政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 108-46-3
名称 レソルシノール(別名:レゾルシン)
物質ID R04-C-052-JNIOSH, MOE
分類実施年度 令和4年度(2022年度)
分類実施者 労働安全衛生総合研究所/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2006年度(平成18年度)   2009年度(平成21年度)   2014年度(平成26年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver.2.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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2 可燃性ガス -
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- - -
3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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- - -
5 高圧ガス -
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- - -
6 引火性液体 -
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- - -
7 可燃性固体 -
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- - -
8 自己反応性化学品 -
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- - -
9 自然発火性液体 -
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- - -
10 自然発火性固体 -
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- - -
11 自己発熱性化学品 -
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12 水反応可燃性化学品 -
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- - -
13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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- - -
15 有機過酸化物 -
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- - -
16 金属腐食性化学品 -
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- - -
17 鈍性化爆発物 -
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- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
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- - -
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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- - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
【分類根拠】
(1)、(2)より、区分2Aとした。なお、旧分類の根拠となった知見は本物質の工業製品を用いた知見であり、純度等の試験条件が不明のため分類には用いず、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(72時間観察)において、重度の刺激性影響がみられた(眼刺激性スコア:70/110、区分2Aに相当する結果)との報告がある(厚労省リスク評価書 (2019)、CICAD 71 (2006))。
(2)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(72時間観察)において、24、48及び72時間後の眼刺激性スコアはそれぞれ56.3/110、45.0/110及び39.9/110(区分2Aに相当する結果)であった(厚労省リスク評価書 (2019)、SIAR (2008)、AICIS IMAP (2016)、CICAD 71 (2006))。

【参考データ等】
(3)本物質のフレーク及び工業製品(純度不明)について、ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験において、ばく露24時間後には重篤な結膜炎、虹彩炎、虹彩のほとんどを覆う角膜白濁及び角膜潰瘍がみられ、14日後には円錐角膜及びパンヌス形成がみられた。Draize法による24、48、72時間後の眼刺激性スコアは105/110であったとの報告がある(厚労省リスク評価書 (2019)、SIAR (2008)、AICIS IMAP (2016)、CICAD 71 (2006)、ACGIH (7th, 2001))。
(4)本物質の2.5%水溶液について、ウサギ(n=3)を用いた眼刺激性試験(OECD TG 405相当、GLP、72時間観察)において、眼刺激性影響はみられなかった(角膜混濁スコア:0/0/0、虹彩炎スコア:0/0/0、結膜発赤スコア:0/0/0、結膜浮腫スコア:0/0/0)との報告がある(厚労省リスク評価書 (2019)、SIAR (2008)、AICIS IMAP (2016)、CICAD 71 (2006))。
(5)EUではEye Irrit. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed Oct. 2022))。
4 呼吸器感作性 -
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- - -
4 皮膚感作性 区分1B


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、区分1Bとした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)1.58(0.1%)、2.87(0.5%)、1.97(1%)、3.51(5%)、5.74(25%)であった。EC3値は1%適用群のSI値を除外し、1.4%(区分1Aに相当する結果)と算出されたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2021)、AICIS IMAP (2016)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
(2)(1)の知見について、RACは追加解析により、適切な統計検定を実施し、EC3値を3.67%(区分1Bに相当する結果)と再計算した。(ECHA RAC Opinion (2021))。
(3)マウス(n=4/群)を用いた局所リンパ節試験(LLNA)(OECD TG 429、GLP)において、刺激指数(SI値)0.7(1%)、2.2(5%)、5.2(10%)、8.4(25%)、10.4(50%)であり、EC3値は6.3%(区分1Bに相当する結果)と算出されたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2021)、厚労省 リスク評価書 (2019)、SIDS (2009)、AICIS IMAP (2016)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。
(4)モルモット(n=10)を用いたMaximisation試験(OECD TG 406、GLP、皮内投与:2%溶液)において、惹起終了24、48時間後の陽性率はそれぞれ70%(7/10例)、50%(5/10例)であった(区分1Bに相当する結果)との報告がある(ECHA RAC Opinion (2021)、厚労省 リスク評価書 (2019)、SIDS (2009)、AICIS IMAP (2016)、CICAD 71 (2006)、REACH登録情報 (Accessed Oct. 2022))。

5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 -
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7 生殖毒性 -
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- - -
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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- - -
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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- - -
10 誤えん有害性 -
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- - -

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)48時間LC50 = 1 mg/L(EU CLP CLH, 2020、EU REACH CoRAP, 2017)であることから、区分1とした。新たな情報の使用により、旧分類から分類結果が変更となった。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 区分に該当しない
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:66.7%(METI既存点検結果, 1975))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC ≧ 0.172 mg/L(EU CLP CLH, 2020、EU REACH CoRAP, 2017、SIAR, 2008、CICAD 71, 2006)から、区分に該当しないとなる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階(魚類)に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 26.8 mg/L(EU CLP CLH, 2020、EU REACH CoRAP, 2017、SIAR, 2008)であるが、急速分解性があり、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow=0.80(PhysProp Database (SRC, 2005))ことから、区分に該当しないとなる。
以上の結果を比較し、区分に該当しないとした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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