項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 76-01-7 |
名称 | ペンタクロロエタン |
物質ID | 25B0010 |
分類実施年度 | 平成25年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成20年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性(ICSC(2002))。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 不燃性(ICSC(2002))。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立されていない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素及びフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この塩素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた単回投与試験の1,000 mg/kgで死亡はなく、また、14日間反復投与試験の1,000 mg/kg で初回投与後24時間以内に雌雄共5匹中3匹死亡の報告がある(NTP TR232(1983))。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoではマウス骨髄細胞の染色体異常試験、小核試験、姉妹染色分体交換試験でいずれも陰性の結果がある(NTP TR232(1983))。一方、in vitroでは、細菌を用いる復帰突然変異試験で陰性(IARC 71(1999)、NTP TR232(1983))、哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験で陰性(IARC 71(1999)、NTP TR232(1983))及び陽性(IARC 71(1999))、マウスリンフォーマ試験で陽性(IARC 71(1999)、NTP TR232(1983))の報告がある。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | IARCでグループ3に分類されている(IARC 71(1999))ので分類できないとした。なお、ラット及びマウスを用いた2年間経口投与による発がん性試験の結果、ラットでは腫瘍発生頻度の増加はみられなかったが、マウスで肝細胞癌の発生頻度の有意な増加が報告されている(NTP TR232(1983))。分類ガイダンスの改訂により区分を変更した。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分3(麻酔作用) |
警告 |
H336 |
P304+P340
P403+P233 P261 P271 P312 P405 P501 |
ヒトでペンタクロロエタンは蒸気ばく露により軽度の麻酔作用をもたらし(NTP TR232(1983))、また、起こり得る症状として嗜眠状態、目眩、意識消失などが記述されている(PATTY(6th, 2012))ことから区分3(麻酔作用)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | ラット及びマウスを用い13週間(ラット: 5-250 mg/kg/day、マウス: 5-500 mg/kg/day)あるいは2年間(ラット: 75-150 mg/kg/day、マウス: 250-500 mg/kg/day)反復経口投与した試験(非腫瘍性変化としては2年間反復経口投与した試験(NTP TR232(1983))において、雄ラットで腎臓の慢性びまん性腎炎の発生頻度の有意かつ用量依存的な増加が「区分2」のガイダンス値の範囲内でみられたが、他には重大な所見は記述されていない。別の試験では、この腎臓の病変も、ペンタクロロエタン投与によりα2u-グロブリン硝子滴の増加が認められたラットの雄のみで報告されている(IARC 71(1999))。これらの結果から、雄ラットに特有の現象でヒトには当てはまらないと考えられ、結局のところ重大な反復投与毒性はみられなかった。しかし、対象とした試験が発がん性試験、あるいはその用量設定のための予備試験であることから、反復投与毒性の評価のための試験としては適切、かつ十分でないことから「区分外」とは言い難く「分類できない」とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=4.7 mg/L(ECETOC TR91, 2003)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分2 |
- |
H411 |
P273
P391 P501 |
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BIOWIN)、急性毒性区分2であることから、区分2とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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