GHS分類結果 (経済産業省・環境省平成20年度事業(注))

ID1-214 2・4-ジメチルアニリン(CAS番号 95-68-1) 分類実施日 H21.3.31
使用マニュアル 政府向けGHS分類ガイダンス(H20.9.5版)

物理化学的危険性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 火薬類 分類対象外 - - - 爆発性に関わる原子団を含まない。
2 可燃性/引火性ガス 分類対象外 - - - 液体である。
3 可燃性/引火性エアゾール 分類対象外 - - - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス類 分類対象外 - - - 液体である。
5 高圧ガス 分類対象外 - - - 液体である。
6 引火性液体 区分4 - 警告 可燃性液体 ICSC(2007)による引火点は90℃であり、区分4に該当する。
7 可燃性固体 分類対象外 - - - 液体である。
8 自己反応性物質および混合物 分類対象外 - - - 爆発性、あるいは自己反応性に関わる原子団を含まない。
9 自然発火性液体 区分外 - - - 国連危険物輸送勧告がクラス6.1で容器等級がU、国連番号が1711 (ICSC, 2007) なので区分外とした。
10 自然発火性固体 分類対象外 - - - 液体である。
11 自己発熱性物質および混合物 分類できない - - - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水と接触して可燃性/引火性ガスを発生する物質および混合物 分類対象外 - - - 金属または半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含まない。
13 酸化性液体 分類対象外 - - - 酸素、フッ素または塩素を含まない有機化合物である。
14 酸化性固体 分類対象外 - - - 液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外 - - - 分子内に-O-O-構造を含まない有機化合物。
16 金属腐食性物質 分類できない - - - データがなく分類できない。


健康に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4
警告 飲み込むと有害 ラットを用いた経口投与試験のLD50値 470 mg/kg (DFGOT vol.19(1998)、ACGIH(7th, 2001)) から区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外 - - - ウサギを用いた経皮投与試験のLD50値3,300 mg/kg (DFGOT vol.19 (1998))との記述がある。このLD50値は国連GHS急性毒性(経皮)区分5に相当すると思われるが、国内では不採用区分につき、区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外 - - - GHS定義上の液体であるため、ガスでの吸入は想定されず、分類対象外とした。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない - - - データがないので分類できない。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 区分4
警告 吸入すると有害 本物質の飽和蒸気圧濃度(25℃)は175 ppm (0.867 mg/L)である。ラットを用いた4時間吸入暴露試験のLC50値1.53 mg/L (DFGOT vol.19 (1998)) は飽和蒸気圧濃度より大きいため、ミスト基準を適用し、区分4とした。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外 - - - OECD TG準拠の皮膚刺激性試験で「not irritating」(DFGOT vol.19 (1998))の旨、記述されている。また、BUA 161 (Summary, 1994) には、「skin : weak irritation」と、記述されている。以上より、国連GHS皮膚刺激性区分3に相当すると思われるが、国内では不採用区分につき、区分外とした。
なお、環境省リスク評価書第6巻 (2008) には、ヒトへの影響の項に「皮膚を刺激し、・・・皮膚に付くと発赤」との記述がある。また、引用文献のICSC (2007)には、EFFECTS OF SHORT-TERM EXPOSUREの項に「mildly irritating」と、記述されている。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2
警告 強い眼刺激 OECD TG準拠の眼刺激性試験で「irritating」(DFGOT vol.19 (1998))の旨、記述されている。また、BUA 161 (Summary, 1994) には、「eye : irritant」と、記述されている。以上より、程度が不明なので細区分せず区分2とした。
なお、環境省リスク評価書第6巻 (2008) には、ヒトへの影響の項に「眼を刺激し、・・・眼に入ると発赤、痛み」との記述がある。また、引用文献のICSC (2007)には、EFFECTS OF SHORT-TERM EXPOSUREの項に「irritating」と、記述されている。

4 呼吸器感作性又は皮膚感作性 呼吸器感作性:分類できない
皮膚感作性:分類できない
- - - 呼吸器感作性:データがないので分類できない。
皮膚感作性:データがないので分類できない。
5 生殖細胞変異原性 分類できない - - - in vitro変異原性試験(ネズミチフス菌を用いたAmes試験)で「陽性」(NTP DB (Access on October 2008)) との記述があるが、in vivo試験のデータがないので、分類できない。
6 発がん性 区分外 - - - IARCでグループ3(IARC Suppl. 7 (1987))との記述があるので、ガイダンスに従い区分外とした。
ただし、ドイツDFGではカテゴリー2 (DFGOT vol.19 (1998) ) に分類されている。
7 生殖毒性 分類できない - - - データがないので分類できない。
8 標的臓器/全身毒性(単回暴露) 区分1(血液系)
危険 臓器(血液系)の障害 動物については、ラットを用いた4時間吸入暴露試験において、「過呼吸がみられた」(DFGOT vol.19 (1998)) 旨の記述と、ラットの致死量を求める経口投与試験において、「投与約1時間半後にメトヘモグロビンが産生された」(DFGOT vol.19 (1998)) 旨の記述がある。これらの症状は全て区分1のガイダンス値の範囲内でみられた。本物質のヒトについてのデータはないが、DFGOT vol.19 (1998) には、「異性体である2,6-xylidineがヒトにメトヘモグロビン血症を引き起こした」との報告が記述されている。以上より、区分1(血液系)とした。
なお、ICSC (2007)には、「高濃度暴露すると、意識低下を引き起こすことがある。高濃度に暴露すると、メトヘモグロビンを生成することがある。これらの影響は遅れて現れることがある。医学的な経過観察が必要である」旨の記述があるが、投与量などの詳細については不明である。
9 標的臓器/全身毒性(反復暴露) 区分1(血液系、肝臓)
危険 長期又は反復暴露による臓器(血液系、肝臓)の障害 区分1のガイダンス値の範囲内で、「ラットの雄で肝臓の絶対及び相対重量の増加、腎臓の尿細管上皮硝子滴の増加、血色素量の減少、血小板数の増加、活性化部分トロンボプラスチン時間の延長、雌で総コレステロール量の増加、雌雄で小葉中心部の肝細胞肥大」(環境省リスク評価書第6巻 (2008))が見られた旨記述されており、区分2のガイダンス値の範囲内で、「ラットの雌で肝臓の絶対及び相対重量の増加、腎臓相対重量の増加、血色素量の減少、プロトロンビン時間の短縮等を認めた」(環境省リスク評価書第6巻 (2008))旨記述されている。肝臓への影響については、ACGIH(7th, 2001)にも、区分2のガイダンス値の範囲内で、「ラットの雄で肝細胞壊死、胆管過形成がみられた」旨の記述があるため、採用する。腎臓の尿細管上皮硝子滴の増加は、雄ラットのみにみられた症状なので採用しない。以上より、区分1(血液系、肝臓)とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない - - - データがないので分類できない。


環境に対する有害性

危険・有害性項目 分類結果 シンボル 注意喚起用語 危険有害性情報 分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分2 - - 水生生物に毒性 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 9.9mg/L(AQUIRE, 2008)から区分2とした。
11 水生環境有害性(慢性) 区分2
- 長期的影響により水生生物に毒性 急性毒性区分2であり、急速分解性がない(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1978))ことから区分2とした。

(注)
「物理化学的危険性」及び「健康に対する有害性」:平成20年度経済産業省委託事業による分類結果
「環境に対する有害性」:平成20年度環境省委託事業による分類結果


参考資料

政府向けGHS分類ガイダンス

解説・用語集(エクセルファイル(64KB))


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