政府によるGHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1563-66-2
名称 N-メチルカルバミン酸2,3-ジヒドロ-2,2-ジメチル-7-ベンゾ[b]フラニル (別名:カルボフラン)
物質ID R02-B-095-MHLW
分類実施年度 令和2年度(2020年度)
分類実施者 厚生労働省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 2006年度(平成18年度)   2019年度(令和元年度)  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(令和元年度改訂版(Ver.2.0))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。
2 可燃性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
3 エアゾール 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - エアゾール製品でないため、区分に該当しない。
4 酸化性ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
5 高圧ガス 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
6 引火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。なお、可燃性という情報 (GESTIS (Access on June 2020)) がある。
8 自己反応性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないため、区分に該当しない。
9 自然発火性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいないため、区分に該当しない。
13 酸化性液体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
14 酸化性固体 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素及び水素以外の元素と結合していないため、区分に該当しない。
15 有機過酸化物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物であり、区分に該当しない。
16 金属腐食性化学品 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していないため、分類できない。
17 鈍性化爆発物 区分に該当しない(分類対象外)
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含まないため、区分に該当しない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分1


危険
H300 P301+P310
P264
P270
P321
P330
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(6) より、区分1とした。

【根拠データ】
(1) ラットのLD50: 4.4~21 mg/kg (Canada Pesticides (2009))
(2) ラットのLD50: 雄: 5 mg/kg、雌: 18 mg/kg (ACGIH (7th, 2004))
(3) ラットのLD50: 5 mg/kg (GESTIS (Access on June 2020)、HSDB (Access on June 2020))
(4) ラットのLD50: 雌: 5.3~9.5 mg/kg、雄: 8.6~13.3 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2020))
(5) ラットのLD50: 6.0~7.8 mg/kg (EPA Pesticides RED (2007))
(6) ラットのLD50: 6~14 mg/kg (EHC 64 (1986))
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P362+P364
P280
P312
P321
P501
【分類根拠】
(1)~(6) より、区分4とした。
なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ウサギのLD50: 1,000~2,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2020))
(2) ウサギのLD50: > 2,000 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2020))
(3) ウサギのLD50: 3,400 mg/kg (ACGIH (7th, 2004)、EHC 64 (1986))
(4) ウサギのLD50: 4,403 mg/kg (EPA Pesticides RED (2007))
(5) ラットのLD50: > 500 mg/kg (食安委 農薬評価書 (2020))
(6) ラットのLD50: 雌: 3,094 mg/kg、雄: > 5,000 mg/kg (Canada Pesticides (2009))
1 急性毒性(吸入:ガス) 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
GHSの定義における固体であり、区分に該当しない。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
【分類根拠】
(1)~(3) より、区分1とした。
なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (6.4E-006 mg/L) よりも高いため、粉じんとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。

【根拠データ】
(1) ラットのLC50 (4時間): 雌: 0.04 mg/L、雄: 0.06 mg/L (食安委 農薬評価書 (2020))
(2) ラットのLC50 (4時間): 0.047 mg/L (食安委 農薬評価書 (2020))
(3) ラットのLC50 (4時間): 0.08 mg/L (EPA Pesticides RED (2007))
(4) 本物質の蒸気圧: 5.4E-007 mmHg (25℃) (HSDB (Access on May 2020)) (飽和蒸気圧濃度換算値: 6.4E-006 mg/L)
2 皮膚腐食性/刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)、(2) より、区分に該当しないとした。新しいデータ (1)、(2) が得られたことから分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質のEPA OPPTS 870.2500に準拠したウサギを用いた皮膚刺激性試験で一次刺激性スコアは0.25と報告されている (EPA Pesticides RED (2007))。
(2) ウサギを用いた眼及び皮膚刺激性試験が実施され、眼及び皮膚に対する刺激性は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2020))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。新しいデータ (1)~(3) が得られたことから分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質のEPA OPPTS 870.2400に準拠したウサギを用いた眼刺激性試験でごく軽度の刺激性と報告されている (EPA Pesticides RED (2007))。
(2) ウサギを用いた眼及び皮膚刺激性試験が実施され、眼及び皮膚に対する刺激性は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2020))。
(3) ウサギを用いた眼刺激性試験 で、ごく軽度の刺激性と報告されている (HSDB (Access on June 2020))。

【参考データ等】
(4) 本質 (5 mg) のウサギを用いた眼刺激性試験 で、ごく軽度の刺激性と報告されている (Canada Pesticides (2009))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、区分に該当しないとした。新しいデータ (1)~(3) が得られたことから分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) 本物質は皮内感作によるモルモットを用いた皮膚感作性試験で感作性を示さない (ACGIH (7th, 2004)、Canada Pesticides (2009)、HSDB (Access on June 2020))。
(2) 本物質のEPA OPPTS 870.2600に準拠したモルモットを用いた皮膚感作性試験で感作性なしと報告されている (EPA Pesticides RED (2007))。
(3) モルモットを用いた皮膚感作性試験 (ビューラー法、ドレイズ法及びマキシマイぜーション法) が実施され、結果は陰性であった (食安委 農薬評価書 (2020) )。

