項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 108-60-1 |
名称 | ジクロロイソプロピルエーテル |
物質ID | 24B6504 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分4 |
警告 |
H227 |
P370+P378
P403+P235 P210 P280 P501 |
引火点77℃ [密閉式](GESTIS(Access on Jan. 2012))は > 60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | UNRTDG(UN2490)クラス 6.1に区分されており、クラス4.2ではないことから、区分外とした。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素を含まず、酸素および塩素を含む有機化合物であるが、これらの元素が炭素以外の元素と化学結合していない。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | ステンレス鋼および鋼は容器として耐久性がある。アルミニウムは腐食される(ホンメル(1996))との情報があるが、腐食速度に関する試験データがなく、分類できない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値として3件のデータ[240 mg/kg(IARC 41(1986))、1300 mg/kg(環境省リスク評価 第6巻(2008))、316-1000 mg/kg(NTP TR 239(1982))]があり、1件が区分3、2件が区分4に該当することから、該当数の多い区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 区分外 |
- |
- | - |
ウサギのLD50値は3309 mg/kg(IARC 41(1986))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5に相当)とした。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 区分2 |
危険 |
H330 |
P304+P340
P403+P233 P260 P271 P284 P310 P320 P405 P501 |
ラットの8時間ばく露によるLC50値は350 ppm(4時間換算値:495 ppm)(HSDB(2003))に基づき、区分2とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(1118ppm)の90%より低いため気体の基準値を適用した。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 区分外 |
- |
- | - | ラットの4時間ばく露によるLC50値は12.8 mg/L(HSDB(2003))に基づき、区分外とした。なお、LC50が飽和蒸気圧濃度(7.96 mg/L)より高いためミストの基準値を適用した。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギの皮膚に非閉塞適用してほとんど刺激性がなく、耳介に20回適用後も反応がなかった。ただし、湿布法により腹部に20回適用した時に中等度の鱗屑を生じたが、以上のデータから本物質の皮膚に対する刺激性は軽微である(PATTY(5th, 2001))との記述により、区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - |
ウサギの眼に対し刺激性は軽微である(PATTY(5th, 2001))と記載されているが、データの詳細が不明のため「分類できない」とした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - |
マウスの腹腔内投与による骨髄を用いた染色体異常試験(体細胞in vivo変異原性試験)での陰性結果(NTP DB(Access on Jan. 2012))に基づき区分外とした。なお、マウスの腹腔内投与による骨髄を用いた姉妹染色分体交換試験とマウスの肝細胞を用いたDNA合成試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)でいずれも陰性(NTP DB(Access on Jan. 2012))が報告され、一方、in vitro試験ではエームス試験、マウスリンフォーマ試験、およびCHO細胞を用いた染色体異常試験ではいずれも陽性(NTP DB(Access on Jan. 2012)、IARC 41(1986))の報告がある。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | IARCの発がん性評価でグループ3に分類されている(IARC 71(1999))ことから「分類できない」とした。なお、ラットおよびマウスに2年間経口投与による発がん性試験において、ラットでは対照群に比べ発生頻度の高かった腫瘍の発生はなく、発がん性は認められなかったが、マウスでは雌雄とも肺胞/気管支腺腫の増加、雄で肝細胞癌の増加、雌の胃または前胃での稀な腫瘍とされる扁平上皮乳頭腫または癌の発生があり、発がん性が認められたと報告されている(NTP TR 239(1982))。 |
7 | 生殖毒性 | 区分外 |
- |
- | - | ラットに混餌投与による三世代繁殖試験で生殖および発生への影響はなく(環境省リスク評価 第6巻(2008))、また、妊娠ラットまたは妊娠ウサギを用い、器官形成期に経口投与した発生毒性試験において、母動物に高用量群で体重増加抑制または摂餌量の減少が現れたが、両動物種ともこの他に母動物や胎仔への影響は認められなかったと報告されている(環境省リスク評価 第6巻(2008))。以上の三世代繁殖試験および発生毒性試験の結果により、それぞれ性機能および生殖能に対する悪影響および仔の発生に対する悪影響のいずれも示されなかったことにより、区分外とした。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(肝臓)、区分3(気道刺激性) |
危険 警告 |
H370
H335 |
P307+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 P304+P340 P403+P233 P261 P271 P312 |
ラットに175 ppmの濃度を8時間吸入ばく露(4時間換算値:1.732 mg/L)は死亡が発生した最低濃度であり、肝臓および腎臓の障害も記載されている(IARC 41(1986))。別の試験ではラットに700 ppmで6時間吸入ばく露(4時間換算値:6.0 mg/L)により死亡に加え、剖検で肺に軽度の刺激と中等度~重度の肝障害、さらに350 ppmの濃度を6~8時間ばく露(4時間換算値:3.0~3.46 mg/L)では肺のうっ血と肝臓の壊死が報告されている(PATTY(5th, 2001))。以上より、2つの吸入ばく露試験に共通して強い影響が肝臓で認められ、試験濃度はガイダンス値区分1に相当することから、区分1(肝臓)とした。また、軽度の肺の刺激(致死用量での肺のうっ血)が報告され、吸入ばく露後の影響として鼻や肺に対する刺激の記載(IARC 41(1986))もあり、区分3(気道刺激性)とした。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 分類できない |
- |
- | - |
マウスの13週間反復経口投与試験において、50 mg/kg/day以上の用量で肺炎の発生が報告されている(NTP TR 239(1982))が、マウスの3ヵ月または2年間経口投与による別の試験では肺の変化について報告がない(環境省リスク評価 第6巻(2008))ことから、肺の所見は分類の根拠として不十分のため「分類できない」とした。また、ラットおよびマウスの3ヵ月または2年間経口投与試験において、血液学的検査項目の変動、脾臓のヘモジデリン沈着、髄外造血などの血液への影響、肝酵素の上昇、肝細胞壊死など肝臓への影響が報告されている(環境省リスク評価 第6巻(2008))が、いずれもガイダンス値範囲を超える用量での所見であり、分類の根拠としなかった。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 分類できない |
- |
- | - | データがなく分類できない。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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