GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 97-52-9
名称 4-ニトロ-o-アニシジン
物質ID H29-B-017
分類実施年度 平成29年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成24年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類できない
-
-
- -    爆発性に関連する原子団 (ニトロ基) を含むが、データがなく分類できない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- -    エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- -    可燃性 (GESTIS (Access on June 2017)) との記述があるが、データがなく分類できない。
   
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- -    爆発性に関連する原子団 (ニトロ基) を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- -    発火点は> 360℃ (GESTIS (Access on June 2017)) であり常温で発火しないと考えられる。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- -    データがなく分類できない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- -    金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- -    フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この元素は炭素以外の元素 (N) と化学結合しているがデータがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- -    分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- -    固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
   ラットを用いた急性毒性試験 (OECD TG 423) において、300 mg/kgで死亡率0% (0/6)、2,000 mg/kgで死亡率100% (3/3) との結果から、概ねの致死量が500 mg/kgと推定されている (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on May 2017))。したがって区分4とした。なお、List 3の資料であり試験の詳細は不明であるが、ラットの経口LD50値として997 mg/kgとの報告がある (GESTIS (Access on May 2017))。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- -    GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- -    ウサギの皮膚刺激試験において本物質500 mgの適用で刺激性はみられなかったとの報告 (NTP IMM98007 (2011) (Access on May 2017)) から、区分外とした。なお、List 3の情報源にウサギによる3件の皮膚刺激性試験 (OECD TG 404準拠) で刺激性はみられなかったとの記載 (GESTIS (Access on May 2017)) がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分外
-
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- -    ウサギによる眼刺激性試験で本物質100 mgの適用で眼刺激性はみられなかったとの報告 (NTP IMM98007 (2011) (Access on May 2017)) から、区分外とした。なお、List 3の情報源にウサギによる2件の眼刺激性試験 (OECD TG 405準拠、及びドレイズ法) で刺激性は軽度 (minor) であり本物質に刺激性はなしとの記載 (GESTIS (Access on May 2017)) がある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
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- -    データ不足のため分類できない。
   
4 皮膚感作性 分類できない
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- -    マウスによる皮膚感作性試験において感作性なしとの記載 (NTP IMM98007 (2011) (Access on May 2017)) があるが、動物数や投与条件等の実験条件が不明のため分類できないとした。なお、List 3の情報源にモルモットによる試験で感作性なしとの記載 (GESTIS (Access on May 2017)) がある。
   
   
5 生殖細胞変異原性 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on May 2017)、NTP DB (Access on May 2017))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- -    データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
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- -    ラットを用いた強制経口投与による簡易生殖毒性試験 (OECD TG 421) において、親動物に死亡 (雌1例)、体重増加抑制、摂餌量減少傾向など一般毒性がみられた 200 mg/kg/day でも生殖への有害影響はなく、児動物には軽微な所見 (体重の低値) がみられただけであった (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on May 2017))。しかし、スクリーニング試験のため、この結果のみで区分外とできず、他に分類に利用可能なデータがないことから、データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(全身毒性)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
   本物質のヒトでの単回ばく露の情報はない。実験動物では、ラットを用いた単回経口投与試験において、300 mg/kgで死亡例はなく、自発運動の低下、体温の低下及び黄色尿が認められたが、投与後2時間以降には回復して順調な体重増加を示し、観察期間終了時の剖検で肉眼的変化は認められなかった。2,000 mg/kgでは自発運動の低下、横臥、体温の低下、黄色尿ないし黄褐色尿及び尿による下腹部の汚染が認められ、観察2日目に全例が死亡し、剖検で3匹中2匹に胸水と副腎の腫大が認められた (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on May 2017))。以上の結果から、ガイダンスの区分2範囲の上限の用量で明らかな毒性影響が認められたが、標的臓器を特定できないため、区分2 (全身毒性) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(血液系、心臓)


警告
H373 P260
P314
P501
   ヒトに関する情報はない。
   実験動物については、ラットを用いた強制経口投与による28日間反復経口投与毒性試験において、区分2のガイダンス値の範囲内である100 mg/kg/day (90日換算値: 31 mg/kg/day) 以上で自発運動低下、ヘマトクリット値の減少、300 mg/kg/day (90日換算値: 93 mg/kg/day) で死亡、赤血球数・ヘモグロビン量の低値、血小板数・網状赤血球比率の高値、平均赤血球ヘモグロビン濃度の低値、AST・ALT・総ビリルビンの増加、赤褐色尿、尿中グルコース・ビリルビンの高値、潜血、脾臓・肝臓の重量増加、心嚢の肥厚、心嚢水の貯留、胸水貯留、心筋障害・壊死、脾臓の髄外造血・色素沈着等の報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on May 2017))。
   以上より、区分2 (血液系、心臓) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
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- -    データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-
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- -    データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
-
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- -    データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- -    データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
* 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
* 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
* 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

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