名称:オキシ塩化ジルコニウム
CAS番号:7699-43-6
物質ID: | H27-B-074/C-119B_P |
分類実施者: | 厚生労働省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である (GESTIS (Access on September 2015))。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である (GESTIS (Access on September 2015))。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 不燃性である (GESTIS (Access on September 2015))。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 区分外 | - | - | - | - | 水に可溶 (GESTIS (Access on September 2015)) との観察結果があり、水と激しく反応することはないと考えられる。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類できない | - | - | - | - | 酸素及びハロゲン元素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 無機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値として、3,500 mg/kgとの報告 (HSDB (Access on September 2015)) に基づき、区分外 (国連分類基準の区分5) とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、本物質は加水分解して塩酸になるため、皮膚に接触すると刺激性がみられる可能性があるとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、DFGOT vol.12 (1999) は、ジルコニウム及びジルコニウム化合物を呼吸器感作性物質に分類しているが、本物質自体の情報が得られなかったため分類できないとした。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。なお、ヒトのボランティアを用いた試験において本物質適用による感作性はみられなかったとの報告がある (ACGIH (2001)、DFGOT vol.12 (1999))。一方で、DFGOT vol.12 (1999) は、ジルコニウム及びジルコニウム化合物を感作性物質 (Sah) に分類しているが、本物質自体の情報が得られなかったため分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivoでは、経口投与によるマウス骨髄細胞の染色体異常試験で陽性 (DFGOT vol.12 (1999)、PATTY (6th, 2012))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陽性である (DFGOT vol.12 (1999)、HSDB (Access on September 2015))。なお、旧分類で採用した陽性知見に疑問があるため、ガイダンスに基づき分類できないとした。 |
6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | - | 既存分類結果として、ACGIHがジルコニウム及びジルコニウム化合物に対し、A4に分類しており (ACGIH (7th, 2001))、本物質もこれに該当するため、本項は「分類できない」とした。なお、ジルコニウム (CAS 7440-67-7) の本項を参照のこと。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | デ-タ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1 (神経系、肝臓、血液系)、区分3 (気道刺激性) |
危険 警告 |
H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) H370: 臓器の障害(神経系、肝臓、血液系) |
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。 P308+P311: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師に連絡すること。 P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。 P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。 P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。 P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。 P321: 特別な処置が必要である(このラベルの...を見よ)。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質の塩酸への加水分解過程で気道刺激性が生じる (PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on September 2015))、本物質は気道刺激性があるとの報告 (ACGIH (7th, 2001)) がある。また、ヒトにおける経口摂取による急性中毒症状は、口や喉の灼熱感、嘔吐、水様性又は血性下痢、tenesmus (しぶり(痙攣))、吐き気、溶血、血尿、無尿、黄疸を伴う肝臓損傷、痙攣、血圧低下であるとの報告 (PATTY (6th, 2012)) がある。 実験動物のデータはない。 以上より、本物質は気道刺激性のほか、神経系、肝臓、血液系に影響を与えると考えられ、区分1 (神経系、肝臓、血液系)、区分3 (気道刺激性) とした。 旧分類の消化器系、泌尿器系、循環器系影響は認められなかったため採用しなかった。 | |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分3 | - | - | H402: 水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
魚類(ブルーギル)96時間LC50 = 15000 μgZr/L(AQUIRE, 2016)であることから、区分3とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 | - | - | H412: 長期継続的影響によって水生生物に有害 |
P273: 環境への放出を避けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。金属化合物で水中での挙動および生物蓄積性が不明であり、急性毒性区分3であることから、区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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