参考資料
解説・用語集(エクセルファイル(64KB))
| ID1-290-3) 1・3・5-トリクロロベンゼン(CAS番号 108-70-3) | 分類実施日 | H21.3.31 |
| 使用マニュアル | 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版) |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 火薬類 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性に関わる原子団を含まない。 |
| 2 | 可燃性/引火性ガス | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 3 | 可燃性/引火性エアゾール | 分類対象外 | - | - | - | エアゾール製品でない。 |
| 4 | 支燃性/酸化性ガス類 | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 5 | 高圧ガス | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 6 | 引火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 7 | 可燃性固体 | 区分外 | - | - | - | 危険物輸送勧告がクラス・区分6.1III(国連番号2321 (HSDB (2008))で区分外とした。 |
| 8 | 自己反応性物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。 |
| 9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 10 | 自然発火性固体 | 区分外 | - | - | - | 危険物輸送勧告がクラス・区分6.1III(国連番号2321 (HSDB (2008))で区分外とした。 |
| 11 | 自己発熱性物質および混合物 | 分類できない | - | - | - | 試験温度の140℃において、液体または気体となる物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 12 | 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 | 分類対象外 | - | - | - | 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。 |
| 13 | 酸化性液体 | 分類対象外 | - | - | - | 固体である。 |
| 14 | 酸化性固体 | 分類対象外 | - | - | - | 塩素を含み、酸素、フッ素含まない有機化合物であるが、塩素は炭素とのみ結合している。 |
| 15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 | - | - | - | 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。 |
| 16 | 金属腐食性物質 | 分類できない | - | - | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
| 危険・有害性項目 | 分類結果 | シンボル | 注意喚起用語 | 危険有害性情報 | 分類根拠・問題点 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 急性毒性(経口) | 区分4 | ![]() |
警告 | 飲み込むと有害 | ラットを用いた経口投与試験のLD50値として、DFGOT vol.3 (1992)に1,800 mg/kg、2,100 mg/kg、2,490 mg/kg、2,800 mg/kgとの記述が、環境省リスク評価第4巻(2005)に800 mg/kgとの記述がある。区分4、区分外に該当するデータが各々、複数存在するため、危険性が高い区分を採用し、区分4とした。 |
| 1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない | - | - | - | データがないので分類できない。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 | - | - | - | GHS定義上の固体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない | - | - | - | ラットを飽和蒸気に1時間吸入暴露させた試験で「死亡は見られなかった」(DFGOT vol.3 (1992))旨の記述がある。飽和蒸気圧濃度(25℃)2.3 mg/Lから蒸気基準を適用し、4時間換算LC50値は>1.15 mg/Lと推測されるが、区分を特定できないため、分類できない。 |
| 1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない | - | - | - | ラットを用いた吸入暴露試験(1時間)の致死濃度は>9,300 mg/m3(環境省リスク評価第4巻(2005))との記述がある。25℃における飽和蒸気圧濃度は2.3 mg/Lより粉塵基準を適用すると、4時間換算LC50値は>2.3 mg/Lと推測されるが、区分を特定できないため、分類できない。 |
| 2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 | - | - | - | DFGOT vol.3 (1992)に、ウサギを用いた24時間パッチテストで「紅斑と浮腫が6/6匹に見られ、72時間後には紅斑が3/6匹に見られた。本物質はmild irritantである」旨の記述、ウサギを用いた同様のパッチテストで「刺激の徴候、顕著な皮膚変化がみられた。mildな刺激」との記述がある。以上より、国連GHS皮膚刺激性区分3に相当すると思われるが、国内では不採用区分につき、区分外とした。 |
