項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 591-27-5 |
名称 | メタ‐アミノフェノール |
物質ID | 24B6502 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省/環境省 |
新規/再分類 | 再分類・見直し |
他年度における分類結果 | 平成18年度 |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | 物理化学的危険性・健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)、環境に対する有害性:国連GHS文書(改訂4版) |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | 職場のあんぜんサイトへ |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
6 | 引火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類できない |
- |
- | - | 可燃性との情報(ホンメル(1996))があるが、所定の試験法によるデータがなく、分類できない。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
10 | 自然発火性固体 | 区分外 |
- |
- | - | 本物質はUN2512、クラス6.1PGIIIとなっており、上位の自然発火性に該当しないので、区分外とした。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と化学結合していない。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
雌雄ラットを用いた急性毒性試験(OECD TG 401, GLP)で、LD50値は693 mg/kg(雄)および856 mg/kg(雌)(厚労省報告(Access on Apr. 2012))に基づき、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。なお、List 3のデータとして、ラットのLD50値は1000 mg/kg(CERIハザードデータ集(2001))と記載されているが、詳細不明である。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における固体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | ラットLC50値は1162 mg/m3(環境省リスク評価第5巻(2006))と報告されているが、ばく露時間が不明なため分類できない。なお、LC50値(1.162 mg/L)が飽和蒸気圧濃度(0.01 mg/L)より高いので、粉塵による試験とみなした。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギの背部皮膚に当該物質の3%溶液0.5 mLを適用し24時間後に皮膚反応を判定、この手順を4日間に3回繰り返し試験期間中に紅斑及び浮腫は観察されなかった(HSDB(2011))。また、ウサギを用いた別の試験で72時間後の皮膚一次刺激指数は0.2で軽度の刺激性(mildly irritating)と評価され(HSDB(2011))、また、当該物質はウサギの皮膚に軽度の刺激性(mild irritant)との記述(HSDB(2011))もあり、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分3に相当)とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。なお、List 3の情報として、ウサギの眼に100 mgを適用した試験で刺激性は中等度(moderate)(RTECS(2010))と報告され、また、ウサギの眼に2.5%の本物質(適用量不明)を適用した実験で刺激性を示す(CERIハザードデータ集(2001))と記載されている。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | モルモットを用いた皮膚感作性試験(Open epicutaneous method)で陰性(HSDB(2011)と報告されている。また、ヒトにおける皮膚感作性試験(Repeated insult patch test)では、参加被験者115人中99人が試験を完了し、2人が惹起に対し陽性反応を示した(HSDB(2011)が、一方、参加被験者114人中98人が試験を完了した皮膚感作性試験(Repeated insult patch test)では、惹起に対する反応が認められなかった(HSDB(2011)と報告されている。以上の知見はいずれもList 2であり、モルモットの試験はOECDで承認されていない試験方法であること、また、ヒトでの試験結果も結論が明確ではないことから分類できない。なお、本物質の異性体であるオルト‐アミノフェノールおよびパラ‐アミノフェノールは、Contact Dermatitis(Frosch)(List1相当)に感作性物質として記載されている。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 区分外 |
- |
- | - |
