項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 84-74-2 |
名称 | フタル酸ジ-n-ブチル |
物質ID | R04-C-017-JNIOSH, MOE |
分類実施年度 | 令和4年度(2022年度) |
分類実施者 | 労働安全衛生総合研究所/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 2006年度(平成18年度) 2007年度(平成19年度) 2013年度(平成25年度) |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver.2.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | - |
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2 | 可燃性ガス | - |
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3 | エアゾール | - |
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4 | 酸化性ガス | - |
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5 | 高圧ガス | - |
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6 | 引火性液体 | - |
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7 | 可燃性固体 | - |
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8 | 自己反応性化学品 | - |
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9 | 自然発火性液体 | - |
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10 | 自然発火性固体 | - |
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11 | 自己発熱性化学品 | - |
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12 | 水反応可燃性化学品 | - |
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- | - | - |
13 | 酸化性液体 | - |
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14 | 酸化性固体 | - |
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- | - | - |
15 | 有機過酸化物 | - |
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- | - | - |
16 | 金属腐食性化学品 | - |
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17 | 鈍性化爆発物 | - |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | - |
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1 | 急性毒性(経皮) | - |
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1 | 急性毒性(吸入:ガス) | - |
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1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | - |
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- | - | - |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | - |
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2 | 皮膚腐食性/刺激性 | - |
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3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | - |
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4 | 呼吸器感作性 | - |
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4 | 皮膚感作性 | - |
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5 | 生殖細胞変異原性 | - |
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- | - | - |
6 | 発がん性 | 分類できない |
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- | - | 【分類根拠】 (1)~(5)より、本物質の類似物質のDEHP(フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)CAS登録番号:117-81-7)の肝臓等への腫瘍誘発性も未解明な部分が多く確定的ではないと考えられ、DBPについては既存知見から肝臓、精巣等への腫瘍誘発を示唆する証拠はない。(6)、(7)より、ヒトについて発がん性を懸念すべき報告はこれまでないため、データ不足のため分類できない。 【根拠データ】 (1)本物質(フタル酸ジ-n-ブチル(DBP)CAS登録番号:84-74-2)の実験動物を用いた十分な発がん性試験報告はない(EU RAR (2004)、NICNAS (2013)、食安委 器具・容器包装評価書 (2014))。 (2)DBPと類似の構造を持つDEHPにはげっ歯類への肝発がん作用が知られ、DEHPのげっ歯類における肝発がんの主要な作用機序は当初はPPARαを介した経路によると考えられ、DBPにもげっ歯類へのペルオキシゾーム増殖活性が認められることから、より高用量、長期間のDBP 投与によりげっ歯類に肝発がんを引き起こす可能性も考えられた(食安委 器具・容器包装評価書 (2014)、NICNAS (2013))。 (3)その後の研究動向からDEHPの肝発がん作用機序についてのPPARαの関与はげっ歯類特異的でヒトには当てはまらないとされ、IARCはDEHPの発がん分類をグループ3に変更した(IARC 77 (2000))。なお、DEHPの肝発がんについてはPPARα以外の核内受容体(CAR、PXR等)の関与も示唆されており、IARCは発がん分類を当初(IARC Suppl. 7 (1987))のグループ2Bに再び戻した(IARC 103 (2013))。このように、DEHPのげっ歯類の肝発がん作用機序もヒトへの外挿性についても未だ明らかではない。 (4)DEHPでは、肝臓腫瘍以外に、ラットの発がん性試験で精巣間細胞(ライデッヒ)腫瘍の増加が報告された。しかし、精巣腫瘍の報告はラットの1試験のみで、ラットを用いた複数の他試験を含め、マウス、モルモット、イヌを用いた多くの試験で確認されていない(ATSDR (2022))。 (5)国内外の評価機関による本物質の既存分類では、EPAでグループDに分類されているだけである(IRIS (1990))。 (6)近年、DBPの主要な尿中代謝物であるMBPの尿中濃度をDBP暴露の指標として、様々な影響指標との関連を調べた疫学調査が実施されており、最近10年ほどの間に比較的多数の報告が公表されている。主な調査結果は生殖・発生及び神経発達への影響に関するものであった(食安委 器具・容器包装評価書 (2014))。 (7)北メキシコに在住する女性で乳がんと診断された症例群233名(平均53.4 歳)と年齢をマッチさせた対照群221名(平均53.8 歳)による症例対照研究において、治療開始前の早朝尿中の9種類のフタル酸エステル代謝物濃度と乳がんとの関係が調査された結果、MBP(DBP代謝物)尿中濃度と乳がんのオッズ比や用量反応関係に有意な関連はみられなかった(食安委 器具・容器包装評価書 (2014))。 |
7 | 生殖毒性 | - |
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8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | - |
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9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | - |
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10 | 誤えん有害性 | - |
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危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性 短期(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 | P273 P391 P501 |
藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)96時間EC50 = 0.4 mg/L(環境省リスク評価第1巻, 2002、AICS IMAP, 2019、Adams WJ et al., 1995)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性 長期(慢性) | 区分2 |
- |
H411 | P273 P391 P501 |
急速分解性があり(2週間BOD分解度=69%(J-CHECK, 2023)、魚類(ニジマス)の99日間NOEC = 0.1 mg/L(NITE初期リスク評価, 2005、環境省リスク評価第1巻, 2002、CEPA PSAR, 1994、EHC 189, 1997、REACH登録情報, 2022)から、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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