GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 128-04-1
名称 ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム
物質ID H29-B-063
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成20年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- -    爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品ではない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- -    分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- -    融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- -    酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
   ラットのLD50値として、545 mg/kg、900 mg/kg (EHC 78 (1988))、1,000 mg/kg (HSDB (Access on June 2017))、1,832 mg/kg (EHC 78 (1988)) との報告に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- -    ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg (HSDB (Access on June 2017)) との報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
   本物質を含有する製品がヒトの皮膚に対して熱傷、発疹、かゆみ、皮膚の変色や発赤、水疱形成などの刺激性を示すとの記述 (EPA Pesticide (2009)) や、ウサギの皮膚に軽度の刺激性を示したとの記述 (HSDB (Access on June 2017)) から、区分2とした。今回の調査で入手した情報をもとに区分を見直した。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、多くのジチオカルバマート系の農薬が眼刺激性を示したとの記述や、ジチオカルバマート系の農薬の一部 (ナバム (CAS番号 142-59-6)、 ジネブ (CAS番号 12122-67-7)) は眼刺激性を示さなかったとの記述 (いずれもEHC 78 (1988)) がある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
   
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、ジチオカルバマート化合物のいくつかは感作性を起こすとの記述 (EHC 78 (1988)) がある。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性である (HSDB (Access on June 2017))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。なお、HSDBには本物質がEPAで2006年に L (Likely to be carcinogenic to humans) に分類されていたとの記述がある (HSDB (Access on June 2017)) が、EPAの農薬発がん分類リストからは既に本物質は削除されている (Chemicals Evaluated for Carcinogenic Potential, Annual Cancer Report (2016))。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(神経系、全身毒性)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
   本物質のヒトでの単回ばく露のデータはない。実験動物では、ウサギの単回経口投与試験において、500 mg/kg以上で中枢神経系抑制、触覚及び知覚感受性の低下、食餌量減少がみられたとの報告がある。1,000 mg/kg、1,500 mg/kgでは24時間以内に全例が死亡した。500 mg/kg では死亡例はなかった。死亡例のみか生存例を含むかの記載はないが、剖検では内臓のうっ血、肺水腫、胃粘膜の出血が認められたと報告されている (HSDB (Access on June 2017))。影響がみられた用量はガイダンスの区分2範囲に該当する。このうち肺水腫は二次的影響である可能性があり、他の症状からは神経系以外の標的臓器が特定できないため、区分2 (神経系、全身毒性) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(神経系、全身毒性)


警告
H373 P260
P314
P501
   ヒトに関する情報はない。
   実験動物については、ウサギに100 mg/kg/dayの用量での15週間投与 (投与経路の記載なし、経口経路と仮定して区分1のガイダンス値の範囲内) で、体重増加量が増加し、筋無力症、血液形態、神経系、心血管系の変化、被毛の黄色化がみられたとの記載がある (HSDB (Access on June 2017))。
   以上、ウサギのデータについては、経口経路と仮定し、また、リスト2の情報源であることから区分2 (神経系、全身毒性) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
   甲殻類(アミ)96時間LC50 = 0.0027 mg/L(NLM HSDB:2005))であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分1


警告
H410 P273
P391
P501
   慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(難分解性、BODによる平均分解度:2%(化審法DB:1993))、急性毒性区分1であることから、区分1とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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