項目 | 情報 |
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CAS登録番号 | 108-69-0 |
名称 | 3,5-ジメチルアニリン |
物質ID | 24A6087 |
分類実施年度 | 平成24年度 |
分類実施者 | 厚生労働省、環境省 |
新規/再分類 | 新規分類 |
他年度における分類結果 | |
Excelファイルのダウンロード | Excel file |
項目 | 情報 |
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分類に使用したガイダンス(外部リンク) | GHS分類ガイダンス |
国連GHS文書(外部リンク) | 国連GHS文書 |
解説・用語集(Excelファイル) | 解説・用語集 |
厚生労働省モデルラベル(外部リンク) | |
厚生労働省モデルSDS(外部リンク) | |
OECD/eChemPortal(外部リンク) | eChemPortal |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 爆発物 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない。 |
2 | 可燃性/引火性ガス(化学的に不安定なガスを含む) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
3 | エアゾール | 分類対象外 |
- |
- | - | エアゾール製品でない。 |
4 | 支燃性/酸化性ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
5 | 高圧ガス | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
6 | 引火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 引火点は97℃[密閉式](HSDB(2009))であり93℃超である。 |
7 | 可燃性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
8 | 自己反応性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 爆発性に関わる原子団を含んでいない、かつ自己反応性に関わる原子団を含んでいない。 |
9 | 自然発火性液体 | 区分外 |
- |
- | - | 発火点は590℃であり(ICSC(2007))、常温で発火しないと考えられる。 |
10 | 自然発火性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
11 | 自己発熱性化学品 | 分類できない |
- |
- | - | 液体状の物質に適した試験方法が確立していない。 |
12 | 水反応可燃性化学品 | 分類対象外 |
- |
- | - | 金属および半金属(B, Si, P, Ge, As, Se, Sn, Sb, Te, Bi, Po, At)を含んでいない。 |
13 | 酸化性液体 | 分類対象外 |
- |
- | - | 酸素、フッ素および塩素を含まない有機化合物である。 |
14 | 酸化性固体 | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
15 | 有機過酸化物 | 分類対象外 |
- |
- | - | -O-O-構造を有していない有機化合物である。 |
16 | 金属腐食性物質 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 急性毒性(経口) | 区分4 |
警告 |
H302 |
P301+P312
P264 P270 P330 P501 |
ラットのLD50値は 707 mg/kgに基づき(環境省リスク評価 第5巻(2006))、区分4とした。 |
1 | 急性毒性(経皮) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:ガス) | 分類対象外 |
- |
- | - | GHSの定義における液体である。 |
1 | 急性毒性(吸入:蒸気) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
1 | 急性毒性(吸入:粉塵、ミスト) | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
2 | 皮膚腐食性/刺激性 | 区分外 |
- |
- | - | ウサギの皮膚に本物質0.5 mLを4時間の半閉塞適用した試験(OECD TG 404)において、刺激性なし(no irritating)との結果(BUA 161(1997))に基づき区分外とした。 |
3 | 眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 | 区分2B |
警告 |
H320 |
P305+P351+P338
P337+P313 P264 |
