GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 112-35-6
名称 トリエチレングリコールモノメチルエーテル
物質ID 25A0041
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 引火点114.4℃(closed cup)(ICSC(2008))であり、93℃を超えるため区分外とした。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点が210℃(ICSC(2008))であり、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
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- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値として、11,300 mg/kg(SIDS(2005))、11,800 mg/kg(SIDS(2005)、 ECETOC TR64(1995)、ECETOC TR95(2005)、PATTY(6th, 2012))、12,600 mg/kg(SIDS(2005))の報告に基づき区分外とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ウサギのLD50値として、7,400 mg/kg(SIDS(2005)、 ECETOC TR64(1995)、 ECETOC TR95(2005)、 PATTY(6th, 2012))に基づき区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分外
-
-
- - ラットの200 mg/L(1時間)吸入試験(4時間換算値:50 mg/L)の結果、死亡例なしとの報告(SIDS(2005))に基づき、区分外とした。なお、試験濃度が飽和蒸気圧濃度(0.08 mg/L)より高いため、ミストとして mg/L を単位とする基準値を適用した。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ウサギを用いた24時間皮膚刺激性試験結果に、「軽度の刺激性」(SIDS(2005))とあり、ヒトへの影響としては、20名の男女に72時間適用した際に、「軽度の刺激性」(SIDS(2005))とあることから、区分外(国連分類基準の区分3)とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ウサギを用いたドレイズ試験において、軽度の刺激性と評価されている(SIDS(2005))。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性である(SIDS(2005)、ECETOC TR64(1995)、ECETOC TR95(2005))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験及び哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性である(SIDS(2005)、ECETOC TR64(1995)、ECETOC TR95(2005)、IUCLID(2000))。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。なお、発生毒性については、経口経路でのラット、ウサギの発生毒性試験の報告があり、骨格変異、体重増加抑制を含む発生影響がラットで1,250 mg/kg bw/day、ウサギで1,500 mg/kg bw/dayの用量でみられている(SIDS(2005)、PATTY(6th, 2012)、ECETOC TR95(2005))。これらの影響は軽微な影響であり分類根拠としない。なお、PATTY(6th. 2012)では、母動物毒性のNOAELと発生毒性のNOAELは極めて近く、本物質は受胎産物に対する選択的毒性ではないとしている。生殖能に関する報告はないため分類できないとした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分外
-
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- - ラットの強制経口投与において、最高用量(16 mL/kg)での死亡がみられたが、他のガイダンスの範囲外の濃度(4-8 mL/kg)明確な症状の記載はなかった(SIDS(2005))。またラットの吸入ばく露(ミスト)において、ガイダンスの範囲外の濃度(4時間換算:50 mg/L)において死亡及び毒性症状は見られなかった(SIDS(2005))との報告や、飽和蒸気濃度(詳細濃度不明)のばく露で毒性影響はなかった(ECETOC TR95(2005)、PATTY(6th, 2012))との記載がある。ウサギにおける経皮投与試験において、最高用量(10 g/kg)で死亡が認められたが、他のガイダンスの範囲外の濃度(2.5-5 g/kg)で毒性影響は見られなかった(SIDS(2005))。以上の結果から区分外と判断した。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットに13週間経口(飲水)投与した試験、並びにラットに13週間及びウサギに21日間経皮ばく露した試験では、いずれも区分2のガイダンス値範囲を超える高用量(400 mg/kg/day 以上)で試験されており、経口ばく露では肝臓、精巣への影響が、経皮ばく露では無影響(ウサギ)又は精巣への影響(ラット)がみられた(SIDS(2005)、ECETOC TR95(2005)、HSDB(Access on October 2013))と報告されている。以上より、経口及び経皮では区分外相当であるが、吸入経路での毒性影響が不明であり、データ不足のため分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
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- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
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- - 藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間EC50 > 500 mg/L(SIDS, 2005)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 > 10000 mg/L(SIDS, 2005)と魚類(ファットヘッドミノー)の72時間EC50 > 10000 mg/L(SIDS, 2005)から区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
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- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度:miscible、HSDB, 2013)、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
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- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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