GHS分類結果

名称:ポルトランドセメント (アスベストを含まず、結晶性シリカ< 1%)
CAS番号:65997-15-1

結果:
物質ID: H27-A-013/C-013A_P
分類実施者: 厚生労働省/環境省
分類実施年度: 平成27年度
使用マニュアル: 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1))

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外 - - - - 爆発性に関連する原子団を含んでいないと推察される。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外 - - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外 - - - - 不燃性である (ICSC (2001))。
8 自己反応性化学品 分類対象外 - - - - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいないと推察される。
9 自然発火性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外 - - - - 不燃性である (ICSC (2001))。
11 自己発熱性化学品 区分外 - - - - 不燃性である (ICSC (2001))。
12 水反応可燃性化学品 区分外 - - - - 水と混ぜて固化させるのが使用の常態であり、その際、危険なガスの発生は認められていない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない - - - - ハロゲン元素を含まず、酸素を含む無機化合物であると推察されるが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - - 無機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(経皮) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外 - - - - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない - - - - 本物質の粉じんを吸入したコンクリートやセメントを扱う職人、セメント工場作業者など対象とした疫学研究結果では、肺がん、又は他臓器のがん (膀胱がん、胃がん、結直腸がん等) による死亡率の増加、又は標準化罹患比 (SIR) の増加がみられたとする報告が複数ある一方で、肺がんも他臓器のがんも併せて発がんの増加は認められないとの報告もあり、概して発がん頻度とばく露濃度との相関性解析結果が欠落している (ACGIH (7th, 2010))。呼吸器系がんに対しても、全ての研究報告が喫煙による影響を十分に排除して評価されているわけでもないことから、ACGIHは本物質ばく露による発がん性影響は一貫性に欠け、A3に分類するには証拠が不十分であるとして、本物質 (アスベストを含まず、結晶性シリカが1%未満のポルトランドセメント) をA4に分類した (ACGIH (7th, 2010))。この他、他の国際機関等による発がん性評価は行われておらず、以上を踏まえ、本項はデータ不足のため「分類できない」とした。
7 生殖毒性 分類できない - - - - データ不足ため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3 (気道刺激性) 警告 H335: 呼吸器への刺激のおそれ(気道刺激性) P304+P340: 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
P403+P233: 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P261: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
P271: 屋外又は換気の良い場所でのみ使用すること。
P312: 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P405: 施錠して保管すること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
本物質は気道刺激性があるとの報告がある (ACGIH (7th, 2010)) が、その他の情報はない。 以上より、区分3 (気道刺激性) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器) 危険 H372: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害(呼吸器) P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
P264: 取扱い後は...よく洗うこと。
P270: この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。
P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。
吸入経路では、ヒトにおいて良性の塵肺症を生じ、気管支炎、呼吸困難、咳、痰、肺気腫、胸痛 がみられるとの報告がある (ACGIH (7th, 2010)、DFGOT vol. 11 (1998))。 実験動物についての有用な情報はない。 したがって、呼吸器が標的臓器と考えられ、ヒトにおいてみられていることから区分1 (呼吸器) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起語 危険有害性情報 注意書き 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 分類できない - - - - データなし
11 水生環境有害性(長期間) 分類できない - - - - データなし
12 オゾン層への有害性 分類できない - - - - データなし


分類結果の利用に関する注意事項:
 政府による分類結果は、GHSに基づくSDSやラベル作成の際に自由に引用および複写を行うことができます。ただし、引用および複写をした上で作成されたSDS・ラベルの内容に対する責任は、SDS・ラベル作成者にあることにご留意ください。
 本分類結果は、分類ガイダンス等のマニュアルで定められている情報源と判定方法に基づくものであり、あくまでもSDSやラベル作成の際の参考として公表しているものです。他の文献や試験結果等を根拠として、本内容と異なる分類結果でSDSやラベルを作成することを妨げるものではありません。

参考情報:
使用マニュアル

解説・用語集(エクセルファイル)


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