ウサギの眼に本物質原液0.1 mLを適用(OECD TG 404)後、1~72時間に軽度の角膜混濁と軽度の結膜発赤が生じたが、7日後には消失した(BUA 161(1997))との結果において、軽度の角膜混濁の発生と適用7日目までに回復したことから区分2Bとした。 |
4 | 呼吸器感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
4 | 皮膚感作性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
5 | 生殖細胞変異原性 | 分類できない |
- |
- | - | in vivo試験のデータがなく分類できない。なお、in vitro試験ではエームス試験で弱陽性の結果(NTP DB ID: 498216(1984))、およびCHL細胞を用いた染色体異常試験で陽性の結果(厚労省報告(Access on July. 2012))が得られている。 |
6 | 発がん性 | 分類できない |
- |
- | - | データ不足。なお、ジメチルアニリンは異性体混合物としてACGIHの発がん性評価でA3に分類され(ACGIH(2002))、区分2に相当する。また、疫学調査では、カリフォルニア州で膀胱がんと診断された患者298人、対照群308人を対象に実施された症例-対照研究により、本物質のHb付加体は患者群で有意に多く、本物質は2,6-DMAとともに膀胱がんリスクの独立予測因子の一つと考えられた(環境省リスク評価 第7巻(2009))との報告がある。 |
7 | 生殖毒性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
8 | 特定標的臓器毒性(単回暴露) | 区分1(血液) |
危険 |
H370 |
P307+P311
P260 P264 P270 P321 P405 P501 |
ラットに単回経口投与した試験において、メトヘモグロビン濃度は4.80 mmol/kg(580 mg/kg)群で3時間後に最高値の32.7%を示し、また、ガイダンス値区分1に相当する1.2 mmol/kg(145 mg/kg)以上の群では5%(対照群は4.96%)を超え、本物質のメトヘモグロビン生成能は他の異性体に比べ高いと報告されている(環境省リスク評価 第7巻(2009))ことから、区分1(血液)とした。なお、ヒトでは、本物質を高濃度ばく露すると、意識低下を起こし、メトヘモグロビンを生成することがあり、吸入すると眩暈や嗜眠、頭痛、吐き気、経口摂取すると唇や爪、皮膚のチアノーゼ、眩暈、嗜眠、頭痛、吐き気、意識喪失を生じる(環境省リスク評価 第7巻(2009))と記載されている。 |
9 | 特定標的臓器毒性(反復暴露) | 区分2(血液) |
警告 |
H373 |
P260
P314 P501 |
ラットを用いた28日間反復経口投与毒性試験(用量 0、10、60、360 mg/kg:GLP準拠)において、60 mg/kg以上の群でメトヘモグロビンの増加、赤血球数、ヘモグロビン量及びヘマトクリット値の減少並びに網状赤血球率および脾臓重量の増加が認められた。また、病理組織学的検査では同用量で肝臓及び脾臓のヘモジデリン沈着及び脾臓の髄外造血、肝臓の肝細胞肥大及び甲状腺の濾胞上皮の肥大が認められた。以上より、主たる変化は雌雄ともガイダンス値区分2に相当する60mg/kg(90日換算;18.6 mg/kg)以上の用量で、メトヘモグロビンの増加とこれに伴う貧血であった(厚労省報告(Access on July. 2012))との報告に基づき、区分2(血液)とした。 |
10 | 吸引性呼吸器有害性 | 分類できない |
- |
- | - | データなし。 |
危険有害性項目 | 分類結果 |
絵表示 注意喚起語 |
危険有害性情報 (Hコード) |
注意書き (Pコード) |
分類根拠・問題点 | |
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11 | 水生環境有害性(急性) | 区分2 |
- |
H401 |
P273
P501 |
甲殻類(オオミジンコ)による48時間EC50=2.2mg/L(環境庁生態影響試験, 1997; 環境省リスク評価第7巻, 2009)であることから、区分2とした。 |
11 | 水生環境有害性(長期間) | 区分1 |
警告 |
H410 |
P273
P391 P501 |
慢性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD3%(既存点検, 1990))、甲殻類(オオミジンコ)による21日間 NOEC=0.03mg/L(環境庁生態影響試験, 1997)であることから、区分1となる。 慢性データが得られていない栄養段階に対して急性毒性データを用いた場合、急速分解性がなく(難分解性、BOD3%(既存点検, 1990))、魚類(メダカ)による96時間LC50=33.9mg/L(環境省生態影響試験, 2000)であることから、区分3となる。 以上の結果を比較して、区分1とした。 |
12 | オゾン層への有害性 | 分類できない |
- |
- | - | 当該物質はモントリオール議定書の附属書に列記されていないため。 |
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