項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 2768-02-7 |
名称 | ビニルトリメトキシシラン |
物質ID | 25A0003 |
分類実施年度 | 平成25年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品ではない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分2 |
危険 |
H225 |
P303+P361+P353
P370+P378 P403+P235 P210 P233 P240 P241 P242 P243 P280 P501 |
引火点22℃(closed cup)(SIDS(2010))、沸点123℃(SIDS(2010))に基づいて区分2とした。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 爆発性に関連する原子団を含まず、自己反応性に関連する原子団(不飽和結合)を含んでいるが、データがなく分類できない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。なお、水溶解度1,4400 mg/L(25℃)(推定値)(SRC(2013))があるが、推定値であるため採用しなかった。 |
13 | 酸化性液体 | 分類できない |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素、水素以外の元素(Si)と化学結合しているが、データがなく分類できない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - | ラットLD50値 7,120 mg/kg(雄)、7,236 mg/kg(雌)、7,954 mg/kg(雌雄)(いずれもSIDS(2010))、300-2,000 mg/kg(雌)(SIDS(2010)、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)に基づき、最も多くのデータが該当する区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - | ウサギLD50値 約3,880 mg/kg(雄)、約3,259 mg/kg(雌)(SIDS(2010))に基づき、区分外とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分4 |
警告 |
H332 |
P304+P340
P261 P271 P312 |
ラットの4時間LC50値 2,773 ppmV(雌雄))(SIDS(2010))に基づき、区分4とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(20,263 ppmV)の90%より低いため、ミストがほとんど混在しないものとして ppmVを単位とする基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | SIDS(2010)では、ウサギに未希釈の本物質を適用した3件の試験(OECD TG 405等)において、刺激性なしと評価してしていることから、区分外とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。なお、SIDS(2010)には、モルモットを用いたビューラー試験(OECD TG 406)で皮膚感作性ありとの記載がある一方で、モルモットを用いた3件のマキシマイゼーション試験(OECD TG 406)で皮膚感作性なしとの記載があるため、分類できないとした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | 分類ガイダンスの改訂により「区分外」が選択できなくなったため、「分類できない」とした。すなわち、in vivoでは、マウス末梢血赤血球の小核試験で陰性(SIDS(2010))、in vitroでは、細菌の復帰突然変異試験で陰性(厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))、哺乳類培養細胞の遺伝子突然変異試験(hgprt遺伝子座)でいずれも陰性(SIDS(2010))、哺乳類培養細胞の染色体異常試験で陽性である(厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)、SIDS(2010))。これらのデータよりSIDS(2010)では本物質は遺伝毒性がないと結論している。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足のため分類できない。なお、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013)において、反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験のデータが得られ、1,000 mg/kg bw/day 群でのみ性周期の異常(交配前14日間の発情回数の低値、1,000 mg/kg bw/day 群:2.5±0.7、対照群:3.2±0.4)がみられたが交尾率、交尾所要日数に影響はみられておらず、生殖能、児にも影響はみられていない。また、1,000 mg/kg bw/day は親動物に死亡(雄で2/12例、雌で1/12例)及び体重の低値がみられる用量であったことから、この性周期の異常は一般毒性と関連したわずかな変動であり生殖毒性ではないと考えられた。しかし、同試験はスクリーニング試験であり、また、発生毒性に関する十分な情報がないことから分類できないとした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(中枢神経系)、区分3(麻酔作用) |
警告 |
H371
H336 |
P308+P311
P260 P264 P270 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
ラットの吸入ばく露(蒸気)でガイダンスの範囲内の用量(11.9-32.5 mg/L)で活動低下、運動失調、腹臥位、振戦、反射障害がみられた(SIDS(2010))ため区分2(中枢神経系)とした。また、ラットの経口投与(970-31,040 mg/kg)において回復性の不活発、立毛、歩行障害などがみられ(SIDS(2010))、ウサギの経皮ばく露(1,940-7,760 mg/kg)において回復性の不活発、歩行障害、衰弱がみられた(SIDS(2010))。以上の結果から区分3(麻酔作用)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(膀胱) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
ラットに経口投与した反復投与毒性・生殖発生毒性併合試験において、区分2のガイダンス値の範囲内の用量(62.5 mg/kg/day(90日換算値:29 mg/kg/day))で膀胱移行上皮の過形成が見られた(SIDS(2010)、厚労省既存化学物質毒性データベース(Access on July 2013))との記述がある。したがって、区分2(膀胱)に分類した。なお、ラットに本物質蒸気を14週間吸入ばく露した試験において、ガイダンス値範囲内の用量では分類を支持する所見はないが、区分外の用量(2.4 mg/L/6hr/day)で腎臓(腎乳頭壊死、間質の水腫、乳頭移行上皮の過形成)及び膀胱(膀胱炎)への影響が見られている(SIDS(2010))。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足のため分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分外 |
- |
- | - | 藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)の72時間 ErC50 > 89 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)、魚類(メダカ)の96時間 LC50 > 92 mg/L(環境省生態影響試験, 2004)、甲殻類(オオミジンコ)の48時間 EC50 = 168.7 mg/L(SIDS, 2010)から区分外とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分外 |
- |
- | - |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(28日間でのVTMSの生分解度=51 %(SIDS, 2010))、藻類(Scenedesmus subspicatus)の72時間72h NOEC(r)= 10 mg/L(SIDS, 2010)から区分外となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類が急性毒性が区分外相当であり、難水溶性ではない(水溶解度=144000 mg/L、SRC, 2013)ことから、区分外となる。 以上の結果から、区分外とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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