GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 25584-83-2
名称 アクリル酸とプロパン-1,2-ジオールのモノエステル
物質ID 25A0018
分類実施年度 平成25年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク)  
厚生労働省モデルSDS(外部リンク)  
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関連する原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 引火点97℃(closed cup)(HSDB(Access on September 2013))というデータがあり、93℃を超えるので区分外とした。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 不飽和結合であるアクリル基を有しているが、データがなく分類できない。なお、97℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある(ICSC(J)(2009))との情報がある。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属及び半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データがなく分類できない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値として、250-500 mg/kg(ACGIH(7th, 2001)、SIDS(2006))は区分3又は区分4に該当し、590-1,300 mg/kg(ACGIH(7th, 2001))、820 mg/kg(SIDS(2006))、950-1,130 mg/kg(DFGOT vol. 16(2001))、1,180 mg/kg(SIDS(2006)、DFGOT vol. 16(2001))、1,290 mg/kg(SIDS(2006))は区分4に該当する。該当数の多い区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分2


危険
H310 P302+P352
P361+P364
P262
P264
P270
P280
P310
P321
P405
P501
ウサギ LD50値として4件の報告がある。117 mg/kg(SIDS(2006)、DFGOT vol. 16(2001))及び168 mg/kg(SIDS(2006))は区分2に該当し、214 mg/kg(SIDS(2006))及び306 mg/kg(SIDS(2006))は区分3に該当する。該当数が同じであるので、LD50値の最小値のある区分を採用して、区分2とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
SIDS(2006)には、ウサギを用いた皮膚刺激性試験が7件報告され、各試験とも腐食性はないが、強い刺激性と評価されている(SIDS(2006))。また、本物質は、EU DSD分類において「C; R34」、EU CLP分類において「Skin Corr. 1B H314」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
SIDS(2006)には、4件のウサギを用いた眼刺激性試験より中程度から強い刺激性と評価されており、非回復性の角膜損傷や失明にいたることもあると記述されていることから、区分1とした。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P362+P364
P261
P272
P280
P321
P501
SIDS(2006)には、動物を用いた試験の結果が複数記載されているが、結果はいずれも感作性を示し陽性結果が得られている。ヒトの疫学調査あるいは症例報告においても複数の陽性結果の記載がある。さらに、本物質は、EU DSD分類において「R43」、EU CLP分類において「Skin Sens. 1 H317」に分類されている。以上の情報に基づき区分1とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。すなわち、in vivoでは、マウス骨髄細胞の小核試験で陰性である(SIDS(2006))。in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性、陽性が存在し、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験で陰性、染色体異常試験で陽性である(SIDS(2006))。

6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。なお、ラットを用いた吸入経路による発生毒性試験において、母動物毒性がみられる用量においても発生毒性はみられていない(SIDS(2006))。生殖能に関する報告は得られなかった。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分3(気道刺激性、麻酔作用)


警告
H335
H336
P304+P340
P403+P233
P261
P271
P312
P405
P501
ラットへの吸入経路においてガイダンスの範囲内の濃度(3.43 mg/L)で、鼻や気道への刺激がみられた(ACGIH(7th, 2001))ため、区分3(気道刺激性)とした。ラットの経口投与試験において、ガイダンスの範囲内の濃度(710-2,000 mg/kg)において不活発、運動失調、流涎がみられた(SIDS(2006))ため区分3(麻酔作用)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 区分1(呼吸器)


危険
H372 P260
P264
P270
P314
P501
実験動物(ラット、マウス、ウサギ、イヌ)に本物質蒸気を4週間吸入ばく露した結果、区分1のガイダンス値範囲内の濃度(ガイダンス値換算濃度:0.006 mg/L/6 hr 以下)で、鼻粘膜、呼吸器に刺激性変化がみられた(SIDS(2006)、ACGIH(7th, 2001)、DFGOT vol.16(2001))との記述より、区分1(呼吸器)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データ不足のため分類できない。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2
-
-
H401 P273
P501
魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 3.1 mg/L(SIDS, 2006)から区分2とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 慢性毒性データを用いた場合、急速分解性があり(BODによる分解度:83%(既存点検, 2001))、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間NOEC(r)= 5 mg/L(SIDS, 2006)であることから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(ファットヘッドミノー)の96時間LC50 = 3.1 mg/L(SIDS, 2006)であるが、急速分解性があり(BODによる分解度:83%(既存点検, 2001))、生物蓄積性が低いと推定される(log Kow = 0.35(SIDS, 2006))ことから、区分外となる。
以上の結果から、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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