| 3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B | - | 警告 | 眼刺激 | DFGOT vol.3(1992)に、ウサギの眼に本物質100 mgをinstillationした試験において「概してmildかつ一時的な発赤、結膜浮腫、眼脂が生じ、リンスしなかったウサギでは回復に7日を要した」旨の記述、また、ウサギの眼に投与した試験において「粘膜への刺激作用はmildからmoderateであった」旨の記述がある。以上より、区分2Bとした。 |
| 4 | 呼吸器感作性又は皮膚感作性 | 呼吸器感作性:分類できない 皮膚感作性:分類できない |
- | - | - | 呼吸器感作性:データがないので分類できない。 皮膚感作性:モルモットを用いた試験で「感作性は観察されなかった」(DFGOT vol.3 (1992))旨の記述があるが、他にデータがないため、分類できない。 |
| 5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない | - | - | - | 体細胞in vivo変異原性試験(マウス赤血球を用いた小核試験)で「弱陽性」(DFGOT vol.3 (1992))との記述があるが、この試験については、異性体1・2・4-トリクロロベンゼンに関するEU-RAR (2003)に、「試験プロトコールがあまり適切でないので、陽性結果の妥当性には疑問が残る」旨、記述されている。一方、in vitro変異原性試験(チャイニーズハムスター細胞を用いた染色体異常試験、ネズミチフス菌及び大腸菌を用いたAmes試験)は「陰性」(CaPSAR (1993)、NTP DB(Access on December 2008)、DFGOT vol.3 (1992))との記述がある。以上より、分類するための十分なデータがないので、分類できない。 |
| 6 | 発がん性 | 分類できない | - | - | - | 主要な国際的評価機関による評価がなされておらず、データもないので分類できない。 |
| 7 | 生殖毒性 | 分類できない | - | - | - | 妊娠6-15日のラットに強制経口投与した試験で「母動物に肝臓重量の有意な増加と肝臓組織の変化、ヘモグロビン濃度及びヘマトクリット値の減少が見られた。胎児に眼の水晶体の障害がみられたが、胎児数、胎児の体重、骨格及び内臓の奇形はみられなかった」(環境省リスク評価第4巻(2005)、HSDB (2004))旨、記述されている。しかしこの試験については、EU-RAR(2003)で、「眼に対する影響は用量依存的ではなかったこと等から、本物質の暴露と関連があるようにはみえない」旨、記述されている。また、ラットに妊娠6-15日の間、強制経口投与した試験で「母動物に肝臓、甲状腺の病変、ヘマトクリット値及びヘモグロビン濃度の減少が見られた。胎児に軽度な骨形成の変化(osteogenic changes)が見られたが、重大な奇形は見られなかった」(Patty (5th, 2001)、DFGOT vol.3(1992))との記述がある。他にデータはなく、生殖機能への影響などが不明なため、分類できない。 |
| 8 | 標的臓器/全身毒性(単回暴露) | 区分3(気道刺激性) | ![]() |
警告 | (気道刺激性)呼吸器への刺激のおそれ | 動物については、DFGOT vol.3(1992)の急性毒性の項に「高用量では振戦、緊張性痙攣、血液混じりの鼻汁、流涙、喘鳴(noisy breathing)が非特異的な症状(立毛、不活発、平衡障害、運動失調等)と同様に生じる」旨、記載されている。ヒトについては、環境省リスク評価第4巻(2005)に、ヒトへの影響として「気道を刺激し、急性症状として咳、咽頭痛が現れる」旨、記述されている。動物のデータについては投与量が不明で区分を特定できないため採用せず、区分3(気道刺激性)とした。 |
| 9 | 標的臓器/全身毒性(反復暴露) | 区分2(肝臓、腎臓、甲状腺、鼻腔) | ![]() |
警告 | 長期又は反復暴露による臓器(肝臓、腎臓、甲状腺、鼻腔)の障害のおそれ | ラットを用いた13週間混餌投与試験において「雄で肝臓、腎臓の重量増加、雌雄で肝細胞容積の増大や核大小不同の増加、甲状腺で濾胞の縮小、濾胞上皮細胞の高さの増大、コロイド密度の低下、腎臓で尿細管の軽微〜中等度の変性を認めた」(環境省リスク評価第4巻(2005)、CaPSAR(1993)、Patty (5th, 2001)、DFGOT vol.3 (1992))旨、記述されている。ラットを用いた4週間吸入暴露試験において「肝臓の相対重量の増加がみられた」(CaPSAR(1993)、環境省リスク評価第4巻(2005))旨の記述、ラットを用いた13週間吸入暴露試験において「鼻腔の気道上皮の扁平上皮化生及び過形成を認めた」(CaPSAR(1993)、環境省リスク評価第4巻(2005)、DFGOT vol.3 (1992))旨の記述がある。これらの症状は全て区分2のガイダンス値の範囲内で見られているため、区分2(肝臓、腎臓、甲状腺、鼻腔)とした。 なお、ヒトについては、「長期間、クロロベンゼン類に作業着を浸して洗濯していた女性が再生不良性貧血を発症した」(環境省リスク評価第4巻(2005)、Patty(5th, 2001))旨の記述、「トリクロロベンゼン類に暴露された労働者28人の中に、頭痛、めまい、嗜眠、消化不良を訴える者が現れた」(環境省リスク評価第4巻(2005))旨の記述があるが、異性体が特定されておらず、本物質による影響かどうか不明なため、採用しない。 |
| 10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない | - | - | - | データがないので分類できない。 |