GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 92-87-5
名称 ベンジジン
物質ID 25A0033
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性、自己反応性に関連する原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点が140℃以下の固体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - 酸素、フッ素及び塩素を含まない有機化合物である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットLD50値として、309 mg/kg の報告(環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート(2008)、ATSDR(2001))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
5 生殖細胞変異原性 区分2


警告
H341 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
in vivoでは、マウス及びラットの体細胞小核試験、マウス体細胞の染色体異常試験、マウス体細胞のDNA付加体形成試験、ラット体細胞のDNA損傷試験及び不定期DNA合成試験で、いずれも陽性である(ATSDR(2001)、IRIS(2012)、IARC 100F(2012))。In vitroでは、細菌の復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験及び染色体異常試験で陽性である(ATSDR(2001)、IRIS(2012)、IARC 100F(2012)、ACGIH(7th, 2001))。したがって、区分2とした。
6 発がん性 区分1A


危険
H350 P308+P313
P201
P202
P280
P405
P501
本物質は、IARCで1(IARC(2012))、ACGIHでA1(ACGIH(1985))、EPAでA(EPA(1986))、NTPでK(NTP(1980))とされているため、区分1Aとした。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。生殖・発生毒性に関する報告は得られていない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、マウスの経口投与について投与量不明であるが、遅延型過敏反応、リンパ球芽球化とナチュラルキラー細胞活性の変化、脾臓の相対重量変化が報告されている(ATSDR(2001))。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(肝臓、脳)、区分2(骨髄、脾臓、卵巣、膀胱)


危険
警告
H372
H373
P260
P264
P270
P314
P501
本物質の二塩酸塩をマウスに33ヶ月間飲水投与した試験において、区分1のガイダンス値範囲の用量(本物質換算:2.7-8.2 mg/kg/day相当)で、肝細胞の変性、胆管の過形成、脳細胞の空胞化、区分2相当の用量(本物質換算:11.7-27.2 mg/kg/day相当)で、骨髄に巨核球数の増加、脾臓のヘモジデリン沈着、卵巣の萎縮、膀胱上皮の過形成がみられた(IRIS(1995)、環境省リスク評価第6巻:暫定的有害性評価シート(2008)、ATSDR(2001))との記述より、肝臓、脳、骨髄、脾臓、卵巣、膀胱が標的臓器と考えられた。以上より、区分1(肝臓、脳)、区分2(骨髄、脾臓、卵巣、膀胱)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
魚類(Notropis lutrensis)の96時間LC50 = 2.5 mg/L(CEPA, 1993)から区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
信頼性のある慢性毒性データが得られていない。急速分解性がなく(BIOWIN)、急性毒性区分2であることから、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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