GHS分類結果

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一般情報
項目 情報
CAS登録番号 2425-79-8
名称 1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル
物質ID 24A6129
分類実施年度 平成24年度
分類実施者 厚生労働省、環境省
新規/再分類 新規分類
他年度における分類結果  
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関連情報
項目 情報
分類に使用したガイダンス(外部リンク) GHS分類ガイダンス
国連GHS文書(外部リンク) 国連GHS文書
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物理化学的危険性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 爆発物 分類対象外
-
-
- - 爆発性に関わる原子団を含んでいない。
2 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
3 エアゾール 分類対象外
-
-
- - エアゾール製品でない。
4 支燃性/酸化性ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
5 高圧ガス 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
6 引火性液体 区分外
-
-
- - 引火点は110℃[密閉式](MSDS(Sigma-Aldrich)(2012))であり93℃超である。
7 可燃性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
8 自己反応性化学品 分類できない
-
-
- - 自己反応性に関わる原子団(エポキシド類)を含むが、データがなく分類できない。
9 自然発火性液体 分類できない
-
-
- - データなし。
10 自然発火性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
11 自己発熱性化学品 分類できない
-
-
- - 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。
12 水反応可燃性化学品 分類対象外
-
-
- - 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。
13 酸化性液体 分類対象外
-
-
- - フッ素および塩素を含まず、酸素を含む有機化合物であるが、この酸素が炭素、水素以外の元素と結合していない。
14 酸化性固体 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
15 有機過酸化物 分類対象外
-
-
- - -O-O-構造を有していない有機化合物である。
16 金属腐食性物質 分類できない
-
-
- - データなし。

健康に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
1 急性毒性(経口) 区分4


警告
H302 P301+P312
P264
P270
P330
P501
ラットのLD50値は 1120-1880 mg/kg(PATTY(6th, 2012))に基づき、区分4とした。
1 急性毒性(経皮) 区分外
-
-
- - ラットのLD50値は >2150 mg/kg(PATTY(6th, 2012))に基づき、JIS分類基準の区分外(国連分類基準の区分5または区分外に相当)とした。
1 急性毒性(吸入:ガス) 分類対象外
-
-
- - GHSの定義における液体である。
1 急性毒性(吸入:蒸気) 分類できない
-
-
- - データなし。
1 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) 分類できない
-
-
- - データなし。
2 皮膚腐食性/刺激性 区分外
-
-
- - ウサギの皮膚に4時間の半閉塞適用した試験(OECD TG404)において、刺激性なし(not irritant)との結果(PATTY(6th, 2012))に基づき区分外とした。なお、ウサギを用いたその他の試験では、24時間の閉塞適用により中等度から重度の刺激性(moderate to severe irritant)が認められた報告(PATTY(6th, 2012))もあるが、OECDガイドラインに準拠した試験データを採用した。また、EU分類はXi: R38(EC-JRC(ESIS)(Access on Oct. 2012))である。
3 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 区分2A


警告
H319 P305+P351+P338
P337+P313
P264
P280
ウサギを用いた眼刺激性試験で重度の刺激性(severe irritant)との結果(PATTY(6th, 2012))に基づき、区分2Aとした。なお、List 3のデータとして、ウサギの眼に100 mgを適用し、中等度の刺激性との結果(RTECS(2006):元文献 Archives of Industrial Health: 20, 390, 1959)もある。また、EU分類はXi: R36(EC-JRC(ESIS)(Access on Oct. 2012))である。
4 呼吸器感作性 分類できない
-
-
- - データなし。
4 皮膚感作性 区分1