【参考データ等】
(4) 接触性皮膚炎の農夫30 人 (対照群20 人) に種々の農薬のパッチテストを実施した結果、本物質を含むカルバメートでは7 人が感作を誘発した (MOE初期評価第3巻:暫定的有害性評価シート (2004))。
5 生殖細胞変異原性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より、 証拠の重み付けに基づき、区分に該当しないとした。新たな情報を追加し分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) in vivoでは、マウス骨髄細胞を用いた小核試験及びマウス、ラットの骨髄細胞を用いた染色体異常試験において陽性、陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、ACGIH (7th, 2004))。
(2) in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性 (代謝活性化系非存在下のTA1535) 及び陰性の報告が複数ある。哺乳類培養細胞を用いたマウスリンフォーマ試験及び姉妹染色分体交換試験で陽性、遺伝子突然変異試験及び染色体異常試験で陰性の報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、ACGIH (7th, 2004))。
(3) ACGIH (2004)においてWoE による評価の結果、弱い遺伝毒性のポテンシャルを有する程度だと考えられるとの記載がある (ACGIH(2004))。また、食安委農薬評価書において「生体において問題となる遺伝毒性はないものと考えられた」との記載がある (食安委 農薬評価書 (2013))。
6 発がん性 区分に該当しない
-
-
- - 【分類根拠】
(1)~(3) より区分に該当しないとした。

【根拠データ】
(1) 国内外の分類機関による既存分類では、ACGIHでA4 (ACGIH (7th, 2004))、EPAでNL (Not Likely to be Carcinogenic to Humans) (EPA Annual Cancer Report 2019 (Access on September 2020):1997年分類) に分類されている。
(2) 雌雄のラットに本物質を2年間混餌投与した2つの慢性毒性/発がん性併合試験において、投与により発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2020))。
(3) 雌雄のマウスに本物質を2年間混餌投与した慢性毒性/発がん性併合試験及び発がん性試験において、投与により発生頻度の増加した腫瘍性病変は認められなかった (食安委 農薬評価書 (2020))。
7 生殖毒性 区分1B


危険
H360 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
【分類根拠】
(1)、(2) より、親動物毒性用量であるが児動物の生存率低下、産児死亡数増加、発達遅延がみられていることから区分1Bとした。なお、新たな情報源の使用により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットを用いた混餌投与による2世代繁殖試験において、親動物毒性 (体重増加抑制、摂餌量減少) がみられる用量で児動物の生存率低下等 (体重増加抑制 (生後21日)、生存率低下(生後4日、7日、14日及び21日)) がみられている (食安委 農薬評価書 (2020))。
(2) 雌ラットの妊娠6日~哺育10日に混餌投与した発達神経毒性試験において、母動物毒性 (体重増加抑制 (妊娠10~20日)、摂餌量減少 (妊娠6~10日) がみられる用量で、児動物の生存率低下、産児死亡数増加及び児動物の発達遅延 (生後4日生存率低下、低体重/体重増加抑制 (生後0日以降)、性成熟 (膣開口及び包皮分離) 遅延、耳介展開、下顎切歯萌出及び眼瞼開裂遅延、遊泳能力 (頭角度維持) 発達遅延 (雌雄、生後6日以降)、産児死亡数増加傾向、Y 型水路トライアル回数増加 (雄: 生後24、25及び30日、雌: 生後24日)) が認められた (食安委 農薬評価書 (2020))。

【参考データ等】
(3) 雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (嗜眠、死亡 (1例)、角膜混濁、流涎、流涙、振戦及び痙攣) がみられる用量においても胎児に影響はみられていない (食安委 農薬評価書 (2020))。
(4) 雌ラットの妊娠6~15日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (流涎、下顎の震え (投与後2時間)、体重増加抑制) がみられ、胎児では低体重、第5/6胸骨分節未骨化の増加傾向がみられたが催奇形性はみられていない (食安委 農薬評価書 (2020))。
(5) 雌ウサギの妊娠6~18日に強制経口投与した発生毒性試験において、母動物毒性 (死亡 (1/20例)、粗毛、被毛の汚れ及び体重増加抑制 (投与初期、詳細不明)) がみられる用量において、胎児では骨格変異 (胸骨分節の不整配列、23.1%) が認められた (食安委 農薬評価書 (2020))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (神経系)、区分3 (麻酔作用)



危険
警告
H370
H336
P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
【分類根拠】
(1)~(6) より、区分1 (神経系)、区分3 (麻酔作用) とした。

