GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 118-69-4
名称 2,6-ジクロロトルエン
物質ID 24A6144
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。当該物質は融点が「2.8℃(SIDS(1998))(ICSC(J)2009))etc.」および「25.8℃(SRCPhysProp)(CRC(91st, 2010))etc.」と2つに分かれているが、本分類ではSIDSのデータを採用してGHS定義における液体とした。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分4
-
警告
H227 P370+P378
P403+P235
P210
P280
P501
引火点79℃ [密閉式](MSDS(Sigma-Aldrich)(Access on Dec. 2012))は > 60℃ かつ ≦93℃ であることから、区分4に該当する。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 区分外
-
-
- - 発火点は>500℃であり(Ullmanns(E)(6th, 2003))、常温で発火しないと考えられる。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - 酸素とフッ素を含まず、塩素を含む有機化合物であるが、この元素が炭素以外の元素と化学結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 分類できない
-
-
- - データなし。

なお、健康有害性に関しては、本物質の関連化合物として異性体である2,4-ジクロロトルエン(CAS No. 95-73-8)も参照のこと。
1 急性毒性(経皮) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがないため類できない。なお、in vitro試験ではエームス試験およびCHL細胞を用いた染色体異常試験でいずれも陰性の結果(厚労省報告(Access on Dec. 2012))が得られている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 区分2


警告
H361 P308+P313
P201
P202
P281
P405
P501
ラットの反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP)(用量:0、30、100、300および1000 mg/kg)で、母動物に自発運動減少、体重増加抑制、腎臓および肝臓への影響がみられた300mg/kg以上の投与群において、死亡仔数の増加、新生児生存率の低下が見られたとの報告(厚労省報告(Access on Dec. 2012))がある。同報告では母動物の哺育状態の不良に起因したものとしているが、ガイダンス文書の判定基準に従い区分2とした。なお、この試験では交尾能力および受胎能力に影響はなく、分娩状態にも異常は認められていない。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの反復経口投与毒性・生殖発生毒性併合試験(OECD TG422、GLP)(用量:0、30、100、300および1000 mg/kg)における主な所見として、ガイダンス値範囲を超える300 mg/kg/day(90日換算:140 mg/kg/day)以上で、雄の体重増加抑制、組織学的には、雌雄の肝臓での小葉中心性肝細胞肥大、雌の腎臓での近位尿細管内の空胞および脂肪変性、雌の胸腺の萎縮が認められた。さらにガイダンス値範囲に相当する低用量での投与の影響として、唯一100 mg/kg/day(90日換算:47 mg/kg/day)以上で腎臓に好酸性小体の増加が認められた(厚労省報告(Access on Dec. 2012))が、この所見のみでは、他に関連する変化もないことから分類の根拠とし難い。また、上述の300 mg/kg/dayで認められた影響について、ガイダンス値範囲内の用量での発生の有無は不明のため「分類できない」とした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分1


警告
H400 P273
P391
P501
甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 0.38 mg/L(環境省生態影響試験, 2006)から、区分1とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分2


-
H411 P273
P391
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1996)、甲殻類(オオミジンコ)の21日間NOEC = 0.32 mg/L(SIDS, 2002)であることから、区分2となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BODによる分解度:0%(既存点検, 1996)、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 6.4 mg/L(SIDS, 2002)であることから、区分2となる。
以上の結果から、区分2とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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