、EC3値は0.18%と算出されたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。

【参考データ等】
(2)ボランティア103人を対象としたヒト反復侵襲パッチテスト(HRIPT)では、本物質(30%)は感作性の徴候はみられなかった。当該試験ではサリチル酸ベンジルを陰性対照群に使用していたが、この物質はCLP規則の元でRACによって最近Skin Sens. 1Bに分類されており、当該試験の陰性の結果には疑いがかけられる。報告された結果からはアレルギー反応の可能性を排除できない。との報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
(3)22人の選抜されたボランティアで実施されたマキシマイゼーション試験では、陰性の結果とともに一部陽性のような疑わしい反応も誘発後にみられた(再誘発後にはこの反応はみられなかった)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020))。
(4)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験において、結果は陰性であったが、例数がガイドライン推奨の20例より少なく、試験濃度設定も妥当ではないとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2022)、CLH Report (2020))。
5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 -
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- - -
7 生殖毒性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足により分類できない。なお、EUでは(1)、(2)よりリードアクロスで区分2に分類しているが、経口投与での吸収率を含め、本物質の体内動態に関する情報が不足していると判断し、リードアクロスによる分類は実施していない。

【参考データ等】
(1)本物質は経皮適用により代謝されてサリチル酸を生成するが、経口経路では結論できない(EU CLP CLH (2021))。
(2)EUでは、サリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)、サリチル酸エチルヘキシル(CAS番号 118-60-5)並びに共通代謝物のサリチル酸(CAS番号 69-72-2)のデータを用いてリードアクロスを行い、予防原則の適用によって、Repr. 2に分類することにRACは合意した(EU CLP CLH (2021))。
(3)構造類似物質のサリチル酸(CAS番号 69-72-7)及びサリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)について、EU分類ではRepr. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2022))。
(4)本邦では、サリチル酸(CAS番号 69-72-7)は区分2、サリチル酸メチル(CAS番号 119-36-8)は区分1Bに分類されている(政府GHS分類結果 (平成23年度、令和2年度))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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- - -
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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- - -
10 誤えん有害性 -
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- - -

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.357 mg/L(REACH登録情報, 2022)であることから、区分1とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性に関する十分なデータが得られておらず、急性毒性は区分1であることから、区分1とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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