GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 1305-62-0
名称 水酸化カルシウム (再分類)
物質ID H26-B-125, -
分類実施年度 平成26年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関する原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (1997))
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、及び自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (1997))
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (1997))
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 水に不溶 (ICSC (1997)) という観察結果が得られており、水と激しく反応することはないとみられる。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - ハロゲンを含まず、酸素を含む無機化合物であるが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 無機化合物
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値として、7,340mg/kgとの報告 (ACGIH (7th, 2001)、HSDB (Access on September 2014)) に基づき、区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
本物質の水溶液は強塩基性物質 (pH 12.4) であり、身体表面に中等度の腐食又は刺激作用を持つとの記載がある (ACGIH (7th, 2001))。また。本物質はヒトの皮膚に対して中等度の刺激性を示すとの記載 (IUCLID (2000)) や、腐食性を示す (EPA Pesticide (2005)) との記載がある。以上の情報から、本物質は強塩基性物質であるが、皮膚への影響は「中等度又は軽度」との記載から、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
本物質は強塩基性物質 (pH 10.9-11.9 (EPA Pesticide (2005))) であり、身体表面に中等度の腐食又は刺激作用を持つとの記載がある (ACGIH (7th, 2001))。また、本物質は眼に対して腐食性を示す (IUCLID (2000)) との報告や、非可逆的な傷害を与える (EPA Pesticide (2005)) との記載がある。以上の結果から、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、哺乳類及びヒト培養細胞を用いるコメットアッセイで陰性である (HSDB (Access on September 2014))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質のデータは限られているが、ヒトに気道刺激性、粘膜腐食性があり、咳、粘膜の火傷、肺水腫、嘔吐、胃痙攣を引き起こすとの報告がある (ACGIH (7th, 2001)、EPA Pesticide (2005)、HSDB (Access on September 2014))。実験動物のデータはない。
以上より、ヒトの気道を刺激し肺水腫を引き起こすとの記載があることから、区分1 (呼吸器) とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - 本物質は慢性的な経口摂取により、口腔内及び消化管への刺激による炎症性、又は潰瘍性変化を生じることがある (HSDB (Access on September 2014)) との記述、並びにラットに3ヶ月間飲水投与した試験において、肝臓、腎臓、胃に萎縮性変化、小腸に炎症がみられた (IUCLID (2000)) との記述があるが、投与量を含め詳細が不明で分類に利用できない。すなわち、データ不足のため分類できない。
なお、本物質は米国FDAでGRAS (Generally Recognized As Safe) 物質に認定されており、添加物としての食品への通常使用においては安全性が確立している (EPA RED (2005))。また、旧分類はList 2 の情報源を基に区分2 (肺) と分類されたが、今回のList 2 の情報源 (HSDB、IUCLID) からは「呼吸器系」を標的臓器とする影響は急性ばく露影響 (ヒトで吸入により上気道の不快感、咳、胸痛、粘膜の化学性火傷、肺水腫を生じることがある (HSDB (Access on September 2014)) としては確認できたが、反復ばく露影響として分類する根拠は乏しいと判断した。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) -
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- - -
11 水生環境有害性(長期間) -
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- - -
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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