【根拠データ】
(1) 本物質を含む農薬を空中散布した2時間後に、約4時間作業したヒトに吐気、頭痛、眩暈、筋力低下、涙目、嘔吐、唾液分泌過多、徐脈、発汗、縮瞳等の症状がみられた (MOE初期評価第3巻:暫定的有害性評価シート (2004))。
(2) ボランティアへ本物質を単回経口投与した結果、0.10 mg/kg (2人) で頭痛、眩暈がみられ、0.25 mg/kg (4人) で口中の渇き感、唾液分泌過多、発汗、腹痛、傾眠、眩暈、不安、嘔吐、縮瞳等のコリンエステラーゼ阻害の症状がみられた (MOE初期評価第3巻:暫定的有害性評価シート (2004)、ACGIH (7th, 2004))。
(3) 本物質 (濃度不明、100 mL) を意図的に摂取した23歳の男性で、感覚運動神経障害 (sensorimotor neuropathy) がみられた (ACGIH (7th, 2004))。
(4) ラットの単回経口投与試験において、5 mg/kg (区分1の範囲) 以上で立毛、異常体位、異常歩行、嗜眠、四肢蒼白、流涎、振戦がみられた (食安委 農薬評価書 (2020))。
(5) ウサギの単回経皮適用試験 (影響がみられた最小用量の記載なし、少なくともLD50値 (1,000~2,000 mg/kg、区分2の範囲) 付近で影響がみられたと想定) において、立毛、振戦、歯軋り、不安定歩行、嗜眠、うずくまり姿勢、鶏状歩行、呼吸数増加、体重減少がみられた (食安委 農薬評価書 (2020))。
(6) ラットの単回吸入ばく露試験 (影響がみられた最小用量の記載なし、少なくともLC50値 (雄: 0.06 mg/L、雌: 0.04 mg/L、区分1の範囲) 付近で影響がみられたと想定) において、被毛湿潤、円背位、立毛、運動失調、線維束性収縮、努力性呼吸、呼吸数増加又は減少、被毛並びに眼、鼻及び頭部周囲の赤褐色汚れ、嗜眠、眼瞼下垂、振戦、四肢蒼白、眼球突出、つま先歩行及び頬の腫脹がみられた (食安委 農薬評価書 (2020))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
【分類根拠】
本物質のヒトでの反復ばく露に関する報告はない。実験動物では、(1)~(4) より区分1の用量で神経系への影響がみられていることから、区分1 (神経系) とした。(5)、(6) では血液系、肝臓、生殖器 (雄) への影響も報告されているが、(3) では報告されておらず、一貫性がないため標的臓器としなかった。情報の再検討により、旧分類から分類結果を変更した。

【根拠データ】
(1) ラットの90日間混餌投与試験では、120 ppm (雄/雌: 6.2/6.8 mg/kg/day相当、区分2/区分1の範囲) 以上で脳コリンエステラーゼ (ChE) 活性阻害がみられ、720 ppm (雄/雌: 38.7/43.5 mg/kg/day相当、いずれも区分2の範囲) で赤血球ChE活性阻害がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020))。
(2) イヌの13週間混餌投与試験では、10 ppm (雄/雌: 0.45/0.41 mg/kg/day相当、いずれも区分1の範囲) 以上で流涎、赤血球ChE活性阻害がみられ、500 ppmを5日間投与後に投与量を250 ppmに引き下げた群 (雄/雌: 10.9/10.4 mg/kg/day相当、いずれも区分2の範囲) では筋攣縮、運動失調、運動性低下、頻呼吸/呼吸深大及び嘔吐がみられ、雌1匹が死亡したとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、ACGIH (7th, 2004)、JMPR (2008))。
(3) イヌの1年間カプセル経口投与試験では、1 mg/kg/day (区分1の範囲) 以上で軟便、縮瞳、赤血球ChE活性阻害、10 mg/kg/day (区分1の範囲) で嘔吐、さらに雄では流涎、振戦がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020))。
(4) 複数のウサギの21日間経皮投与試験において、100 mg/kg/day (90日換算値: 23.3 mg/kg/day、区分2の範囲) 以上で脳ChE活性阻害がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、ACGIH (7th, 2004))。

【参考データ等】
(5) イヌの1年間混餌投与試験では、0.50 mg/kg (区分1の範囲) で肝細胞脂肪変性、12.5 mg/kg/day (区分2の範囲) で体重増加抑制、筋の痙攣、流涎、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度、赤血球数の減少、血漿、赤血球及び脳ChEの活性阻害がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、MOE初期評価第3巻:暫定的有害性評価シート (2004)、ACGIH (7th, 2004))。体重増加抑制は嘔吐に伴うものであるとの報告がある (MOE初期評価第3巻:暫定的有害性評価シート (2004))。雄ではさらに精巣精細管変性及び精巣精細管巨細胞形成がみられたとの報告もあるが、体重減少等による二次的影響の可能性が指摘されている (食安委 農薬評価書 (2020))。
(6) イヌの1年間混餌投与試験では、20 ppm (雄/雌: 0.84/0.63 mg/kg/day、いずれも区分1の範囲) で肝細胞脂肪変性、500 ppm (雄/雌: 14.6/13.4 mg/kg/day、いずれも区分2の範囲) で嘔吐、軟便、流涎、衰弱、ヘマトクリット値及びヘモグロビン減少、肺炎症性変化、さらに雄では振戦、嗜眠、赤血球数減少、赤血球及び脳ChE活性阻害がみられたとの報告がある (食安委 農薬評価書 (2020)、ACGIH (7th, 2004))。
10 誤えん有害性 分類できない
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- - 【分類根拠】
データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性 短期(急性) -
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11 水生環境有害性 長期(慢性) -
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12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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