GHS分類結果(過年度実施分類結果の再分類)

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 102-71-6
名称 トリエタノールアミン
物質ID 25B0023
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 再分類・見直し
他年度における分類結果 平成18年度  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 引火点179℃(closed cup)(HSDB(Access on July 2013))であり、93℃を超える。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点が324℃(HSDB(Access on July 2013))であり、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットLD50値: 8,680 mg/kg、9,110 mg/kg(ACGIH(7th, 2001)、PATTY(6th, 2012))、8,000 mg/kg(PATTY(6th, 2012))、8,000 - 9,000 mg/kg及び4,200-11,300 mg/kg(NTP TR 518(2004)、SIDS(2001))から区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギの経皮LD50値> 2,000 mg/kg(SIDS(2001))及びウサギの皮膚に2 g/kgを24時間経皮適用した試験で死亡が認められていない(NTP TR 518(2004))との記載に基づいて区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分2


警告
H315 P302+P352
P332+P313
P362+P364
P264
P280
P321
ACGIH(7th, 2001)、SIDS(2001)、IARC 77(2000)、及びNTP TR 518(2004)の「ヒトで高濃度ばく露又は反復ばく露により皮膚刺激性が認められた」との記述から、区分2とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ACGIH(7th, 2001)、PATTY(6th, 2012)、及びNTP TR 518(2004)の「ウサギを用いた眼刺激性試験で刺激性が認められ、14日後に完全に回復した」との記述から、区分2Aとした。

4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
ACGIH(7th, 2001)、IARC 77(2000)、及びNTP TR 518(2004)の「ヒトでアレルギー性接触皮膚炎の報告がある」との記述から、区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、In vivoでは、マウスの末梢血を用いる小核試験で陰性の結果がある(IARC 77(2000)、NTP TR 518(2004)、NTP DB(Access on June 2013))。さらに、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陰性である(SIDS(2001)、IARC 77(2000)、ACGIH(7th, 2001)、NTP DB(Access on June 2013))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - IARC 77(2000)でグループ3に分類されていることから、分類できないとした。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - IARC 77(2000)のラット及びマウスを用いた2,000 mg/kg以上の用量で13週間経皮投与した試験で精子検査及び雌の性周期に影響が認められなかったとの記述、NTP TR 518(2004)の妊娠中マウスに1,125 mg/kgを経口投与した試験で胎児/出生児に影響が認められなかったとの記述、並びにIARC 77(2000)のラットに500 mg/kg、マウスに2,000 mg/kgを交配前から授乳期間終了まで経皮投与した試験で繁殖能及び児動物の成長に影響が認められなかったとの記述から、経皮経路では区分外に相当するが、経口経路による繁殖試験データがないため、データ不足のため分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性)


警告
H335 P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
NTP TR 518(2004)のヒトへの影響として蒸気が鼻を刺激するとの記述から、区分3(気道刺激性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分外
-
-
- - IARC(2000)、ACGIH(7th, 2001)、PATTY(6th, 2012)に記載された経皮(マウス: 13週間及び2年間)、経口(ラット、マウス、モルモット: 12-13週間及び2年間)又は吸入(ラット、マウス: 16日間)ばく露試験において、いずれの試験も区分2のガイダンス値範囲の投与量を上回る用量(経皮(200-2,000 mg/kg/day)、経口(200-3,000 mg/kg/day)、吸入(0.36 mg/L/6 hr))までばく露しても、重大な毒性影響が認められなかったとの記述から区分外とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
-
-
- - 藻類(Scenedesmus subspicatus)96時間EC50=169 mg/L、甲殻類(オオミジンコ)24時間EC50=1386 mg/L、魚類(ファットヘッドミノー)96時間LC50 = 11800 mg/L(いずれもSIDS, 2001)であることから、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性でない(BODによる分解度:0%(既存点検, 1978))が、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 16 mg/L(SIDS, 2001)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、藻類、甲殻類、魚類ともに急性毒性が区分外相当であり、難水溶性ではない(Miscible in water、HSDB, 2013)ことから、区分外となる。
以上の結果より、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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