GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 2425-79-8
名称 1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル
物質ID H29-B-073
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成24年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- -    引火点が155℃ (closed cup) (GESTIS (Access on July 2017)) である。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- -    自己反応性に関わる原子団 (エポキシド類) を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- -    液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
   ラットのLD50値として、1,120~1,880 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- -    ラットのLD50値として、> 2,150 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
   ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404準拠) で刺激性はないとの報告 (PATTY (6th, 2012)) がある一方で、他のウサギを用いた皮膚刺激性試験で、24時間の閉塞適用では中等度から強度の刺激性が認められた報告や、5日間の連続適用では強い刺激性が認められたとの報告 (PATTY (6th, 2012)) がある。連続適用で中等度以上の刺激性がみられたことから、本物質は刺激性を有すると考えて区分2とした。なお、EU CLP分類において本物質はSkin Irrit. 2, H315 に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。情報源の内容を見直して区分を変更した。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
   ウサギを用いた眼刺激性試験で強度の刺激性を有するとの報告 (PATTY (6th, 2012)) から、区分2Aとした。なお、EU CLP分類において本物質はEye Irrit. 2, H319 に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。  
   
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
   モルモットを用いた皮膚感作性試験で感作性を示したとの報告 (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on June 2017)) があり、又本物質は接触アレルギー物質としてContact Dermatitis (5th ed., Springer-Verlag Berlin Heidelberg, 2011) に収載されていることから、区分1とした。EU CLP分類において本物質はSkin Sens. 1, H317 に分類されている (ECHA CL Inventory (Access on June 2017))。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
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- -    ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いた小核試験、チャイニーズハムスターの細胞を用いた姉妹染色分体交換試験で陰性 (PATTY (6th, 2012))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、マウスリンフォーマ試験で陽性である (NTP DB (Access on July 2017)、PATTY (6th, 2012))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- -    マウスに2年間経皮適用 (最大0.2%、アセトンに溶解) した発がん性試験において、皮膚腫瘍の発生はなく、全身性腫瘍も背景頻度の高い雌のリンパ腫以外に発生頻度の増加はみられず、発がん性の明らかな証拠はないと結論された (PATTY (6th, 2012))。この他、分類に利用可能なデータはなく、データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- -    ヒトに関する情報はない。
   実験動物については、ラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験において、区分1のガイダンス値の範囲内である25 mg/kg/day (90日換算: 7.8 mg/kg/day) 以上で局所刺激と考えられる前胃の重層扁平上皮の過形成、区分2のガイダンス値の範囲を超える400 mg/kg/day (90日換算: 124.4 mg/kg/day) で体重の低値、血液及び血液化学検査指標の変化、肝重量の高値の報告がある (PATTY (6th, 2012))。
   以上、実験動物において分類根拠となる所見がみられなかったが、経皮経路、吸入経路のデータもないことからデータ不足のため分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、GESTIS (Access on June 2017) に動粘性率は15.2 mm2/sec (20℃) との記述がある。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
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-
H402 P273
P501
   魚類(メダカ)96時間LC50 = 13 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
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-
H412 P273
P501
   慢性毒性データを用いた場合、急速分解性でなく(難分解性、BODによる平均分解度:5%(化審法DB:2002))、藻類 (Pseudokirchneriella subcapitata )の72時間NOEC(速度法)= 29 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分外となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性でなく(難分解性、BODによる平均分解度:5%(化審法DB:2002))、魚類(メダカ)96時間LC50 = 13 mg/L(環境省生態影響試験:2017)であることから、区分3となる。
   以上の結果から、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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