GHS分類結果

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一般情報

項目 情報
CAS番号 95-73-8
名称 2,4-ジクロロトルエン
物質ID H28-B-058, C-105B
分類実施年度 平成28年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 (危険物/有害物)  再分類・見直し
他年度における分類結果 平成20年度    
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関連情報

項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイト
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-

-
- -   爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-

-
- -   エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
絵表示なし


警告
H227 P210
P280
P370+P378
P403+P235
P501
  引火点87℃ (密閉式) (ICSC(J) (2009)) に基づいて区分4とした。
7 可燃性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-

-
- -   分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-

-
- -   発火点は190℃ (HSDB (Access on July 2016)) であり常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-

-
- -   液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-

-
- -   金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-

-
- -   フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-

-
- -   分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-

-
- -   データがなく分類できない。

健康に対する有害性<

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-

-
- -   ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、> 2,000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2016)、SIDS (2005)) との報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-

-
- -   GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
   旧分類のLD50値 > 2,669 mg/L (SIDS (1995)) は、SIDS (2005) では > 2,669 mg/kg と記載されており、企業データのため確認することができないことから、分類に採用しなかった。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2

警告
H315 P264
P280
P302+P352
P321
P332+P313
P362+P364
  米国のガイドライン (Code of Federal Regulations, Title 16, Section 1500.41) に従ったウサギの皮膚刺激性試験で中等度の刺激性がみられたことから (SIDS (2005))、区分2に分類した。
  なお、ヒトでも詳細は不明であるが刺激性が認められている (環境省リスク評価第8巻 (2010)、HSDB (Access on August 2016))。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-

-
- -   米国のガイドライン (Code of Federal Regulations, Title 16, Section 1500.41) に従ったウサギの眼刺激性試験で刺激性なしとの記載があるが (SIDS (2005))、詳細不明のため、分類できないとした。
  なお、ヒトにおいて刺激性ありとの報告もあるが (環境省リスク評価第8巻 (2010)、HSDB (Access on August 2016))、詳細が不明なため採用しなかった。
4 呼吸器感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  なお、モルモットを用いたマキシマイゼーション試験で感作性なしの報告があるが (GESTIS (Access on July 2016))、元文献を確認できなかったため採用しなかった。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
  すなわち、in vivoのデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2016)、SIDS (2005))。
6 発がん性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 区分2

警告
H361 P201
P202
P280
P308+P313
P405
P501
  ラットを用いた経口経路 (強制経口投与) による反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、親動物に一般毒性影響 (体重増加抑制、肝臓重量増加、尿細管上皮の萎縮・再生) がみられる 500 mg/kg/day で受胎率の低下が認められ、不妊動物では膣栓がみられない例や膣スメア中に精子数の少ない例が確認された。
  また、児動物に低体重が認められた (SIDS (2005)、環境省リスク評価第8巻 (2010)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2016))。
  以上より、本項は区分2とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(麻酔作用)

警告
H335
H336
P261
P271
P304+P340
P312
P403+P233
P405
P501
  ラットを用いた本物質の単回経口投与試験で、自発運動減少とよろめき歩行が認められたという報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2016))。
  また、ラットで本物質の単回経口投与で、24時間後に衰弱、振戦、抑うつ状態、運動失調、努力性呼吸、鼻腔周辺の血液塊が認められたとの報告がある (HSDB (Access on September 2016))。
  以上より区分3 (麻酔作用) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2(腎臓)

警告
H373 P260
P314
P501
  ヒトに関する情報はない。
   実験動物については。
  ラットを用いた強制経口投与での反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験 (OECD TG 422) において、区分2相当の79 mg/kg/day の46日間投与 (90日換算値:41.3 mg/kg/day) で尿細管上皮の萎縮及び再生・尿細管拡張、小葉中心性肝細胞腫大がみられたとの報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on September 2016)、環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2005))。
   肝臓については肝細胞腫大のみであったため分類根拠としなかった。
   したがって、区分2 (腎臓) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-

-
- -   データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性

危険有害性項目 分類結果 危険有害性絵表示
(コード: シンボル)
注意喚起語
コード
(危険有害性情報)
コード
(安全対策注意書き)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
絵表示なし


注意喚起語なし
H401 P273
P501
  魚類(メダカ)96時間LC50 = 2.7 mg/L(SIDS, 2005)であることから、区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2

注意喚起語なし
H411 P273
P391
P501
  慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がないが(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1995))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 2 mg/L(SIDS, 2005))であることから、区分外となる。
   慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1995))、魚類(メダカ)96時間LC50 = 2.7 mg/L(SIDS, 2005)であることから、区分2となる。
   以上の結果を比較し、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-

-
- -   データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
  * 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。
    また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。
  * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。
  * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。
    ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
  * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。
    他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

更新履歴:
  2017/7/25

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