GHS分類結果

名称:エチルベンゼン
CAS番号:100-41-4

結果:
物質ID: H27-B-043/C-079B_P
分類実施者: 厚生労働省/環境省
分類実施年度: 平成27年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分2 危険 H225: 引火性の高い液体及び蒸気 P303+P361+P353: 皮膚(又は髪)に付着した場合:直ちに汚染された衣類を全て脱ぐこと。皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
P370+P378: 火災の場合:消火するために...を使用すること。
P403+P235: 換気の良い場所で保管すること。涼しいところに置くこと。
P210: 熱/火花/裸火/高温のもののような着火源から遠ざけること。−禁煙。
P233: 容器を密閉しておくこと。
P240: 容器を接地すること/アースをとること。
P241: 防爆型の電気機器/換気装置/照明機器/...機器を使用すること。
P242: 火花を発生させない工具を使用すること。
P243: 静電気放電に対する予防措置を講ずること。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
引火点18℃ (closed cup)、沸点136℃ (ICSC (2007)) に基づいて区分2とした。 なお、UNRTDG分類はUN.1175、クラス 3、PGUである。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 分子内に爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - - 発火点が432℃ (ICSC(2007)) であり、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない - - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外 - - - - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外 - - - - ラットのLD50値として、3,500 mg/kg (環境省リスク評価第13巻 (2015))、3,500 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、ATSDR (2010)、ACGIH (7th, 2001)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2001)、NTP TR 466 (1999)、EHC 186 (1996))、4,700 mg/kg (EHC 186 (1996))、4,769 mg/kg (ATSDR (2010))、3,500-4,700 mg/kg (ACGIH (7th, 2011)、NITE初期リスク評価書 (2007)、4,734 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、SIDS (2005))、3,500?5,500 mg/kg (IARC 77 (2000)、3,500〜5,500 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との8件の報告がある。最も多くのデータ (5件) が該当する区分外 (国連分類基準の区分5) とした。なお、3件は複数データをまとめた値であるために、分類には採用しなかった。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - - ウサギのLD50値として、5,000 mg/kg (PATTY (6th, 2012))、> 5,000 mg/kg (環境省リスク評価第13巻 (2015))、15,400 mg/kg (15,433 mg/kg) (環境省リスク評価第13巻 (2015)、PATTY (6th, 2012)、ATSDR (2010)、NITE初期リスク評価書 (2007)、SIDS (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2001))、77,400 mg/kg (EHC 186 (1996)) との報告に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分4 警告 H332: 吸入すると有害 P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
ラットのLC50値 (4時間) として、4,000 ppmとの報告 (PATTY (6th, 2012)、ATSDR (2010)、NITE初期リスク評価書 (2007)、SIDS (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2001)、IARC 77 (2000)、NTP TR 466 (1999)、EHC 186 (1996)) に基づき、区分4とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (12,537 ppm) より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - - ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質の原液0.1 mLを適用した結果、軽度の刺激性がみられたとの報告がある (ATSDR (1999)、NITE初期リスク評価書 (2007))。以上より、区分外 (国連分類基準の区分3) とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2B - 警告 H320: 眼刺激 P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。
P264: 取扱い後は...よく洗うこと。
ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質の原液を適用した結果、結膜に軽度の刺激性がみられたとの報告や、軽度の刺激性がみられたとの報告がある (EHC 186 (1996)、NITE初期リスク評価書 (2007))。以上より、区分2Bとした。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。なお、ボランティア25人に対するマキシマイゼーション試験の結果、感作性はみられなかったとの報告がある (ACGIH (7th, 2002)、SIDS (2005)) が、試験法等詳細不明であることから区分に用いるには不十分なデータと判断した。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - ガイダンスの改訂により区分外が選択できなくなったため、分類できないとした。すなわち、in vivoでは、マウスの骨髄細胞、末梢血赤血球を用いた小核試験、マウスの不定期DNA合成試験で陰性である (NITE初期リスク評価書 (2007)、SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2011)、IARC 77 (2000)、NTP TR 466 (1999)、ATSDR (2010)、EHC 186 (1996))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験、姉妹染色分体交換試験で陰性、哺乳類培養細胞のマウスリンフォーマ試験で陰性及び陽性、哺乳類培養細胞の小核試験で陽性である (NITE初期リスク評価書 (2007)、SIDS (2005)、ACGIH (7th, 2011)、IARC 77 (2000)、NTP TR 466 (1999)、ATSDR (2010)、ECETOC JACC (1986)、EHC 186 (1996))。
6 発がん性 区分2 警告 H351: 発がんのおそれの疑い P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ヒトではチェコスロバキアのエチルベンゼン製造工場で本物質にばく露作業者で、がんの過剰リスクはみられなかったが、記述は不十分であったとされた (IARC 77 (2000)、NITE初期リスク評価書 (2007))。また、米国のスチレン重合工場で本物質にばく露された作業者では15年間の追跡調査の間に、がんによる過剰死亡はなかったとの記述がある (IARC 77 (2000))。一方、実験動物ではラット、又はマウスを用いた吸入経路による2年間発がん性試験において、ラットでは腎尿細管腺腫、及び腎尿細管腺腫とがんの合計の発生頻度の増加 (単純切片作成法) が雄に、腎臓標本の段階的切片作成法を行った結果、尿細管腫瘍 (腺腫とがんの合計) の頻度増加は雌でも確認された (IARC 77 (2000)、NITE初期リスク評価書 (2007)、環境省初期リスク評価第13巻 (2015))。また、マウスでは肺胞/細気管支の腺腫の頻度増加が雄に、肝細胞腺腫と肝細胞がんの合計頻度の増加が雌にそれぞれ認められた (IARC 77 (2000)、NITE初期リスク評価書 (2007)、環境省初期リスク評価第13巻 (2015))。さらに、本物質の代謝物の1-フェニルエタノールのラットを用いた強制経口投与試験でも、尿細管の腺腫、又はがんの発生が雄に認められている (IARC 77 (2000))。以上の結果を基に、IARCは本物質の発がん性に関して、ヒトでは不十分な証拠しかないが、実験動物では十分な証拠があるとして、グループ2Bに分類した (IARC 77 (2000))。他機関による分類結果としては、日本産業衛生学会が2Bに (産衛誌 56巻 (2014))、ACGIHがA3に分類している (ACGIH (7th, 2011)) 。以上より、区分2とした。なお、EU CLP分類では、本物質に対し発がん性の分類区分を付していない (ECHA CL Inventory (Access on August 2015))。
7 生殖毒性 区分1B 危険 H360: 生殖能又は胎児への悪影響のおそれ P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。
P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。
P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。
P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
ラットを用いた吸入経路による2世代生殖毒性試験では、25〜500 ppm (約 108〜2,150 mg/m3) の用量範囲では、F0、F1世代とも雌雄親動物の性機能・生殖能への有害性影響はみられていない (ATSDR (2010))。しかしながら、雌ラットに本物質を100又は1,000 ppm (約 430、4,300 mg/m3) の濃度で3週間吸入ばく露後に、非ばく露の雄と交配させ、妊娠雌をさらに妊娠19日まで同一濃度でばく露した結果、1,000 ppm (約 4,300 mg/m3) では母動物に肝臓、腎臓、脾臓の重量増加 (組織変化を伴わず) がみられ、胎児には発生毒性として骨格変異 (過剰肋骨) の頻度増加 (14%) がみられた (SIDS (2005)) との記述がある。一方、妊娠ウサギに同様に本物質を100又は1,000 ppm (約 430、4,300 mg/m3) の濃度で妊娠1〜24日に吸入ばく露した試験では、母動物毒性 (肝臓重量増加) が1,000 ppm (約 4,300 mg/m3) でみられたのみで、胎児に発生毒性影響はみられていない (SIDS (2005))。この他、妊娠ラットの妊娠7〜15日に600〜2,400 mg/m3で、死亡、吸収胚の増加、骨化遅延の胎児数の増加、高濃度では奇形がみられ、妊娠マウスの妊娠6〜15日に500 mg/m3で吸入ばく露した試験では、母動物毒性の記述がないが、胎児に奇形がみられたとの記述があるが、これらの試験報告は吸入ばく露方法、奇形の定義や影響のみられた例数の記述が不十分であり、データの利用には制限があるとしている (SIDS (2005))。 一方、日本産業衛生学会はこれら奇形が示された報告を原著で確認し、記述の詳細さを欠くものの、ラット、又はマウスでみられた奇形は主に尿路系の奇形で、これを含む何らかの形態的な異常を示す胎児、又は児動物の割合が増加したこと、また、妊娠ウサギの器官形成期吸入ばく露試験では、奇形発生はみられていないが、胎児に発生影響 (胎児重量の低値) が500 mg/m3で、母動物の全例流産が1,000 mg/m3でみられていることを記述した上で、ヒトでは明確な生殖毒性影響の報告はないが、実験動物で生殖毒性が生じることは確実であるとして、生殖毒性第2群 (ヒトに対しておそらく生殖毒性を示すと判断される物質) に分類した (産衛学会許容濃度の提案理由書 (2014))。 以上、本項は実験動物での奇形を含む発生毒性影響を基に、区分1Bとした。なお、EU CLP分類では生殖毒性の分類区分を付していない (ECHA CL Inventory (Access on August 2015))。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性、麻酔作用) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性、麻酔作用)
