名称:3-[1-(3,5-ジクロロフェニル)-1-メチルエチル]-3,4-ジヒドロ-6-メチル-5-フェニル-2H-1,3-オキサジン-4-オン (別名:オキサジクロメホン)
CAS番号:153197-14-9
物質ID: | H27-A-06-METI/M-006A_P |
分類実施者: | 経済産業省/環境省 |
分類実施年度: | 平成27年度 |
使用マニュアル: | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版(Ver.1.1)) |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 爆発性に関連する原子団及び自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない | - | - | - | - | データがなく分類できない |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 | - | - | - | - | 金属及び半金属 (B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | - | フッ素を含まず、酸素及び塩素を含む有機化合物であるが、この酸素及び塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値として、> 5,000 mg/kg (農薬工業会:農薬安全性情報 (Access on November 2015)、農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008)) との報告に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008)) との報告に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類対象外 | - | - | - | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 | - | - | - | - | ラットのLC50値 (4時間) として、> 5.54 mg/L (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008)) との報告に基づき、区分外とした。なお、被験物質が固体であるため、粉じんの基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | - | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において、本物質500 mgを4時間適用した結果、1時間後に極めて軽度の紅斑が1例に認められたが1日後に回復したとの報告がある (農薬抄録 (2008))。以上より、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | H320: 眼刺激 |
P305+P351+P338: 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。 P337+P313: 眼の刺激が続く場合:医師の診断/手当てを受けること。 P264: 取扱い後は...よく洗うこと。 |
ウサギを用いた眼刺激性試験において、本物質0.1 mLを適用した結果、適用1時間後に結膜に刺激性変化がみられたが1日後に回復したとの報告がある (農薬抄録 (2008))。回復性の状況から区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 区分外 | - | - | - | - | モルモットを用いたマキシマイゼーション試験及びビューラー試験の報告があり、マキシマイゼーション試験では軽度の感作性 (陽性率25%) と報告されGHS規定の陽性30%を満たしていない。また、ビューラー試験では、試験群に皮膚反応はみられず、本物質は陰性と報告されている (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。上記の2試験は、OECD TG406相当のGLP適合試験であることから、区分外と判断した。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | - | In vivoでは、マウスの骨髄細胞を用いる強制経口投与小核試験で陰性、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。したがって、ガイダンスに従い分類できないとした。 |
6 | 発がん性 | 区分2 | 警告 | H351: 発がんのおそれの疑い |
P308+P313: 暴露又は暴露の懸念がある場合:医師の診断/手当てを受けること。 P201: 使用前に取扱説明書を入手すること。 P202: 全ての安全注意を読み理解するまで取り扱わないこと。 P280: 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用すること。 P405: 施錠して保管すること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
本物質をラットに2年間、マウスに1.5年間、混餌投与した発がん性試験において、ラットで 2,500 ppm、マウスで 800 ppm の高用量群の雄に、肝細胞腺腫/がんの頻度の増加 (ラット)、肝細胞腺腫、及び肝細胞腺腫/がんの頻度の増加 (マウス) がみられた (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。すなわち、本物質投与により、両種ともに雄にのみ肝臓腫瘍の誘発が認められたが、国際機関による分類結果がなされていないことを踏まえ、本項は区分2とした。 | |
7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | - | ラットを用いた経口経路 (混餌) による2世代繁殖毒性試験において、親動物にはF0の500 ppm以上の雄、及び2,500 ppmの雌、F1の500 ppm以上の雌雄の群に、肝臓への影響 (重量増加、小葉中心性肝細胞肥大) が認められたが、生殖能への有害影響はみられていない。また、F1、F2児動物には離乳時の剖検で、500 ppm以上の雌雄に肝臓重量の増加がみられた以外に影響は示されなかった (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。一方、妊娠ラット、又は妊娠ウサギを用いた催奇形性試験では、ラットに妊娠6〜15日、ウサギに妊娠6〜19日に最大1,000 mg/kg/dayを強制経口投与した結果、いずれの動物種も1,000 mg/kg/dayで母動物に体重増加抑制が示されたが、胎児には被験物質投与による毒性所見は認められていない (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。 以上の試験結果から、少なくとも親の性機能及び生殖能、胎児毒性、催奇形性、生後の成長発達には毒性学的に懸念すべき所見は見出せないが、ラット2世代繁殖毒性試験で母動物に肝臓影響が生じる用量で、新生児に肝臓重量の増加が2世代にわたりみられた事実は重大な生殖発生毒性を示す所見に該当しないものの、母親を介して新生児に一般毒性影響が発現する可能性を示唆する所見とも考えられる。すなわち、区分外と分類するにはデータ不足と判断し、本項は分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分外 | - | - | - | - | 本物質に関するヒトのデータはない。実験動物では、ラット、マウスの経口投与、ラットの経皮投与、ラットの吸入ばく露試験のデータがある (農薬抄録 (2008)、食品安全委員会農薬評価書 (2008)) が、いずれも限度量 (又は達成可能な最高濃度) まで投与しても症状及び剖検所見に異常が認められていないことから、区分外とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2 (肝臓、腎臓) | 警告 | H373: 長期にわたる、又は反復暴露による臓器の障害のおそれ(肝臓、腎臓) |
P260: 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。 P314: 気分が悪いときは、医師の診断/手当てを受けること。 P501: 内容物/容器を...に廃棄すること。 |
ラットを用いた混餌投与による2年間慢性毒性/発がん性併合試験において区分2の範囲である500 ppm投与群 (雄:18.34 mg/kg/day、雌:22.48 mg/kg/day) 以上で雌雄に肝臓への影響 (び漫性肝細胞肥大等)、2,500 ppm投与群 (雄:94.4 mg/kg/day、雌:116.7 mg/kg/day) でさらにび漫性肝細胞脂肪化等がみられ、また、雄に腎臓への影響 (慢性腎症等) がみられ、マウスを用いた混餌投与による18か月間発がん性試験において区分2の範囲である800 ppm投与群 (雄:86.08 mg/kg/day、雌:77.40 mg/kg/day) で雌雄に肝臓への影響 (小葉中心性肝細胞肥大、星細胞褐色色素沈着等) がみられている (農薬抄録 (2008)、食品衛生研究 Vol.53 No.12 (2003)、食品安全委員会農薬評価書 (2008))。 以上のように肝臓、腎臓に対して影響がみられ、いずれも区分2の範囲でみられた。 したがって、区分2 (肝臓、腎臓) とした。 | |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起語 | 危険有害性情報 | 注意書き | 分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない | - | - | - | - | データなし |
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