項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 75-26-3 |
名称 | 2-ブロモプロパン(再分類) |
物質ID | H26-B-085, - |
分類実施年度 | 平成26年度 |
分類実施者 | 厚生労働省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 |
危険 |
H225 | P303+P361+P353 P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点-20℃ (closed cup)、沸点59℃ (GESTIS (Access on September 2014)) に基づいて区分2とした。なお、国連分類2344、クラス3、PGII-IIIである。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性及び自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機物質。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 低沸点の液体に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分外 |
- |
- | - | マウスのLC50値 (4時間) として、31,171 ppmとの報告 (環境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1999)) に基づき、区分外とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (284,211 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギを用いた皮膚刺激性試験において一次刺激性スコアは1.44であったとの報告がある (ECETOC TR 66 (1992))。以上の結果から区分外とした。刺激性スコア値をもとに区分を変更した。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 | P305+P351+P338 P337+P313 P264 |
ウサギを用いた眼刺激性試験で、適用24時間後に軽度の発赤及び結膜浮腫がみられたが72時間後に回復した (ECETOC TR48 (1992))。以上の結果から区分2Bとした。ECETOC TR48 (1992) の情報を追加し区分を変更した。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、ラット骨髄細胞の小核試験で陰性 (環境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1999)、HSDB (Access on August 2014))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である (環境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1999)、NTP DB (Access on September 2014)、HSDB (Access on August 2014))。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 区分1A |
危険 |
H360 | P308+P313 P201 P202 P280 P405 P501 |
ヒトばく露例において精子数減少や月経停止などの生殖器官への明確な影響が認められたとの報告がある (詳細は特定標的臓器毒性 (反復ばく露参照) (環境省リスク評価第4巻 (2005)、産衛学会許容濃度の提案理由書 (1999))。また、ヒトにおける症例集積研究で卵巣毒性と精巣毒性が報告され,動物実験でも卵巣と精巣の障害が証明されていることから産衛学会勧告 (2014) において、生殖毒性物質の第1群に分類されている (産衛学会許容濃度の暫定値の提案理由書 (2013)、産衛学会勧告 (2014)) ことから、区分1Aとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 分類できない |
- |
- | - | ヒト及び実験動物の利用できるデータはない。 なお、旧分類で「環境省リスク評価第4巻 (2005) にマウスへの高用量ばく露中に毒性作用は認められなかったとの記述がある。」との記載があるが、具体的な情報はないため不採用とした。したがって、データ不足のため分類できない。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分1 (血液系、精巣、卵巣) |
危険 |
H372 | P260 P264 P270 P314 P501 |
本物質は代替フロンとして韓国電子部品製造工場で洗浄溶剤として使用され、女性作業者に月経停止例が異常に多いことから健康被害調査が行われた。その結果、女性作業者25名中16名に月経停止、うち8名には汎血球減少症の併発がみられ、男性作業者では8名中6名に精子数の減少又は無精子症がみられ、うち1名は汎血球減少症も併発していた。この月経停止16症例の追跡調査で、2年経過後にも14症例は月経停止が持続しており、卵巣の生検実施例 (4例) では共通して、各発育段階の卵胞はみられず、原始卵胞の萎縮及び数の減少、皮質の線維化がみられた (環境省リスク評価第4巻 (2009)、産衛学会許容濃度の提案書 (1999))。また、中国の本物質製造工場の作業者の調査では、個人ばく露濃度が0-81 mg/m3では重度の造血障害、生殖器官への有害影響はみられなかったが、生理が順調な女性で貧血とばく露濃度 (21-43 mg/m3) との間に有意な相関がみられている (環境省リスク評価第4巻 (2009)、産衛学会許容濃度の提案書 (1999))。 実験動物では、雄ラットに9週間吸入ばく露 (蒸気と推定) した試験で、区分2を超える濃度 (1,510 mg/m3: ガイダンス値換算: 1.39 mg/L/6時間) で、血液毒性 (赤血球数、白血球数数、血小板数、ヘマトクリット値の減少、骨髄所見など)、精巣重量、精子数及び活動精子数の減少、精子形態異常の頻度増加がみられた (環境省リスク評価第4巻 (2009)、産衛学会許容濃度の提案書 (1999))。一方、雌ラットに3週間又は9週間吸入ばく露した試験では、区分2に該当する濃度 (1,030 mg/m3 (3週間) 又は500 mg/m3 (9週間) : ガイダンス値換算: 0.32-0.45 mg/L/6時間) で、卵巣における原始卵胞数、発育期卵胞数の減少、性周期の延長がみられ、より高濃度では閉鎖卵胞の増加、黄体数の減少がみられている (環境省リスク評価第4巻 (2009))。すなわち、動物実験でも血液系、精巣、卵巣への毒性影響が確認された。 以上より、区分1 (血液系、精巣、卵巣) とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 | 絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | - |
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11 | 水生環境有害性(長期間) | - |
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12 | オゾン層への有害性 | - |
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