H336: 眠気又はめまいのおそれ(気道刺激性、麻酔作用)
P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
本物質は気道刺激性がある (ACGIH (7th, 2011)、環境省リスク評価第13巻 (2015)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2001)、EHC 186 (1996)、ATSDR (2010)、PATTY (6th, 2012)、ECETOC JACC (1986))。ヒトにおいては、吸入ばく露で咳、咽頭痛、眩暈、嗜眠、頭痛、経口摂取で咽喉や胸部の灼熱感が報告されている (ACGIH (7th, 2011)、環境省リスク評価第13巻 (2015)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (2001)、EHC 186 (1996)、ATSDR (2010)、PATTY (6th, 2012))。 実験動物では、6.2 mg/Lの吸入ばく露で呼吸数減少、8.7 mg/L以上の吸入ばく露で、協調運動失調、中枢神経抑制、麻酔作用、歩行・運動障害、正向反射消失、前肢握力低下、意識消失、振戦、四肢痙攣、用量不明であるが、鎮静、閉眼、知覚麻痺が報告されている (NITE初期リスク評価書 (2007)、環境省リスク評価第1巻 (2002)、ACGIH (7th, 2011)、ATSDR (2010)、EHC 186 (1996)、ECETOC JACC (1986))。吸入ばく露での呼吸数減少は刺激性あるいは麻酔作用に伴う二次的影響と判断した。また、振戦、四肢痙攣は高用量での所見であり、麻酔作用とした。 以上より、本物質の影響は、気道刺激性、麻酔作用であり、区分3 (気道刺激性、麻酔作用) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分2 (聴覚器) 警告 H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(聴覚器) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
実験動物において、ラットを用いた13週間吸入毒性試験において、区分2の範囲である200 ppm (ガイダンス値換算:0.75 mg/L) でコルチ器の外有毛細胞減少が報告されている (ACGIH (7th, 2011)、環境省リスク評価第13巻 (2015))。 なお、本物質単独ではないが、ヒトの疫学調査において、エチルベンゼンを含む溶剤の職業ばく露によって、難聴が生じたことが報告されている (ACGIH (7th, 2011))。 以上のように、ヒトでは混合ばく露であることから本物質と聴覚障害との関連性は不明確であるが、実験動物で区分2の範囲で聴覚器への影響がみられている。 したがって、区分2 (聴覚器) とした。 旧分類以降の新たな情報を用いたことにより分類が変わった。
10 吸引性呼吸器有害性 区分1 危険 H304: 飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ P301+P310: 飲み込んだ場合:直ちに医師に連絡すること。
P331: 無理に吐かせないこと。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
炭化水素であり、HSDBに収載された数値データ (粘性率: 0.64 mPa・s (25℃)、密度 (比重) : 0.867) から算出した動粘性率が0.738 mm2/sec (25℃) であるため、区分1とした。また、少量のエチルベンゼンを吸引しても、粘性率及び表面張力が低く、肺表面の組織に広範囲に拡散する可能性があり、重度の傷害を生じるおそれがあるとの記述がある (HSDB (Access on Augusut 2015))。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1 警告 H400: 水生生物に非常に強い毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
甲殻類(ベイシュリンプ)の96時間LC50 = 0.42 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)であることから、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2 - H411: 長期継続的影響によって水生生物に毒性 P273: 環境への放出を避けること。
P391: 漏出物を回収すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(良分解性、標準法におけるBODによる分解度:0%(通産省公報, 1990))、甲殻類(ネコゼミジンコ)の7日間NOEC = 0.956 mg/L(環境省リスク評価第13巻, 2015)であることから、区分2となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく、魚類(ストライプトバス)の96時間LC50 = 3.7 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2007)であることから、区分2となる。 以上の結果から、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない - - - - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)

厚生労働省モデルSDS

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