GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 124-18-5
名称 デカン
物質ID H28-B-062, C-128B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成21年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分3

警告
H226 P210
P233
P240
P241
P242
P243
P280
P303+P361+P353
P370+P378
P403+P235
P501
  引火点46℃ (密閉式) (ICSC(J) (1998)) に基づいて区分3とした。
  なお、UNRTDG分類はUN.2247、クラス3、PGVである。
7 可燃性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-

-
- -   発火点は210℃ (ICSC(J) (1998)) であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、> 5,000 mg/kg (ECHA Dossier (Access on January 2017)) との報告があり、区分外に相当するが、リスト外の情報なので、この値のみでは分類することができない。
  また、旧分類時に用いたIUCLID (2000) のデータは入手が出来ず詳細不明であるため、採用しなかった。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、旧分類時に用いたIUCLID (2000) のデータは入手が出来ず詳細不明であるため、採用しなかった。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外
-

-
- -   マウスのLC50値 (2時間) として、72.3 mg/L (4時間換算値:36.2 mg/L) (PATTY (6th, 2012)) との報告に基づき、区分外とした。
  なお、LC50が飽和蒸気圧濃度 (1,887.3 ppm (換算値:11.0 mg/L)) より高い濃度であるため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を採用した。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足により分類できない。
  なお、ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404を含む2試験) において軽度の刺激性が認められ (GESTIS (Access on September 2016))、区分外 (国連GHS分類の区分3) に相当すると考えられたが、元文献が確認できない等、試験の詳細が不明なため採用しなかった。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405を含む2試験) において、刺激性はごく軽度であり (刺激性の最大平均スコアは24及び48時間後の結膜で1) (GESTIS (Access on September 2016))、区分外に相当すると考えられたが、元文献が確認できない等、試験の詳細が不明なため採用しなかった。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (NTP DB (Access on September 2016))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、本物質を雌マウスに単独又は Benzo[a]pyrene (BP) と併用で440日間経皮適用 (3回/週) した試験において、皮膚乳頭腫が併用投与群 (本物質25 mg + BP 5 μg) では38/50例にみられたのに対し、BP単独投与群で12/50例、本物質単独投与群で1/50例と、併用群で乳頭腫発生頻度の増加がみられ、本物質がプロモーター作用を有する可能性が示唆された (NTP Summary of Data foe Chmical Selection (Access on September 2016)、PATTY (6th, 2012))。
7 生殖毒性 分類できない
-

-
- -   ラットを用いた強制経口投与による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、1,000 mg/kg/dayの用量まで親動物、児動物ともに生殖発生影響はみられなかった (SIAP (2012))。
  しかし、スクリーニング試験のため、この結果だけで区分外にできず、その他に分類に利用可能なデータはない。
  したがって、本項はデータ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
   本物質はヒトへの影響として非常に高い濃度で窒息性と中枢神経抑制作用を示すとの記載 (NTP DB (Access on Sep 2016)、PATTY (6th, 2012)) があるが、中枢神経抑制は酸素不足によるものである可能性が考えられるため、分類の根拠としなかった。
  また、List 3の資料であるGESTIS (Access on September 2016) にも、高濃度のばく露により中枢神経系抑制の症状が生じるとの記述があるが、原典が入手できず、詳細が確認できない。
  実験動物でも分類根拠とできる情報はない。
  以上より分類できないとした。
  
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-

-
- -   ヒトに関する情報はない。
   実験動物では、ラットを用いた経口経路による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において最高用量の1,000 mg/kg/dayで影響がみられていない (SIAP (2012))。
  また、ラットを用いた57日間 (18時間/日) 吸入毒性試験において540 ppm (3.14 mg/L) (ガイダンス値換算:5.97 mg/L) で白血球数減少がみられたが骨髄の変化や他の器官の変化はなく、マウスに0.1〜0.15 g/匹の用量で50週間 (3日/週) 経皮適用した試験で真皮の線維化・色素沈着・潰瘍、少数例で腎臓影響、肺の出血がみられている (PATTY (6th, 2012)) がこれらは区分2の範囲外であった。
  したがって、データ不足で分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 区分1

危険
H304 P301+P310
P331
P405
P501
  炭化水素であり、HSDB (Access on September 2016) に収載された数値データ (粘性率: 0.838 mPa・s (25℃)、密度: 0.73 g/cm3 (20℃)) を基にした動粘性率計算値が1.15 mm2/sec (25/20℃) であることから、区分1とした。
  なお、GESTIS (Access on September 2016) に本物質を低用量経口摂取しても、吸引による結果として重大な肺損傷を生じるリスクがあるとの記述、並びにラットに本物質を0.2 mL を吸引させた結果、肺水腫により24時間以内に死亡したとの記述がある。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない
-

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- -   適切なデータが得られておらず、分類できない。
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない
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- -   適切なデータが得られておらず、分類できない。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
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  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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