政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 96-29-7
名称 ブタン-2-オン=オキシム
物質ID R04-C-007-JNIOSH
分類実施年度 令和4年度(2022年度)
分類実施者 労働安全衛生総合研究所
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2007年度(平成19年度)   2008年度(平成20年度)   2021年度(令和3年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和3年度改訂版(Ver.2.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 -
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- - -
2 可燃性ガス -
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- - -
3 エアゾール -
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4 酸化性ガス -
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- - -
5 高圧ガス -
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- - -
6 引火性液体 -
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7 可燃性固体 -
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8 自己反応性化学品 -
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9 自然発火性液体 -
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10 自然発火性固体 -
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- - -
11 自己発熱性化学品 -
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- - -
12 水反応可燃性化学品 -
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- - -
13 酸化性液体 -
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- - -
14 酸化性固体 -
-
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- - -
15 有機過酸化物 -
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- - -
16 金属腐食性化学品 -
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-
- - -
17 鈍性化爆発物 -
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-
- - -

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
【分類根拠】
(1)~(4)より、有害性の高い区分を採用し、区分4とした。旧分類からEUで急性毒性(経口)のGHS区分が変更されたことに伴い、急性毒性項目のみ見直したが、分類結果に変更はない(2022年)。

【根拠データ】
(1)ラット(雄)のLD50:930 mg/kg(SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))
(2)ラット(雌)のLD50:1,620 mg/kg(SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))
(3)ラット(雄)のLD50:2,326 mg/kg(AICIS IMAP (2013)、SIAP (2003)、DFG MAK (1994)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))
(4)ラットのLD50:> 900 mg/kg(AICIS IMAP (2013)、SIAP (2003)、CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))
(5)ラットのLD50:2,528 mg/kg(CLH Report (2017)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))
【参考データ等】
(6)本物質はEU CLHにおいて、区分3に分類されている。
(7)(6)の分類はウサギを用いた2~4日間の発生毒性試験の用量設定予備試験において、160 mg/kg < LD50 < 320 mg/kg であったことから、LD50は240 mg/kg付近と推定されたことによるものである。(ECHA RAC Opinion (2018))
1 急性毒性(経皮) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:ガス) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:蒸気) -
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- - -
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) -
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- - -
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3)より、区分に該当しない。

【根拠データ】
(1)24時間、前腕に曝露したヒトでは刺激性はみられなかったとの報告がある(DFG MAK (1994))。
(2)ウサギを用いた皮膚刺激性試験(GLP、半閉塞、4時間適用)において、皮膚刺激性はみられなかったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、EU REACH CoRAP (2014)、AICIS IMAP (2013)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。
(3)ウサギ(n=6)を用いた皮膚刺激性試験(GLP、閉塞、24時間適用、72時間観察)において、72時間の皮膚刺激(紅斑、浮腫)の皮膚一次刺激指数(PDII)は1.5であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、EU REACH CoRAP (2014)、AICIS IMAP (2013)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。

【参考データ等】
(4)EUでは、Skin Irrit. 2に分類されている(CLP分類結果 (Accessed July 2022))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
【分類根拠】
(1)より、区分1とした。なお、新たな知見に基づき、分類結果を変更した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ウサギ(n=6)を用いた眼刺激性試験(GLP、原液、72時間観察)において、24、48及び72時間後の観察で角膜混濁、虹彩炎及び結膜充血が6/6例全例に、結膜の壊死が2/6例にみられ、影響は非可逆的であったとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018)、CLH Report (2017)、AICIS IMAP (2013)、EU REACH CoRAP (2014)、REACH登録情報 (Accessed July 2022))。
4 呼吸器感作性 -
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-
- - -
4 皮膚感作性 -
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- - -
5 生殖細胞変異原性 -
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- - -
6 発がん性 区分1B


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)よりEUおよびDFGの分類に従い区分1Bとした。新たな知見に基づき分類結果を変更した。旧分類からEUでGHS区分が変更されたため、発がん性項目を見直した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)国内外の評価機関による既存分類結果として、EUでCarc. 1Bに(CLP分類結果 (Accessed July 2022))、DFGでCategory 2に(List of MAK and BAT values 2020 (Accessed July 2022))それぞれ分類されている。なおEUの分類は、(2)、(3)より2種の動物種で肝臓に良性及び悪性腫瘍がみられることからCarc. 1Bとされているが、乳腺では不十分な証拠に限られるため複数部位への影響は不明確であること、雌での証拠は不十分であること、作用機序として利用可能な変異原性試験結果からは本物質は遺伝毒性を有さないという十分な証拠があり非遺伝毒性発がん物質と考えられること、肝臓への発がん作用機序は確立されておらずヒトへの外挿可能性を積極的に支持する情報はないことも併せて言及されている(ECHA RAC Opinion (2018))。
(2)ラットを用いた26ヵ月間吸入ばく露による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雄では中用量(75 ppm)以上で肝細胞腺腫発生率の用量依存的な増加、高用量(374 ppm)で肝臓がん(雄)、乳腺の線維腺腫の発生率の有意な増加がみられた。雌では高用量(374 ppm)で肝臓腺腫発生率増加、乳腺の線維腺腫の発生率増加がみられたが、統計的に有意な変化ではなかったと報告されている(EU CLP CLH (2018)、EU REACH CoRAP (2014)、DFG MAK (1994)、AICIS IMAP (2014))。
(3)マウスを用いた18ヵ月間吸入ばく露による慢性毒性/発がん性併合試験(OECD TG453、GLP)において、雄では中用量(75 ppm)以上で肝臓腺腫発生率の増加傾向、高用量で肝臓がん発生率の有意な増加がみられた。雌では高用量(374 ppm)で肝臓腺腫発生率の増加傾向がみられたが、統計的に有意な変化ではなかったと報告されている(EU CLP CLH (2018)、EU REACH CoRAP (2014)、DFG MAK (1994)、AICIS IMAP (2014))。
7 生殖毒性 -
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- - -
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)


警告
H336 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3)より、区分3(麻酔作用)とした。なお、旧分類からEUで単回のGHS区分が変更されたことに伴い、分類を見直した(2022年度)。

【根拠データ】
(1)ラットを用いた急性神経毒性試験において、300 mg/kg(区分1の範囲)で一過性の失調性歩行、空中正向反射低下が、900 mg/kg(区分2の範囲)で自発運動の減少がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。
(2)ラットを用いた単回吸入、蒸気ばく露試験(4時間)において、4.83 mg/L(区分1の範囲)で一過性の強い麻酔作用がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。
(3)ウサギを用いた単回経皮投与試験において、18 mg/kg(区分1の範囲)で一過性の麻酔作用がみられたとの報告がある(ECHA RAC Opinion (2018))。

【参考データ等】
(4)EUでは、区分1(呼吸器)、区分3(麻酔作用)に分類されている(CLP分類結果 (Accessed July 2022))。
(5)(4)の区分1(呼吸器)はラットとマウスを用いた複数の反復吸入ばく露試験において、鼻腔嗅上皮に変性、再生などの変化がみられ、マウスでは5回ばく露で0.108 mg/Lで影響がみられたことによるものである(ECHA RAC Opinion (2018))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) -
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10 誤えん有害性 -
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環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) -
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11 水生環境有害性 長期(慢性) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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