項目 | 情報 |
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CAS番号 | 25168-24-5 |
名称 | ジブチルスズビス(イソオクチル=チオグリコレート) |
物質ID | H28-A-027, C-072A |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
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- | - |
液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
半金属 (Sn) を含むが、類似物質ジブチルスズビス (2-エチルヘキシルチオグリコレート) が、水に難溶性との観察結果 (GESTIS (Access on June 2016)) が得られており、水と急激な反応はしないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
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- | - |
フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に-O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 なお、SIDS (2009) には、ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、本物質と本物質のモノブチル化体 (CAS番号 25852-70-4、略称 MBT (IOTG)) の混合物のデータが2件記載されており (混合比率67:33、2,086 mg/kg及び3,088 mg/kg)、いずれも区分外 (国連分類基準の区分5) 〜区分外に相当する。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 なお、SIDS (2009) には、類縁物質ジブチルスズビス (2-エチルヘキシルチオグリコレート) (CAS番号 10584-98-2、略称 DBT (EHTG)) とDBT (EHTG) のモノブチル化体 (CAS番号 26864-37-9、略称 MBT (EHTG)) の混合物のデータが2件記載されている。 "DBT (EHTG) と 本物質DBT (IOTG) は異性体であり、毒性学的には同等と考えられる" 旨の記載、及びDBT (EHTG) と MBT (EHTG) の混合物によるラットのLD50値として、> 1,000 mg/kg (OECD TG 402, 混合比率61.8:25.3, 媒体として大豆油を12.9%使用)、777 mg/kg (OECD TG 402相当, 混合比率72:14, 媒体として大豆油を14%使用) の2件の報告があり、1件が区分4〜区分外に、1件が区分3に相当する。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
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- | - |
ラットのLC50値 (1時間、OECD TG 403相当、雌雄) として 22 mg/L (4時間換算値:5.5 mg/L) (SIDS (2009)) に基づき、区分外とした。 なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.00000297 ppm (換算値:0.078 ng/L)) より高いため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分1 |
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H314 |
P260 P264 P280 P301+P330+P331 P303+P361+P353 P363 P304+P340 P310 P321 P305+P351+P338 P405 P501 |
本物質と本物質のモノブチル化体 (CAS番号 25852-70-4、略称 MBT (IOTG)) の混合物 (95:5) によるウサギの皮膚刺激性試験 (4時間塗布) (OECD TG 404) で腐食性ありとの報告から、SIDSは本物質を皮膚刺激性物質としている (SIDS (2009))。 よって、区分1とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分1 |
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H318 |
P280 P305+P351+P338 P310 |
ウサギの眼刺激性試験でごく軽度の刺激性が認められたとの報告があり (SIDS (2009))、さらには、本物質の皮膚腐食性/刺激性の分類が区分1であることから、区分1とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分1 |
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H317 |
P261 P272 P280 P302+P352 P333+P313 P321 P362+P364 P501 |
本物質とブチルスズトリス(イソオクチル=チオグリコレート)の混合物 (67:33) によるモルモットの皮膚感作性試験 (マキシマイゼーション法、OECD TG 406) で、感作性 (感作性率40〜95%) が認められ、SIDSは本物質を感作性物質としている (SIDS (2009))。 よって区分1とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 すなわち、in vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性である (SIDS (2009))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
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- | - |
ACGIHが有機スズ化合物に対し、A4に分類している (ACGIH (7th, 2001)) ため、本項は分類できないとした。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
|
- | - |
データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(呼吸器) |
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H371 |
P260 P264 P270 P308+P311 P405 P501 |
ヒトでの本物質の単回ばく露のデータはない。 実験動物では、ラットを用いた1時間の単回吸入ばく露試験で本物質5 mg/L (4時間換算値1.25 mg/L) の濃度で、肺の出血、胸腺の肥大、胸腔内での癒着、脾臓の暗色化が認められたとの報告がある (SIDS (2009))。 従って区分2 (呼吸器) とした。 なお、ラットに本物質とモノブチル化体の67%対33%の混合物を単回経口投与することにより、500 mg/kgで、呼吸困難、立毛、腹臥位、眼球突出、鎮静、流涎が認められたとの報告がある (SIDS (2009))。 また、本物質の異性体である、ジブチルスズビス (2-エチルヘキシルチオグリコレート) (CAS番号 10584-98-2) は、人工胃液での加水分解試験において30分未満の半減期でジブチルスズジクロリド (CAS番号 683-18-1) に転換される (環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2009))。 その転換率は97%であり、本物質も加水分解の程度は同等と考えられるとの記載がある (SIDS (2009))。 したがって本物質も生体内でジブチルスズジクロリドに転換される可能性があり、経口摂取の場合にはジブチルスズジクロリドと同様の影響を示す可能性があると考えられる。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1(肝臓、免疫系) |
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H372 |
P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質について、ヒト及び実験動物についてのデータはない。 しかし、体内で、ジブチルスズオキシド及びジブチルスズクロリドになるジブチルスズ類については、その毒性を共通して採用できると考えられる。 本物質の異性体である、ジブチルスズビス (2-エチルヘキシルチオグリコレート) (CAS番号 10584-98-2) は、人工胃液での加水分解試験において30分未満の半減期でジブチルスズジクロリド (CAS番号 683-18-1) に転換される (環境省リスク評価第8巻 (2010)、SIDS (2009))。 その転換率は97%であり、本物質も加水分解の程度は同等と考えられるとの記載があった(SIDS (2009))。 したがって、本物質はジブチルスズジクロリド (CAS番号 683-18-1) と同様の標的臓器を示すと考えられる。 ジブチルスズジクロリドでは肝臓への影響が区分1相当の1.17 mg/kg/day、免疫系への影響が区分1相当の0.39 mg/kg/day以上でみられ、ジブチルスズジクロリドの分子量 (303.8)、本物質の分子量 (639.6) であり、本物質においても、肝臓、免疫系への影響が区分1相当 (分子量からの換算として肝臓への影響が2.5 mg/kg/day、免疫系への影響が0.8 mg/kg/day) で生じることが推定されることから、区分1 (肝臓、免疫系) とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
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- | - |
ジブチルスズビス(イソオクチル=チオグリコレート)(DBT(IOTG))のデータは得られておらず、分類できない。 なお、SIDS (2006) にはDBT(IOTG)とジブチルスズビス(2−エチルヘキシルチオグリコレート)(DBT(2-EHMA))はisomerであり、毒性学的には等価とみなされるとの記載があり、DBT(IOTG)の生態毒性についてはDBT(2-EHMA)のデータを用いて評価されている。 しかし、ジブチルスズ化合物の加水分解速度は物質によって異なっており、親物質も相当時間存在することが示唆されることから、本分類においてはDBT(2-EHMA)のデータを用いての分類は行わなかった。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
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- | - |
適切なデータが得られておらず、分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |