GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 594-42-3
名称 トリクロロメチルスルフェニル=クロリド (再分類)
物質ID H26-B-072, -
分類実施年度 平成26年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (2003))
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性及び自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (2003))
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 区分外
-
-
- - 不燃性 (ICSC (2003))
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属 (B,Si,P,Ge,As,Se,Sn,Sb,Te,Bi,Po,At) を含んでいない。
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素及び酸素を含まず、塩素を含む有機化合物であり、この塩素が炭素及び水素以外の元素 (S) と結合しているが、データがなく、分類できない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分3


危険
H301 P301+P310
P361+P364
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットのLD50値として、83 mg/kg (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 1 (1991)) 及び800 mg/kg (PATTY (6th, 2012)) との報告がある。LD50値の小さい方を採用し、区分3とした。
1 急性毒性(経皮) 区分4


警告
H312 P302+P352
P280
P312
P321
P362
P364
P501
ウサギのLD50値として、1,410 mg/kg との報告 (PATTY (6th, 2012)、ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 1 (1991)) に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットのLC50値 (1時間) として、11 ppm (雄) (4時間換算値:5.5 ppm)、16 ppm (雌) (4時間換算値:8 ppm) との報告 (PATTY (6th, 2012)、DFGOT vol. 1 (1991)) に基づき、区分1とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (3,949 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
モルモットを用いた皮膚刺激性試験において重度の刺激性がみられたとの記載 (PATTY (6th, 2012)) や、ウサギの皮膚に対して重度の刺激性を示すとの記載 (PATTY (6th, 2012)) から区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
職業ばく露において、本物質のばく露により重度の両眼の眼瞼痙攣および角膜びらんがみられたとの報告がある (DFGOT vol. 1 (1991))。また、ウサギの眼に対して重度の刺激性を示すとの記載がある (PATTY (6th, 2012))。以上の結果から区分1とした。ヒトの所見を追加し、区分を変更した。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。In vivoデータはなく、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陽性である (NTP DB (Access on September 2014))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (中枢神経系、呼吸器)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
本物質は気道刺激性がある (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 1 (1991))。ヒトにおいては、事故例や作業者の吸入、経口、経皮ばく露事例で、吸入ばく露では呼吸困難、悪心、嘔吐、頻脈、チアノーゼ、痙攣、肺水腫、死亡、経口摂取では、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など消化管の炎症、中枢神経系抑制、痙攣、経皮ばく露で、肺水腫、気管壊死、腎臓ネフローゼ、肝臓の小葉中心性肝細胞空胞化が報告されている (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 1 (1991)、PATTY (6th, 2012)、HSDB (Access on August 2014))。これらのヒトの所見で、肺水腫、気管壊死、腎臓ネフローゼ、肝臓の小葉中心性肝細胞空胞化については死亡例の所見であった。
実験動物では、ラットの吸入ばく露で不活発、呼吸困難、努力呼吸、肺水腫、経口投与で衰弱、努力呼吸、振戦、チアノーゼ、下痢、肺水腫の報告があり、ラットの肺水腫は死亡個体との記載がある (ACGIH (7th, 2001)、DFGOT vol. 1 (1991)、PATTY (6th, 2012))。実験動物の中枢神経系への影響は、区分1のガイダンス値範囲の濃度で認められた。
以上より、本物質はヒトに対し中枢神経系及び呼吸器に影響を与えると考えられ、区分1 (中枢神経系、呼吸器) とした。



9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
ラットに本物質蒸気を2週間、又は4週間吸入ばく露した2試験において、前者では1 ppm (8.7 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.0013 mg/L/6時間)) で呼吸器症状 (鼻粘膜刺激、努力呼吸)、肺の重量増加及び肺水腫が、後者では2 ppm (15.4 mg/m3 (ガイダンス値換算: 0.0047 mg/L/6 時間)) で呼吸抑制、肺のうっ血がみられた (ACGIH (7th, 2001)、PATTY (6th, 2012)) との記述より、区分1 (呼吸器) とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) -
-
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- - -
11 水生環境有害性(長期間) -
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- - -
12 オゾン層への有害性 -
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分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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