GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 107-49-3
名称 テトラエチルピロホスフェイト (別名:TEPP) (再分類)
物質ID H26-B-063, -
分類実施年度 平成26年度
分類実施者 厚生労働省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 政府向けGHS分類ガイダンス(平成25年度改訂版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 引火点が> 110℃ (Closed cup) (GESTIS (Access on August 2014)) であり、93℃を超えるため区分外とした。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性及び自己反応性に関する原子団を含まない。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 水に可溶 (ICSC (1994)) との結果があり、水と激しく反応することはないとみられる。
13 酸化性液体 分類できない
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素及び水素以外の元素 (P) と結合しているが、データがなく分類できない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分1


危険
H300 P301+P310
P361+P364
P264
P270
P321
P330
P405
P501
ラットのLD50値として、1.1 mg/kg との報告 (ACGIH (7th, 2007)、PIM G001 (1998)) に基づき、区分1とした。
1 急性毒性(経皮) 区分1


危険
H310 P302+P352
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P361
P364
P405
P501
ラットのLD50値として、2.4 mg/kg (雄)、ウサギのLD50値として、1.2 mg/kg との報告 (ACGIH (7th, 2007)、PATTY (5th, 2001)) に基づき、区分1とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 区分1


危険
H330 P304+P340
P403+P233
P260
P271
P284
P310
P320
P405
P501
ラットのLC50値 (4時間) として、6.75 mg/m3 (=0.569 ppm) との報告 (ACGIH (7th, 2007)、PATTY (5th, 2001)) に基づき、区分1とした。なお、LC50値が飽和蒸気圧濃度 (19.7 ppm) の90%より低いため、ミストを含まないものとしてppmを単位とする基準値を適用した。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
皮膚との接触により刺激性を生じるとの記載がある (HSDB (Access on July 2014)) ことから、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
本物質 (0.1%を2滴) をヒトの眼に適用した結果、眼球に圧力を感じ、瞼に化学火傷が生じたとの記載 (ACGIH (7th, 2007)) や、眼との接触により刺激性を生じるとの記載 (HSDB (Access on July 2014)) に基づき区分2とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分1 (神経系)


危険
H370 P308+P311
P260
P264
P270
P321
P405
P501
ヒトにおいては、血漿中及び赤血球コリンエステラーゼの抑制がみられ、作業者の事故例等で、視力障害、ふらつき、めまい、息苦しさ、衰弱、過度の流涎、嘔吐、頻繁な排尿・排便、痙攣、意識消失、奥行き感覚の障害、縮瞳、チアノーゼ、死亡が報告されている (ACGIH (7th, 2007)、HSDB (Access on August 2014))。実験動物では、ラットの経口投与、経皮投与において、赤血球、血漿、脳中のコリンエステラーゼの阻害が報告されており、この影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲でみられた (ACGIH (7th, 2007)、HSDB (Access on August 2014))。
なお、旧分類のPATTYについては記載が認められなかったため不採用とした。

以上より、区分1 (神経系) とした。

9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1 (神経系)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
本物質を重症筋無力症の治療薬として利用するための評価の臨床研究において、18名の正常人に本物質を経口又は非経口経路で投与した結果、非経口経路で血漿及び赤血球内コリンエステラーゼ活性が急速に低下し、経口投与では非経口経路よりも約4倍量を要したが同様の作用が認められた (ACGIH (7th, 2007)) との記述より、本物質も有機リン系の他物質と同様にコリンエステラーゼ阻害作用を示すことが明らかであること、また、ヒトで本物質反復ばく露による直接的な証拠はないが、単回ばく露でコリンエステラーゼ阻害と関連すると考えられる神経毒性がみられたことから、ヒトの反復ばく露でも神経毒性が発現することは十分に予測され、区分1 (神経系) に分類した。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) -
-
-
- - -
11 水生環境有害性(長期間) -
-
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- - -
12 オゾン層への有害性 -
-
-
- - -


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

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