GHS分類結果 (経済産業省・環境省平成20年度事業(注))

ID1-421 4-メチリデンオキセタン-2-オン(CAS番号 674-82-8) 分類実施日 H21.3.31
使用マニュアル 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - 液体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - 液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - 液体である。
6 引火性液体 区分3
警告 引火性液体及び蒸気 IUCLID(2000)による引火点は33℃(密閉式)であり、区分3に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - 液体である。
8 自己反応性物質および混合物 区分外 - - - 分子内に不飽和結合を含むが、国連危険物輸送勧告のクラス・区分6.1(副次危険3)で容器等級T、国連番号2521(ICSC, 1998)に基づき区分外とした。
9 自然発火性液体 区分外 - - - 常温の空気と接触しても自然発火しない(発火点275℃(ICSC,1998))。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - 液体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - 液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - データがなく分類できない。


健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4
警告 飲み込むと有害 ラットを用いた経口投与試験のLD50値 540 mg/kg、613 mg/kg(IUCLID(2000))より、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - ウサギを用いた経皮投与試験のLD50値は3,096 mg/kg、6,730 mg/kg(IUCLID(2000))との記述があり、低値3,098 mg/kgは国連GHS急性毒性区分5に該当するが、国内では不採用区分につき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分2
危険 吸入すると生命に危険 IUCLID(2000)にラットを用いた4時間吸入暴露試験のLC50値が0.311-0.686 mg/L(90.4−199 ppm)、0.94 mg/L(274 ppm)、0.82 mg/L(238 ppm)(IUCLID(2000))等の記述と、ラットを用いた1時間吸入暴露試験のLC50値が551 ppmの記述がある。本物質の飽和蒸気圧濃度9,860 ppm(20℃)から、気体基準を適用すると、1時間暴露の4時間換算LC50値は275 ppmである。これらのデータは区分1または区分2の範囲内であるが、区分2に該当するデータが多いことから、区分2とした。
なお、EU分類はXn; R20(EU-Annex I)である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない - - - データがないので分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2
警告 皮膚刺激 ウサギを用いた試験で「4.9 Draize units」(IUCLID(2000))の記述があり、引用文献(Ind. Hyg. Found. Am. Chem. Toxicol. Ser. Bull. 6 (1967))を調査したところ「moderate irritation」に該当することから、区分2とした。
なお、RTECS(2006)にウサギを用いた24時間Draize試験で「moderate」と、ウサギを用いた試験で「mild」の記述がある。また、ヒトへの影響として、「corrosive、severeな眼、皮膚の熱傷」(HSDB(2003))の記述がある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1
危険 重篤な眼の損傷 ウサギを用いた試験で「結膜、虹彩、角膜のDraizeスコアは24 時間後:20/20, 5/10, 70/80、48 時間後:20/20, 5/10, 70/80、72時間後:20/20, 5/10, 60/80」(IUCLID(2000))の記述より、処置後24、48、72時間のAOIが95/110、95/110、85/110と推定されることから、区分1とした。
なお、HSDB(2003)にヒトへの影響として、「corrosive、severeな眼、皮膚の熱傷」の記述がある。
4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない
皮膚感作性:分類できない
- - - 呼吸器感作性:データがないので分類できない。
皮膚感作性:データがないので分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - in vivo試験データがないので分類できない。
なお、ネズミチフス菌を用いたAmes試験で「陽性」(IUCLID(2000))の記述がある。
6 発がん性 分類できない - - - 雄マウスを用いた経皮投与試験、雌マウスを用いた別の経皮投与試験で、それぞれ「試験期間中、腫瘍はみられなかった」(IUCLID(2000))旨の記述があるが、雌雄ラットを用いた試験データがなく、主要な国際的評価機関による評価もなされていないため、分類できない。
7 生殖毒性 分類できない - - - HSDB(2003)に「動物実験とヒトへの暴露で胎児毒性はみられなかった」旨の記述があるが、データ不足のため分類できない。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分2(呼吸器系)
警告 臓器(呼吸器系)の障害のおそれ ラットを用いた4時間吸入暴露試験で、「粘膜への刺激による肺機能障害」(IUCLID(2000))の記述があり、ガイダンス値から判断すると区分1相当であるが、List2の情報源であって、判定基準1b3)を満たさないため、本ガイダンスにしたがって、区分2(呼吸器系)とした。
なお、ヒトへの急性症状として、「肺水腫、気管支痙攣、気管支肺炎の可能性がある」(HSDB(2003))旨の記述がある。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 分類できない - - - データがないので分類できない。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - 本物質は粘性率0.88 mPa・s(温度不明)、密度1.0897 g/cm3(HSDB(2003))より、動粘性率は0.95 mm2/sであり、40℃における動粘性率は20.5 mm2/s以下と推測されるが、炭化水素でないため、分類できない。


環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - 水生生物に毒性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 2.6 mg/L(環境庁生態影響試験, 1998)から区分2とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分外 - - - 急性毒性区分2であるが、急速分解性がある(良分解性:4週間の標準法でBODによる分解度:99%(既存点検, 1989))が、生物蓄積性が無いと推定される(log Kow = -0.39((PHYSPROP Database, 2008))ことから、区分外とした。

(注)
「物理化学的危険性」及び「健康に対する有害性」:平成20年度経済産業省委託事業による分類結果
「環境に対する有害性」:平成20年度環境省委託事業による分類結果


参考資料

政府向けGHS分類ガイダンス

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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