項目 | 情報 |
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CAS番号 | 1304-29-6 |
名称 | 過酸化バリウム |
物質ID | H28-B-007, C-010B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 区分外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団 (隣接した酸素原子) を含むが、国連分類UN1449、クラス5.1、PGIIに分類されており、上位の爆発物には該当しない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性 (ICSC(J) (1999)) である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団 (隣接した酸素原子) を含むが、酸化性固体に分類されている。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
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- | - |
不燃性 (ICSC(J) (1999)) である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 |
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- | - |
不燃性 (ICSC(J) (1999)) である。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
水と接触すると分解し酸素、過酸化水素を生じる (ICSC(J) (1999)) が、いずれも不燃性であるため、区分外とした。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 区分2 |
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H272 |
P210 P220 P221 P280 P370+P378 P501 |
強力な酸化剤であり、可燃性物質や還元性物質と激しく反応するとの記載がある (ICSC(J) (1999))。 また、国連分類UN1449、クラス5.1、PGUであることから区分2とした。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - |
固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
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- | - |
本物質は水と反応して水酸化バリウムを生じる。 データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
|
- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
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H315 |
P264 P280 P302+P352 P321 P332+P313 P362+P364 |
水溶性バリウム化合物は皮膚を刺激するとの記述 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分2とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2 |
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H319 |
P264 P280 P305+P351+P338 P337+P313 |
水溶性バリウム化合物は眼を刺激するとの記述 (HSDB (Access on June 2016)) に基づき、区分2とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
|
- | - |
本物質自体の発がん性情報はない。 しかし、バリウム (CAS番号 7440-39-3) の本項に記述した通り、塩化バリウム二水和物を用いた動物試験結果より、EPAがバリウム及びその化合物に対しグループD又はNLに (IRIS (1998))、ACGIHがバリウム及びその可溶性化合物に対しA4に分類している (ACGIH (7th, 2001))。 よって、本物質もこれら既存分類結果を適用し、分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) |
区分1(神経系、心血管系、筋肉系、腎臓、消化管) 区分3(気道刺激性) |
警告 |
H370 H335 H336 |
P260 P264 P270 P308+P311 P321 P405 P501 P261 P271 P304+P340 P312 P403+P233 |
本物質は水と反応して可溶性の水酸化バリウムを生じる。 ヒトでは可溶性バリウム化合物の経口経路あるいは吸入経路による有害影響として消化管症状 (吐き気、嘔吐、腹痛、下痢)、心筋と全身の筋肉の刺激、低カリウム血症が報告され、重度の症例では全身の筋肉の麻痺が起こり、呼吸停止又は心室細動により死に至る場合もあると報告されている (ACGIH (7th, 2001))。 また可溶性バリウム化合物の事故あるいは意図的な高濃度の摂取により、胃腸炎 (嘔吐、下痢、腹痛)、低カリウム血症、高血圧、不整脈、骨格筋麻痺及び腎障害を引き起こすとされている (CICAD 33 (2001)、ATSDR (2007))。 ヒトでは酸化バリウムと水酸化バリウムは、気道を刺激するとの記載がある (CICAD 33 (2001))。 以上より本物質は水酸化バリウムと同様の影響を示すと考えられるため、区分1 (神経系、心血管系、筋肉系、腎臓、消化管)、区分3 (気道刺激性) とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(心血管系、神経系、筋肉系、腎臓) |
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H372 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質に関する情報はない。 バリウム及びバリウム化合物の毒性は溶解度に大きく依存しおり、毒性はバリウムイオンによるカリウムチャンネルの阻害作用と言われている (ATSDR (2007))。 本物質の水溶解度は0.091 g/100 g (HSDB (Access on May 2016)) であり、水に溶けにくいが、水、酸で分解する (ICSC (J) (1999)、HSDB (Access on May 2016)) ため、本物質は可溶性バリウムと同様の標的臓器を示すと考えられる。 塩化バリウム等の水溶性バリウムを含む飲料水を摂取していた居住地区のヒトの集団において、高血圧、心臓疾患、脳卒中の発生頻度が上昇したとの報告、並びに、同様の他の集団において心血管障害、動脈硬化症など心臓疾患による死亡率の増加がみられたとの報告があり (ATSDR (2007))、吸入経路では、鉱物処理施設において様々なグレードのバリウムの混合及び粉砕によって平均1.07 g/m3 の可溶性バリウムにばく露された労働者における高血圧症の発生率の増加が報告されている (CICAD 33 (2001))。 可溶性バリウムのヒトに対する影響は急性影響としては高濃度の摂取により、胃腸炎 (嘔吐、下痢、腹痛)、低カリウム血症、高血圧、不整脈及び骨格筋麻痺を引き起こす可能性があるとされている (CICAD 33 (2001))。 さらに、ヒトでは急性バリウム中毒として腎不全、腎障害を発症したとしか報告例がないが、実験動物では塩化バリウム又はその二水和物をラット又はマウスに13週間又は2年間飲水投与した試験で、いずれも区分2を超える用量 (塩化バリウム90日ばく露換算として: 271〜803 mg/kg/day相当) で腎症による死亡例がみられており、腎臓は動物試験では最も感受性の高い臓器であると記述されている (ATSDR (2007)) ことから、ヒトにおいても腎臓は標的臓器の一つと考えられる。 以上、本物質を含む可溶性バリウムの影響は、心血管系、神経系、筋肉系、腎臓に出現する可能性が高いと考えられたため、区分1 (心血管系、神経系、筋肉系、腎臓) に分類した。 なお、重度の粉塵のばく露は、良性のじん肺症になる可能性があるとHSDB (Access on May 2016) に記載があった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
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- | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
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- | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
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2017/7/25 |