項目 | 情報 |
---|---|
CAS登録番号 | 111-87-5 |
名称 | 1‐オクタノール |
物質ID | 24B6506 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
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厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 |
P370+P378
P403+P235 P210 P280 P501 |
引火点81℃ [密閉式](CRC(91st, 2010))は > 60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は253℃であり(ICSC(2002))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素及び塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素は炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分外 |
- |
- | - | ラットのLD50値は18240 mg/kg(SIDS(2006))および>5000 mg/kg [OECD TG401、GLP](SIDS(2006))に基づき区分外とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギのLD50値は2000-4000 mg/kg(SIDS(2006))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。なお、ウサギのLD50値は >5000 mg/kg(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))との報告もある。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | ラットのLC50値は >5.6 mg/L/4hr(SIDS(2006))と報告されているが、区分を特定できないので「分類できない」とした。なお、試験濃度は飽和蒸気圧濃度を超えているが、試験物質を425℃まで加熱して発生した蒸気を動物にばく露したとあり、ミストが混在している蒸気の場合のmg/Lを単位とする基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギ3匹の皮膚に本物質原液0.5 mLを4時間にわたり半閉塞適用した試験(OECD TG404: GLP準拠)において、24、48、72時間の観察による3匹の平均スコアは紅斑が1.0、2.0および1.3、浮腫は全て0であり、軽度の刺激性(slightly irritating)との評価結果(SIDS(2006))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3に相当)とした。なお、ウサギの皮膚に本物質の原液または50%溶液を24時間閉塞適用した別の試験では、刺激性指数が原液で4.3/8、50%溶液で2.8/8となり、中等度の刺激性と報告されている(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))。さらに、ヒトでは2試験所のボランティア27人および28人に対して本物質0.2 mLを上腕部へ4時間閉塞適用した結果、24、48、72時間後の観察で各ー4/27人、5/28人にわずかに皮膚刺激の陽性反応がみられたものの、刺激性物質に該当しないと判断されている(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2A |
警告 |
H319 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 P280 |
ウサギ2匹の眼に本物質原液0.1 mLを適用した試験(OECD TG405、GLP)において、適用後72時間で虹彩炎、軽度~中等度の結膜炎、軽微~軽度の角膜混濁を生じ、軽微な結膜炎が8~15日に3匹全例に観察され、うち2匹は22日の観察期間終了時まで、また、1匹は虹彩炎が22日まで持続し、刺激性あり(irritating)と評価された(SIDS(2006))。また、ウサギを用いほぼ同じ条件で実施された別の試験(OECD TG405、GLP)では、24、48、72時間の観察による3匹の平均スコアが角膜1.7、虹彩0.7、結膜(発赤)2.2、結膜(浮腫)2.5となり、刺激性の総合スコアであるMMAS(AOIに相当)が41.0と報告されている(SIDS(2006))。以上の結果に基づき、区分2Aとした。なお、ヒトでは化学工場の作業者の眼に入った労働災害事故で、角膜上皮に一過性の傷害をもたらしたが、48時間後には回復した(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))との報告がある。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - |
データ不足。なお、25人のボランティアによるマキシマイゼーション試験により感作性の証拠は得られず、ヒトに対する感作性物質ではなかった(SIDS(2006))と報告されているが、未公表の要約報告であり、試験方法を含め詳細不明なため「分類できない」とした。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - |
ラットに腹腔内投与による骨髄細胞を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo 変異原性試験)で陽性(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))の報告があるが、投与量不明、かつ1用量のみ結果であり、用量依存性に関するデータはないと記載されていることから、分類根拠として不十分とみなされるため「分類できない」とした。別に同一著者らによるラットに経口投与した染色体異常試験でも染色体異常の増加が示唆されたが、方法論的欠陥を含む試験のため結果は曖昧である(ambiguous)と結論付けられている(SIDS(2006))。なお、in vitro試験としては、エームス試験で陰性(SIDS(2006))、チャイニーズハムスター肺線維芽細胞(V79)を用いた染色体異常試験ではS9無添加では陽性(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
生殖・発生毒性試験において、ラットの妊娠6~15日に経口投与した試験で、母動物に死亡、摂餌量の減少および体重増加抑制等の一般毒性がみられたが、母動物および胎児には生殖・発生に関する影響はみられず(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))、また、ラットの妊娠1~19日に吸入ばく露した試験では、母体および胎児とも影響がみられなかった(有害性評価書 Ver.1.0,(2008))。以上の結果から、仔の発生に対する悪影響は確認されなかったが、性機能および生殖能に及ぼす影響については明らかではなく、データ不十分なため「分類できない」とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(呼吸器)、区分2(消化器) |
危険 警告 |
H370
H371 |
P307+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P309+P311 |
ラットに5.6 mg/L(蒸気)を4時間吸入ばく露した試験で、喘ぎまたは呼吸促進が観察され10匹中3匹が死亡、ばく露に関連する剖検所見は肺に限定され、顕微鏡的病変としては気管支上皮の壊死、肺胞水腫、うっ血、肺胞出血、気管支上皮の変性および肺胞の過形成が認められており(SIDS(2006))、この濃度はガイダンス値区分1に相当することから、区分1(呼吸器)とした。また、ウサギに1~4 g/kgを24時間経皮投与により、ほとんど全例で全身脱力と不活発がみられ、2 g/kg以上で死亡例が発生、剖検で胃粘膜の白色化と多発性巣状出血、水状の腹膜液等が観察され、生存例でも胃粘膜の多発性巣状出血と腹腔内に透明琥珀色の粘液の蓄積がみられた(SIDS(2006))。この胃および腹腔内の異常所見はガイダンス値区分2の用量範囲であることから、区分2(消化器)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 本物質0.2mLをラットに吸引させた結果、数回の呼吸後に10匹中10匹が死亡したことは、本物質の吸引性呼吸器有害性を示すものである(SIDS(2006))と報告されている。また、本物質は炭化水素ではないが、20℃における動粘性率は10.84(mm2/s)であり、40℃では14 mm2/s以下となることから、国連分類基準では区分2に該当するが、ヒトに関する情報がなく、JIS分類基準では区分2を使用しないため「分類できない」とした。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
甲殻類(Ceriodaphnia dubia)の48時間EC50 = 4.17 mg/L(環境省リスク評価第5巻, 2006)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分3 |
- |
H412 |
P273
P501 |
急速分解性があり(良分解性(4週間でのBODによる分解度:89%)(既存点検, 2002))、魚類(ファットヘッドミノー)の7日間NOEC = 0.75 mg/L(NITE初期リスク評価書, 2008)であることから、区分3とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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