政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 822-36-6
名称 4-メチルイミダゾール
物質ID R04-C-022-JNIOSH, MOE
分類実施年度 令和4年度(2022年度)
分類実施者 労働安全衛生総合研究所/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2015年度(平成27年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver.2.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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2 可燃性ガス -
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3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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5 高圧ガス -
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6 引火性液体 -
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7 可燃性固体 -
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8 自己反応性化学品 -
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- - -
9 自然発火性液体 -
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10 自然発火性固体 -
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11 自己発熱性化学品 -
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12 水反応可燃性化学品 -
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13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
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15 有機過酸化物 -
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- - -
16 金属腐食性化学品 -
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- - -
17 鈍性化爆発物 -
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- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) -
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- - -
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 -
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- - -
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 -
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- - -
4 呼吸器感作性 -
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- - -
4 皮膚感作性 -
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5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2)より、信頼性のある試験でマウスの雌雄に共通して肺の悪性を含む腫瘍の発生増加が認められたこと、(3)からはマウスの肺腫瘍がヒトへの関連性のある腫瘍と判断され、(4)の既存分類の結果を踏まえ、区分1Bとした。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、雄では2,500 ppmまで発がん性の証拠はなく、雌では単核細胞白血球病(MNCL)の発生増加に基づき、曖昧な証拠と判断された(NTP TR535 (2007))。その後、雌の最高投与(5,000 ppm)群では統計的に有意なMNCLの発生頻度増加が確認された(IARC 101 (2012)、EU CLP CLH (2021))。
(2)マウスを用いた2年間混餌投与による発がん性試験において、細気管支-肺胞腫瘍(細気管支-肺胞の腺腫・がん又は両者の組合せ)の発生率増加に基づき、最大1,250 ppmまで雌雄とも発がん性の明らかな証拠があると判断され(NTP TR535 (2007))、雄は最高用量で、雌は低用量から統計学的に有意な腫瘍の発生増加が確認された(IARC 101 (2012)、EU CLP CLH (2021))。
(3)雌ラットに認められたMNCLは使用したラットの系統(F344/N)において自然発生率が高く、また発生率が変動しやすい腫瘍であることから、ヒトへの関連性は疑わしい。一方、マウスの肺腫瘍(細気管支-肺胞の腺腫とがん)はヒストリカルコントロールの範囲を超えており、投与による影響と考えられる。また、前がん病変の過形成(雌、高用量)から良性(腺腫)、悪性腫瘍(がん)へと腫瘍の進行における連続性も示唆される。作用機序として、データから遺伝毒性の機序は考えにくく、作用機序は不明である。マウスの細気管支-肺胞の良性及び悪性腫瘍は本物質の発がん性の明らかな証拠であり、ヒトへの関連性があると考えられる。これがECHA RACの結論である(EU CLP CLH (2021))。
(4)国内外の既存分類結果として、IARCでグループ2Bに分類されている(IARC 101 (2012))。なお、EUがCarc. 1Bに分類予定である(EU CLP CLH (2021))。

【参考データ等】
(5)EUでは本物質の発がん性機序は不明である(遺伝毒性は否定的)が、信頼性の高いNTP試験においてラットの雌で単核細胞白血病、マウスの雌雄で肺に良性及び悪性腫瘍が認められたことに基づき、Carc. 1BへのCLP分類を提案している(EU CLP CLH (2021))。

7 生殖毒性 -
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- - -
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) -
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9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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10 誤えん有害性 -
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環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。
11 水生環境有害性 長期(慢性) 分類できない
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- - データ不足のため分類できない。
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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