GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 105-46-4
名称 酢酸sec-ブチル
物質ID H29-B-090
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2


危険
H225 P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P501
   引火点17℃ (closed cup)、沸点112℃ (ICSC (J) (2003)) に基づいて区分2とした。なお、UNRTDG分類はUN 1123、クラス3、PGⅡ、Ⅲである。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- -    分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- -    発火点は410℃ (GESTIS (Access on September 2017)) であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- -    液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- -    ラットのLD50値として、4,100 mg/kg (ACGIH (7th, 2016))、3,200~6,400 mg/kg (DFGOT vol. 19 (2003)、CICAD 64 (2005)、ACGIH (7th, 2016)) の2件の報告があり、1件が区分外 (国連分類基準の区分5)、1件が区分外 (国連分類基準の区分5)~区分外に該当する。有害性の高い区分を採用し、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。ガイダンスに従い、旧分類から区分を変更した。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- -    ウサギのLD50値として、> 2,000 mg/kg (ACGIH (7th, 2016)) との報告に基づき、区分外とした。新たな情報源の使用により、旧分類から区分を変更した。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
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- -    GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。ラットの6時間吸入ばく露試験において、3,500 ppm (4時間換算値: 4,287 ppm) では全例が生存したとの報告 (DFGOT vol. 19 (2003)、CICAD 64 (2005)、ACGIH (7th, 2016)) があるが、この結果のみからは区分を特定できないため、分類できないとした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (13,198 ppm) の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして、ppmを単位とする基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
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- -    ラットの4時間吸入ばく露試験において、区分4超の116 mg/L (24,360 ppm) で全例が死亡したとの報告 (DFGOT vol. 19 (2003)、CICAD 64 (2005)、ACGIH (7th, 2016)) があるが、この結果のみからは区分を特定できないため、分類できないとした。なお、ばく露濃度が飽和蒸気圧濃度 (13,198 ppm) より高いため、ミストとしてmg/Lを単位とする基準値を適用した。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
   本物質は皮膚に対して刺激性があるとの記載 (HSDB (Access on August 2017)) から、区分2とした。ガイダンスに従い、旧分類から区分を変更した。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
   本物質の液体及び蒸気は眼を刺激するとの記載や、酢酸ブチル (異性体の種類の記載なし) はウサギを用いた眼刺激性試験でグレード5 (最高グレード10) の可逆性の障害を生じるとの記載 (いずれもPATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017)) から、区分2とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
   
4 皮膚感作性 分類できない
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-
- -    データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性、麻酔作用)


警告
H335
H336
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
   本物質の蒸気は鼻と喉を刺激するとの記載がある (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017))。また、ヒトで本物質950 ppm、30分の吸入ばく露により、鼻と眼の刺激、頭痛及び脱力感が認められたとの報告がある (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017))。ヒトに本物質400~700 ppmを2~3時間、吸入ばく露しても、麻酔作用は認められなかったとの報告 (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017)) がある一方、重度の過剰ばく露の場合には脱力感、眠気、意識喪失を起こす可能性があるとの報告もある (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2017))。以上より、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。中枢神経系への影響に関して、旧分類は区分2 (中枢神経系)、区分3 (麻酔作用) としていたが、影響が可逆性であることから区分3 (麻酔作用) のみを採用した。したがって、旧分類から分類結果を変更した。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
   ヒトについては、産業労働者には有害な影響は報告されていない (ACGIH (7th, 2001))、ヒトに対する慢性の全身影響の報告はない (PATTY (6th, 2012)) との記載がある。
   実験動物については、本物質のデータは得られていない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
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- -    データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
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- -    データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
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- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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