雄ラットに交配前の19週間混餌投与した優性致死試験(生殖細胞 in vivo 経世代変異原性試験)において、陰性の結果(HSDB(2011))に基づき区分外とした。さらに、in vivo試験ではチャイニーズハムスターに腹腔内投与による骨髄細胞を用いた姉妹染色分体交換試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で陰性(HSDB(2011))の報告がある。なお、in vitro試験として、エームス試験で概ね陰性(厚労省報告(2000))、チャイニーズハムスターの培養細胞(CHL細胞)を用いた染色体異常試験では陽性(厚労省報告(2000))の結果が報告されている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。なお、ラットおよびマウスの飲水による2年間の発がん性試験で、ラットでは雌で腫瘍の発生増加は認められず、雄で甲状腺における濾胞状腺癌および濾胞状腺腫と濾胞状腺癌を合わせた発生は増加傾向を示したが、がん原性を示す証拠としては不十分であった。マウスでは雌雄ともに腫瘍の発生増加は認められなかった(厚労省報告(2012))との報告がある。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - |
雌ラットに交配90日前から妊娠20日目まで混餌投与した試験で、生殖能および仔の生存または発生に悪影響は認められず(HSDB(2011))、さらに、ラットに本物質を0.7%含む毛染剤を三世代にわたり経皮投与した試験では、親動物の一般状態、受胎、妊娠、生存および出生の指標、仔の発生に各世代とも試験物質投与の影響は認められなかった(HSDB(2011))。一方、ウサギに本物質を0.7%含む毛染剤を交配4週間前から交配期間を通じて妊娠30日目まで経皮投与した試験で、投与群の胎児生存率がやや低く、胎児吸収率が対照群の2倍以上であり、異常に低い性比(雄/雌 = 0.7)を示した(HSDB(2011))との報告があるが、この報告は本物質を含む毛染剤での試験結果であり、影響が本物質によるものと断定できないためデータ不足で分類できない。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分2(血液系) |
警告 |
H371 |
P308+P311
P260 P264 P270 P405 P501 |
ラットを用いた急性経口投与毒性試験(OECD TG401、GLP)において、700 mg/kg以上の投与群で死亡が発生し、500 mg/kg以上の投与群で投与日に振戦、流涎、褐色尿、腹臥、横臥、手足・耳介の蒼白等が認められた。剖検により死亡例でうっ血による脾臓の腫大、生存例では雌の700および1000 mg/kg群で脾臓の暗赤色化、腎臓の暗褐色化などが認められ、病理組織学的検査では、死亡例で脾臓のうっ血、雄で肝臓の限局性壊死、肝臓のクッパー細胞および腎臓の近位尿細管上皮への軽度な褐色色素の沈着、生存例でも、雌で肝臓のクッパー細胞、腎臓の近位尿細管上皮および脾臓への褐色色素の沈着が認められた(厚労省報告(Access on Apr. 2012))。以上の結果から、脾臓の腫大は赤血球系の障害による処理機能の亢進による変化とみられ、一般状態での手足・耳介の蒼白および尾の先端部暗紫色も溶血による貧血状態を反映した変化の可能性がある。また、肝臓および腎臓に沈着した褐色色素はヘモジデリンを含む赤血球系由来の色素であり、本物質投与により溶血が惹起されたと考えられる(厚労省報告(Access on Apr. 2012))と述べられている。試験用量は全てガイダンス値区分2の範囲にあることから、区分2(血液系)とした。なお、上記の肝臓の所見は、用量依存性がなく、死亡例で多く見られ、また500 mg/kg以上で見られた振戦などの神経系への影響は、LD50値に近い高用量であるため、肝臓、神経系共に非特異的な所見と判断し分類の根拠としなかった。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液系) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
雌ラットに90日間混餌投与(濃度0、0.1、0.25、1%)した結果、1%(約500 mg/kg/日)群で赤血球数およびヘモグロビン濃度の減少と平均赤血球容積の増加と共にヘモジデリン沈着が脾臓、肝臓、腎臓で見られ、溶血性影響が示された(環境省リスク評価 第5巻(2006))。また、ラットの28日間反復経口投与毒性試験(化審法ガイドライン、GLP)において、720 mg/kg/day(90日換算:224 mg/kg/day)投与群で、振戦および流延の症状、貧血、剖検での肝臓の暗褐色化、脾臓の暗赤色化、腎臓の暗褐色化、病理組織学的検査による腎臓に近位尿細管上皮の褐色色素沈着、脾臓にヘモジデリン沈着、肝臓にクッパー細胞の褐色色素の沈着および甲状腺に濾胞細胞の肥大が認められた(厚労省報告(Access on Apr. 2012))。以上の試験結果から、いずれも区分2のガイダンス値を超えた高用量で血液への影響が認められているが、本物質の急性ばく露および異性体でも血液への悪影響は示されおり、ヒトで大量の吸入によりメトヘモグロビン血症をおこすことがあるとの記載(環境省リスク評価 第5巻(2006))もあることから区分2(血液系)とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分1 |
警告 |
H400 |
P273
P391 P501 |
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.447 mg/L(環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分1とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性(4週間でのBODによる分解度:0%)(既存点検, 1978))、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.050 mg/L(環境省リスク評価第2巻, 2003)であることから、区分1となる。 慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 120 mg/L(環境省生態影響試験, 1995)であることから、区分外となる。 以上の結果を比較し、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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