警告
H317 P302+P352
P333+P313
P261
P272
P280
P321
P363
P501
マキシマイゼーション試験を含むモルモットを用いた複数の感作性試験で感作性を示したとの記載(PATTY(6th, 2012)、HSDB(2012))があり、また、接触アレルギー物質としてContact Dermatitis(Frosch)(5th, 2011)(List1相当)に掲載されていることに基づき、区分1とした。なお、本物質はこれまでばく露された作業者に皮膚感作を起こすことが示されている(PATTY(6th, 2012))。EUではXi:R43に分類されている(EC-JRC(ESIS)(Access on Oct. 2012))。
5 生殖細胞変異原性 区分外
-
-
- - 経口投与後のマウスの末梢赤血球を用いた小核試験(体細胞in vivo変異原性試験)で、陰性の結果(PATTY(6th, 2012))に基づき区分外とした。さらにin vivo試験では、チャイニーズハムスターに経口投与後の骨髄細胞を用いた姉妹染色体分体交換試験(体細胞in vivo遺伝毒性試験)で陰性の報告がある。一方、in vitro試験としては、エームス試験(NTP DB(1982))、マウスリンフォーマ試験(PATTY(6th, 2012))及びチャイニーズハムスター肺線維芽細胞を用いた染色体異常試験(PATTY(6th, 2012))でいずれも陽性の結果が報告されている。
6 発がん性 分類できない
-
-
- - データ不足。なお、マウスの2年間経皮投与による発がん性試験(投与濃度: 0.05及び0.2%)の結果、皮膚および全身の腫瘍発生率に統計学的に有意な増加は認められなかった(PATTY(6th, 2012))と報告されている。
7 生殖毒性 分類できない
-
-
- - データなし。
8 特定標的臓器毒性(単回暴露) 分類できない
-
-
- - データなし。
9 特定標的臓器毒性(反復暴露) 分類できない
-
-
- - ラットの28日間反復経口投与試験(投与量:25, 100, 200, 400 mg/kg/day)の結果、400 mg/kg/day(90日換算値:124 mg/kg/day)で体重の低値、血液および血液化学検査指標の変化、肝重量の高値が示され、それ以下の用量では胃に病変として前胃の重層扁平上皮の過形成が認められた。この胃の所見は試験物質の刺激性による局所影響と考えられ、かつ、げっ歯類とヒトでは胃の上皮組織の違いもあり、ヒトには当てはまらないと述べられている(PATTY(6th, 2012))。以上のラットの28日間経口投与試験で、分類の根拠となる毒性影響が見出されず、他のばく露経路(吸入、経皮)のデータもないため、データ不足で分類できないとした。
10 吸引性呼吸器有害性 分類できない
-
-
- - データなし。

環境に対する有害性
危険有害性項目 分類結果 絵表示
注意喚起語
危険有害性情報
(Hコード)
注意書き
(Pコード)
分類根拠・問題点
11 水生環境有害性(急性) 区分3
-
-
H402 P273
P501
魚類(メダカ)による96時間LC50 = 13 mg/L(環境省生態影響試験, 2006)であることから、区分3とした。
11 水生環境有害性(長期間) 区分3
-
-
H412 P273
P501
慢性毒性データを用いた場合、急速分解性がない(BODによる分解度:0%(既存点検, 2002))が、藻類(Pseudokirchneriella subcapitata)での72時間NOEC=29 mg/Lである(環境省生態影響試験, 2006)ことから、区分外となる。
慢性毒性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(BODによる分解度:0%(既存点検, 2002))、魚類(メダカ)の96時間LC50 = 13 mg/L(環境省生態影響試験, 2006)であることから、区分3となる。
以上の結果を比較し、区分3とした。
12 オゾン層への有害性 分類できない
-
-
- - 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。


分類結果の利用に関する注意事項:
  • 政府によるGHS分類結果は、事業者がラベルやSDSを作成する際の参考として公表しています。同じ内容を日本国内向けのラベルやSDSに記載しなければならないという義務はありません。
  • 本分類結果は、GHSに基づくラベルやSDSを作成する際に自由に引用又は複写していただけます。ただし、本分類結果の引用又は複写により作成されたラベルやSDSに対する責任は、ラベルやSDSの作成者にあることにご留意ください。
  • 本GHS分類は、分類ガイダンス等に記載された情報源と分類・判定の指針に基づき行っています。他の文献や試験結果等を根拠として使用すること、また、ラベルやSDSに本分類結果と異なる内容を記載することを妨げるものではありません。
  • 「危険有害性情報」欄及び「注意書き」欄のコードにマウスカーソルを重ねると、対応する文言が表示されます。Excel fileでは、コード及び文言が記載されています。
  • 「分類結果」欄の空欄又は「- 」(ハイフン)は、その年度に当該危険有害性項目の分類が実施されなかったことを意味します。
  • 「分類結果」欄の「※」はJISの改正に伴い、区分がつかなかったもの(「区分に該当しない(分類対象外を含む)」あるいは「分類できない」、もしくはそのいずれも該当する場合)に表示するものです。詳細については分類根拠を参照してください。

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