項目 | 情報 |
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CAS番号 | 78-42-2 |
名称 | リン酸トリス(2-エチルヘキシル) |
物質ID | H28-B-16-METI, M-008B |
分類実施年度 | 平成28年度 |
分類実施者 | 経済産業省/環境省 |
新規/再分類 (危険物/有害物) | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイト |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
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- | - |
エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
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- | - |
HSDB (Access on October 2016) による引火点207℃ (密閉式) に基づき区分外とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
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- | - |
爆発性及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
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- | - |
発火点は370℃ (ICSC (1997)) であり常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
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- | - |
液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 |
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- | - |
半金属 (P) を含むが、水溶解度 0.6 mg/L (HSDB (Access on October 2016)) というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
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- | - |
炭素、水素以外の元素と化学結合している酸素を含む有機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
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- | - |
分子内に-O-O-構造を含んでいない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
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- | - |
データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
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- | - |
ラットのLD50値 (OECD TG 401) として、> 2,000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2016)) との報告に基づき、区分外とした。 なお、旧分類ではラットのLD50値 37,000 mg/kg、>10,000 mg/kg、>36,800 mg/kg (EHC 218 (2000)) を分類根拠に用いていたが、ガイダンスフロー上で優先度の高いOECD TG 401 試験のLD50値が得られたため、これを用いて分類を行った。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
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- | - |
ウサギのLD50値として、18,400 mg/kg (NITE有害性評価書 (2005)、BUA 172 (1995)) との報告に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
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- | - |
GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 ラットのLC50値 (3.5時間) として、> 447 mg/m3 (4時間換算値: > 0.39 mg/L、EHC 218 (2000)、NITE有害性評価書 (2005)、BUA 172 (1995)) との報告があるが、これらの値のみからは区分を特定することができないため、分類できないとした。 なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (0.00194 μg/L) より高いため、ミストとしての基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分2 |
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H315 |
P264 P280 P302+P352 P321 P332+P313 P362+P364 |
ウサギを用いた皮膚刺激性試験 (OECD TG 404) において、明らかな紅斑、軽度から中等度の浮腫、痂皮形成、落屑が認められ、PII (一次刺激指数) は 4.2/8.0 であったことから、ウサギの皮膚に対し中等度の刺激性があると記載されている (CERI・NITE有害性評価書(2005)、EHC 218 (2000))。 以上より、区分2とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
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- | - |
ウサギを用いた眼刺激性試験 (OECD TG 405) において、本物質は刺激性を示さなかったとの記載がある (CERI・NITE有害性評価書(2005))。 その他、ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質適用に中等度の結膜炎がみられたが24時間後に回復したとの報告がある (CERI・NITE有害性評価書(2005)、EHC 218 (2000))。 テストガイドラインに準拠した試験結果をもとに、区分外と判断した。 データを追加し区分を変更した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 なお、モルモットを用いた試験で陰性の報告 (CERI・NITE有害性評価書(2005)) や、モルモットを用いたランドシュタイナー試験で弱い陽性の報告 (CERI・NITE有害性評価書(2005)) があるがいずれも詳細不明であるため分類に用いるには不十分なデータと判断した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
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- | - |
ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。 すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞、末梢血赤血球の小核試験で陰性、ラットを用いた小核試験で陰性、マウス骨髄細胞の染色体異常試験で陰性、マウス骨髄細胞の姉妹染色分体交換試験で陽性、マウスの肝臓を用いた不定期DNA合成試験で陰性である (NTP DB (Access on October 2016)、EHC 218 (2000)、NITE有害性評価書 (2005))。 In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験、染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陰性である (NTP DB (Access on October 2016)、ECETOC JACC (1992)、厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on October 2016)、NITE有害性評価書 (2005)、EHC 218 (2000))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
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- | - |
ラット又はマウスに2年間強制経口投与した発がん性試験では、雄ラットに副腎の褐色細胞腫の頻度増加がみられたが、対照群の発生率が背景データに比して低かったとの指摘がされており、発がん性の証拠としては不明瞭 (equivocal) と判断されている (NTP TR274 (1984)、NITE有害性評価書 (2005))。 一方、マウスでは雌に肝細胞がん発生頻度の有意な増加がみられ、発がん性の証拠はある程度であると結論された。 その他、雌ラットと雄マウスには発がん性の証拠はなかった(NTP TR274 (1984)、NITE有害性評価書 (2005))。 以上、実験動物で発がん性の明確な証拠はなく、国際的な既存分類結果もない。 したがって、データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 本物質のヒトでの単回ばく露のデータはない。 実験動物ではラットの単回経口投与試験において、2,000 mg/kgで死亡例はなく、一般状態、体重の推移及び剖検所見においても毒性影響を示唆する変化は認められなかったとの報告がある (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on November 2016))。 また、ラットに本物質460 mg/m3、3.5時間の単回吸入ばく露を行った試験で死亡例はなかったとの報告がある (EHC 218 (2000)、ECETOC JACC (1982)、NITE有害性評価書 (2005))。 この他にも分類根拠となる情報がないため、ガイダンスに従い分類できないとした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
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- | - |
ヒトに関する情報はない。 実験動物については、ラットあるいはマウスを用いた強制経口投与による複数の反復投与毒性試験が実施されている。 このうちマウスを用いた13週間試験において区分2を超える用量である500 mg/kg/day (90日間換算値: 361 mg/kg/day) 以上の用量で胃粘膜の炎症性病変等がみられ (NTP TR274 (1984)、NITE有害性評価書 (2005))、マウスを用いた103週間試験において区分2を超える用量である500 mg/kg/day以上で甲状腺濾胞上皮細胞過形成の増加が報告されている (NTP TR274 (1984)、NITE有害性評価書 (2005)、EHC 218 (2000)、ECETOC JACC (1992))。 また、モルモット、イヌ、アカゲザルを用いた3ヵ月間の吸入毒性試験が実施されている (NITE有害性評価書 (2005)、EHC 218 (2000)、ECETOC JACC (1992))。 このうちイヌを用いた試験において肺実質に中等度の慢性的な炎症性変化、条件回避反応の用量依存的な有意な抑制がみられたとの報告があるが、雑種を用い使用動物数が雌雄各群1匹と少なく分類に用いることはできない。 したがって、分類できないとした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
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- | - |
データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
危険有害性絵表示 (コード: シンボル) 注意喚起語 |
コード (危険有害性情報) |
コード (安全対策注意書き) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
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H400 |
P273 P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)48時間EC50 = 0.13 mg/L (環境省リスク評価第9巻, 2011、NITE有害性評価書, 2005)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
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H410 |
P273 P391 P501 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。 急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 1985))、急性毒性区分1であることから、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
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- | - | データなし |
* 「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」のコードにマウスカーソルに重ねると、「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が表示されます。 また、Excel fileでは、コードと共に「危険有害性情報」及び「安全対策注意書き」が記載されてあります。 * 「分類結果」の欄が空欄、又は『 - 』となっている「危険有害性項目」は、分類が実施されていないため、前回に実施した分類結果が最新の情報となります。 * 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。 ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。 * 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。 他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。 |
2017/7/25 |