GHS分類結果

View this page in English



一般情報
項目 情報
CAS登録番号 2809-21-4
名称 1-ヒドロキシエタン-1,1-ジイルビス(ホスホン酸)
物質ID 24A6139
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省/環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
Excelファイルのダウンロード Excel file

関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) 物理化学的危険性・健康に対する有害性:政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)、環境に対する有害性:国連GHS文書(改訂4版)
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
解説・用語集(Excelファイル) 解説・用語集
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) 職場のあんぜんサイトへ
OECD/eChemPortal(外部リンク) eChemPortal

物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
6 引火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
7 可燃性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
8 自己反応性化学品 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。
9 自然発火性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
10 自然発火性固体 分類できない
-
-
- - データなし。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 融点140℃以下の固体に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 区分外
-
-
- - 分子内に半金属(P)を含むが、水溶解度が69w/w%(20℃)(Merck(14th, 2006))というデータがあり、水と急激な反応をしないと考えられる。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
14 酸化性固体 分類できない
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であり、この酸素が炭素および水素以外の元素(P)と結合しているが、データがなく分類できない。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - 固体状の物質に適した試験方法が確立していない。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は1536-2003 mg/kg(SIAP(2004))により区分4~区分外に該当し、マウスのLD50値は1100 mg/kg(SIAP(2004))により区分4に該当することから、危険性の高い区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットLD50値が>6000 mg/kg(SIAP(2004))との報告より区分外とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における固体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分1


危険
H314 P301+P330+P331
P303+P361+P353
P305+P351+P338
P304+P340
P260
P264
P280
P310
P321
P363
P405
P501
飽和水溶液のpHが<2(IUCLID(2000))との記載があり区分1とした。なお、ウサギを使用した試験で中等度の刺激性(moderate irritating)(HERA(2004))との報告もある。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分1


危険
H318 P305+P351+P338
P280
P310
飽和水溶液のpHが<2(IUCLID(2000))との記載があり区分1とした。なお、ウサギを使用した試験で中等度の刺激性(moderate irritating)(HERA(2004))との報告もある。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、本物質は皮膚感作性物質ではない(SIAP(2004))と記載されているが、それ以上の記述はなく詳細不明のため「分類できない」とした。
5 生殖細胞変異原性 分類できない
-
-
- - in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験では、エームス試験およびL5178Y細胞を用いたマウスリンフォーマ試験でいずれも陰性(JECFA(2006))の報告がある。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データなし。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - 妊娠ラットの器官形成期に経口投与した試験において、母動物の一般毒性、仔の発生指標および形態学的変化に試験物質投与群と対照群との間に有意な差は認められなかった(HSDB(2003))。また、ラットの妊娠15日目から妊娠末期を経て授乳期間に経口投与した試験では、同腹着床数減少、仔の生存率低下など変化のみられた指標もあるが用量依存性がなく、また、妊娠率、妊娠期間、同腹出産仔数などその他の発生指標には対照群との間に有意な差は報告されていない(HSDB(2003))が、性機能および生殖能に関してはデータがなく、データ不足のため「分類できない」とした。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 区分2(全身毒性)


警告
H371 P308+P311
P260
P264
P270
P405
P501
ラットの急性経口毒性試験(1200, 1506, 1896 and 2388 mg/kg、LD50値 1878 mg/kg)において、脱力に続き、呼吸困難、虚脱の症状を呈し、1506 mg/kg以上の用量で死亡がみられた(HERA(2004))。さらに、もう1件のラットの急性経口毒性試験(948, 1200, 1506, 1896 mg/kg、LD50値 1440 mg/kg)では、食欲および活動の低下、脱力亢進、下痢、振戦、虚脱の症状および、1200 mg/kg以上の用量では死亡が発生した(HERA(2004))。以上より、ガイダンス値区分2に相当する用量範囲であるが、標的臓器を特定できないため、区分2(全身毒性)とした。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの90日間混餌投与試験(用量:0、1000、3000、10000 ppm(0、154~166、524~545、1583~1724 mg/kg/day))において、最高用量群で体重および肝重量の僅かな低下が認められたのみで、NOAELは1583~1724 mg/kg/dayと報告され(HERA(2004))、また、イヌの90日間混餌投与試験(用量:0、1000、3000、10000 ppm(0、191~202、553~554、1620~1746 mg/kg/day))において本物質投与の影響は認められず、NOAELは1620~1746 mg/kg/day以上と報告され(HERA(2004))、ラットおよびイヌとも90日間反復経口投与試験のNOAELがガイダンス値範囲を大きく超えていることから、経口経路では区分外に相当する。しかし、他経路(吸入、経皮)についてはデータがなく影響も不明のため、本項の分類としては「分類できない」とした。なお、本物質の二ナトリウム塩をラットに14日または21日間吸入ばく露した試験では喉頭炎が生じ、粘膜のびらん、異物巨細胞の存在、上皮下結合組織に試験物質の貯留などがみられたと報告されている(IUCLID(2000))。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分外
-
-
- - 甲殻類(オオミジンコ)の48時間EC50 = 167 mg/L、魚類の96時間LC50 >= 180 mg/L(SIAP(Conclusions Agreed in SIAM 18, 2004))から、区分外とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分外
-
-
- - 信頼性のある慢性毒性データが得られていない。難水溶性ではなく(水溶解度:690000 mg/L、PHYSPROP Database, 2012)、急性毒性が区分外であることから、区分外とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。

GHS関連情報トップページに戻る